薬局のしくみ イラスト図解

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投稿者：筑波太郎　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　薬局にとって２００６年は記念すべき元年である。医療法改正にともない＜医
療提供施設＞として位置づけられた保険指定薬局。医薬品の提供で社会に貢献す
る責務と役割を明確にし、高度の専門知識もつ薬剤師たちには、患者やお客のニ
ューズに合った薬選びを義務づけたのである。それにともない薬剤師国家試験の
受験資格も４年から６年に変更、より深く技術の向上が図られた。本書は、薬局
って何？ どんな役割と機能があるの？ どう活用したらいい？ の三本立構成
を、やさしくイラスト図解で解説。また、いまの話題として、「脱法ドラッグ・
薬の形態・薬局のハイテク」などのコラムもあり必見だろう。
　国民皆保険の日本では患者が支払う金額は、例外を除いて１〜３割であるが、
会計をするたびにいつも感じていたのが、同じ薬であっても薬局によって金額が
まちまちであったり？ 領収書の明細に技術指導料など、訳の分らない金額が載
せてあれり、余分に徴収されいるのではないかと疑問を抱いていたが、≪本書の
解説で納得≫。
　薬局と医療保険のしくみ、薬局と介護などますます多様化していく。製薬会
社、医療品卸など薬局とのかかわりも混迷度をますだろう。忙しすぎる現代人た
ちには、頼りになる薬剤師、薬局があればどれだけ安心か計り知れないのだが、
現実はお寒いようだ。我々患者がいるからこそ薬局も成り立っている。そのしわ
寄せだけの帳尻は合わせてもらいたくない。
　薬局、薬剤師の手腕が問われる時代へ歩き始めたばかりだが、「我が国の医療
費抑制政策はとどまるところがなく、自己負担金の増加や入院日数の短縮で、＜
病気になったら手厚い医療＞から、≪病気にならない医療、軽いうちに自分で治
せる医療」にシフトしつつある。病院は病に侵されたら掛かるところならば、薬
局には常時相談できる薬剤師が配備されているのだから「あれ？すこしおかし
い」と感じたら気軽に立ち寄れるところでありたい。あなたの健康を守るパート
ナーが待っているのだから。