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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2005.8
- 出版社: 寿郎社
- サイズ:19cm/299p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-902269-15-5
紙の本
枕もとに靴 ああ無情の泥酔日記
著者 北大路 公子 (著)
2001年3月からインターネットの「エンピツ」という公開日記サイトに、「なにがなにやら」というタイトルで酒まみれの日々を書き綴ったものをまとめる。【「TRC MARC」の...
枕もとに靴 ああ無情の泥酔日記
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商品説明
2001年3月からインターネットの「エンピツ」という公開日記サイトに、「なにがなにやら」というタイトルで酒まみれの日々を書き綴ったものをまとめる。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
北大路 公子
- 略歴
- 〈北大路公子〉北海道生まれ。大学卒業後、札幌でフリーライター。
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紙の本
この人これからどうなるの?心配とも期待ともつかないこの気持ちは何?もしかして愛?続編待望の「北国負け犬泥酔日記」
2012/05/18 02:10
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しのはら - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、北国在住独身女性フリーライターの、酒と酒の日々をつづった泥酔日記です。ネットの日記サイトで人気だったとか。
前半、「三十七歳の日々」も、すごく面白い。
「回れ右」を「曲がれ右」といってしまう父と、「シンポジウム」の鉢植えを丹精している母と、「おねえちゃん、扇風機くべる?」と尋ねる妹と、忙しさをデシリットルで表す恋人と、犬と猫に囲まれて暮らし、キャバクラへ行けば、ついた女の子は同級生の娘で、飲んだくれて目覚めると枕もとに靴がきちんと揃えて脱いであり、手の甲にマジックで「お前バカ」と書いてある。
話を面白くしている向きも伺えるけど、ふつーに、「日記サイトのすごく面白い日記」としてオススメできる。文章の間合いも小気味良く、笑える。
でも、後半「三十八歳の日々」は、またひと味もふた味も違います。
前半のノリで油断して読んでたら、穴に落ちた。
宮沢賢治や川上弘美や、もしかしたら宮崎駿も訪れたであろう異世界に、この人も片足突っ込んでる!いやそれどころか、自在に出入りしてる!
日常の中に紛れ浮かんでは消える「夢とうつつの境目」を、気がつくと一緒に越えている。「河童の巣開き」「春洗い」「影の手入れ」など、摩訶不思議な風習のあるもう一つの北国へと連れ去られる。
けれど、彼女は昨日の続きの「なんてことない」日として、それをつづる。
「世界は混沌とし曖昧でありさらに混乱している」
「すべてを手に入れることが完璧な幸福ではありませんからな」
と、この場所で語られると、ココロから納得。
私も住んでるこの北国の、裏側に滑りこむ入り口が、いったいどこに隠されていたのか。
自分では見つけられない人も、この本があれば大丈夫。キミコさんが案内してくれます。
一升ビンを片手に。
あとがきによれば、あと二年分の日記が、すでに寿郎社の土肥さんの手元にあるらしい。
キミコさんとキミコさんの文章世界は、これからどうなるのか?興味津々。続編、お待ち申し上げております。
それにしても、「鴨ちゃんの今日も煮え煮え」も出版した寿郎社。類は友を呼ぶのか、酒飲みが集まってくるのか、寿郎社。