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紙の本
昭和の匂いをさせながら少年とタイ焼きは野原を行く、、、
2005/11/18 17:22
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひまわりまるこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼児に英語を教える為によく、こどものとも年少版を読み聞かせします。 そのまま英訳しても、日英チャンポンでも、絵に合わせて作り話をしても使えるシリーズです。 もちろん、子供が一番喜ぶのは「ブルダダブルダダ、、」の原文ですが、、、。
『アリガトウ サヨナラ』はどこか懐かしいと思ったら、『きんぎょシリーズ』の高部さんの作品なんですね。 オートバイのような三輪車に乗った優しい男の子が次々と動物たちを乗せてあげ、最後に残されたお礼の品々に気づき、ナンとも可愛い出で立ちで去ってゆくお話です。 動物に合わせて背景も変化し、猫さんは松林海岸、熊さんはお山、たぬきさんは雷を起こし、亀さんは南国へ、蛇さんは鯨見海岸です。
絵本を感じ取る子供たちはいつも本当に素直で優しく、きっと一滴の汗も見逃さないだろうと思って買いましたが、読み聞かせの前に一ページ一ページを大人が堪能してしまいました。 子供が恐るべき集中力で物語の世界に入ってゆくように、時々大人だって昔ディズニー映画に同化した感覚をまさに思い出すことがあるのです。
少しづつ後ろのタイヤキが食べられてゆくのに、男の子はちっとも怒らず汗をかくまで頑張ります。 日々雑多なことでイライラもあるのに、空っぽになった荷台を見て喜んでいただき物をする男の子にホッとしました。わたしだったら、「こんな余計な使い古しはいらん。 おなかも空いてるのにタイヤキはどこだ〜」と叫んでしまいそうですが、、。
でも、「なぜタイ焼きなんだろう?」と大人の雑念が入ります。 高部さんは陸のお魚が好きなのかもしれません。 それも、人間くらいデッカイ奴が、、、。 それに、昭和の匂い! 男の子のいでたち、猫のサラリーマンっぽい姿、熊のちゃんちゃんこみたいなチョッキに巾着、、、へびの帽子だって昭和のお父さん風です。
最後の満腹のヘビさんで『星の王子様』のウワバミを思い出しました。 あのウワバミのエピソードは小学校の頃から大好きでした。 大人には帽子に見えたウワバミだけど、このヘビさんは満腹で帽子のようにふくらんだ後、自分が被っていた帽子を置き土産にしましたね。