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密偵ファルコ亡者を哀れむ詩 歴史ミステリー (光文社文庫)
騎士階級に昇格したファルコにもちかけられたのは、風刺詩集の出版話。その気になったのも束の間、出版工房「黄金の馬」のパトロンが惨殺されてしまう。なりゆきで捜査を続けるうち、...
密偵ファルコ亡者を哀れむ詩 歴史ミステリー (光文社文庫)
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商品説明
騎士階級に昇格したファルコにもちかけられたのは、風刺詩集の出版話。その気になったのも束の間、出版工房「黄金の馬」のパトロンが惨殺されてしまう。なりゆきで捜査を続けるうち、男の支援を受けていたとされる5人の作家が、それぞれに恨みを抱いていることがわかった。さらに、被害者の資金の元は裏での銀行業であることが判明。—事件と一族のごたごたに翻弄される身に、ローマのうだるような夏は、ことさらきつい。【「BOOK」データベースの商品解説】
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ローマの密偵ファルコ、出版と金融の闇をあばく
2006/04/24 23:24
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まおねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代は紀元74年。帝政ローマ下の暑い夏。密偵マルクス・ディディウス・ファルコは2つの殺人を解決する。1人はファルコが無謀にも詩集を出版しようという夢を一瞬いだいた「黄金の馬出版工房」のオーナー。もう1人はこの工房から信用取引の本を書く予定だった歴史家。この出版工房が一方でギリシャ流の「銀行」をしていたというところにミソがある。
ファルコはシリーズものなので最初から読むとよりおもしろいが、この一冊でも楽しめる。何より古代ローマについての生き生きした描写がすごい。あいかわらずファルコのまわりの女性たちは力強く、家父長制なんてどこのことかと思う。しかし今回のファルコは女たちに尻にしかれつつも幸せそうだ。砂漠をさまよったり、ガリアで死に瀕したりもしていないし。
二人目の子供も生まれるらしいし、ややアドベンチャー味は薄いが、都会的で知的な歴史推理ものに仕上がっている。