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下巻では、地理的な富の中心が16世紀のアジア地域からルネサンス、産業革命を経て欧州に移り、WW I後戦争の影響が少なかった米国へ、そして今中国とインド、ASEAN地域の経済発展により再びアジアに戻ってきていることを記しており、また、知識へのパワーシフトによって富自信が国家や地域とは関係なしグローバル化している事実を取り上げている。それによるかつての富の中心であった欧州、米国の問題、ボーダーラインに位置している日本の問題、そして今急激な機材発展の途上にある、中国、インドの問題点、グローバリズムと実際にはそれに支えられている反グローバリズムの問題を取り上げている。
最後に著書は富自体の価値の相対化について書いている。相対化とは産業革命後の世界における接待的な価値は「富」であったが、これが文化、宗教、論理といったものと相対化していく点について、この本を締めくくっている。
私が思うに、それによってそれぞれが個別の価値観(上に上げたものが持つ価値のバランス)の違いによって、この世界はより不安定、より不確実になっている。決して明るい未来とは思えないけど、それが今の世界なんだろう。
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思った程のインパクトは無い。
著者の過去の書籍と新たに追加した分析結果が載せられているが、眼から鱗とはいかなかった。ただ綺麗に整理されており、今後の世界情勢がどのように変化するのか全体的に知るにはいいと思う。
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富の未来下巻。
下巻は各論編。貨幣の話からインド、中国、日本、アメリカ、ヨーロッパと流れる未来旅行。
日本についてものすごく詳しく書かれていてまさしくその通りだなという感じ。
アメリカの編で教育について多くのページを割いて説明しているが、これはどこの先進国でも当てはまることなので全教育関係者は必読だと思います。
本当にこの本読めてよかったなぁと思った本。
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これほど大きなスケールで世の中について論じている本はないのではないでしょうか。経済、文化、科学は勿論のこと、人間の営み全てを俯瞰し高い目線から世の中について論じています。その分内容は難しいのかもしれませんが、少しでも理解したうえで世の中を眺めると、目先の動きに惑わされることなく大きな流れを踏み外すことはないでしょう。そういった意味では最強の指南書と言っても過言ではありません。
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富の未来の下巻。上巻に負けない位ボリューム感たっぷり。2冊合わせて一千ページ以上あるので、割と気を長く持って読む事をお勧めします。自分は読了するのに2ヶ月かかりました。一気に読むより、噛み締めて読む。
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富の未来下巻。下巻は上巻で主張していることをさまざまな事柄を扱いながらより具体的に論じている。要するに大量生産からカスタム化、非マス化、知識生産に移行され、有形資産より無形資産の価値のほうが大きくなっていく。また標準的な時間枠は崩れて時間も空間も人々によって全然違ってくるということ。まあこんなことはもうほとんどの人は気づいているんだけど日本は相変わらず変わっていない。相変わらず日本は大量生産や有形資産である製造業が強すぎる。もっと金融やITなどの非製造業に力をいれるべきなのにホリエモン事件以降こういう分野が胡散臭いものとして扱われてしまっている。ある日本の経営者は金融やITなどの非製造業は単なる金や物を転がしているだけだと主張していた。日本はどうなってしまうのだろうか?
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上巻がぎりぎり読み終わったけど、
こっちは途中で放置。
いや、これは最後まで読むといいことあるよ!
言う人がいたら、コメントください。
そしたら、がんばってみようかな。
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モノを中心とした工業化社会が産業革命以来、社会を構成する中心的な構造となってきた。その裏側としての経済が成長し、金融という市場をつくりあげてきた。著者は、世界的なネットワークが進化していく中で、「富」=資産という概念自体が、急速に崩壊していくことを提言している。ボランティアやNPO。狭コミュニティ内での協働など、現在、おこりつつある社会的な変化について記述している。
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上巻に続き数々のイシューをとりあげ、今起きている変化と近い未来に起こるであろう予測をこれでもかこれでもかと投げかけている。これらのひとつひとつが重なり合って世界経済や国際社会の大きなトレンドを形成しているので、そのかさなりあい方や形成の仕方をどう把握し理解するかは、各人に委ねられているということなのだろう。
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この本はいつ読むかによって評価が分かれるかもしれない。
私自身、半年前に読んでいたら、興味を持たないか、
たいくつな本だと思っただろう。
『富の未来』というタイトルだが、
筆者による未来の予想とか解とかではなく、
未来を考えるための材料として、
『現在』をうまく分析している本、という印象。
しかし、これまでの自分が持たなかった
多くの視点からの分析があり、
非常にためになった。
自分で富の未来を夢想してみるのが好きな人には
お勧めの1冊と言える。
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上巻に続き、複雑化した現状をひたすら挙げ、論じる。 さすがにとても多くの軸で、しつこいほどに比較し倒す。 時間、国家、宗教、通貨、教育、科学、ビジネス、 人種間問題、餓え、病、高齢化…。 結局「あるビジョン」を提示するというものではなく、 「複雑怪奇な世の中で、危機もチャンスもある」 ということを強調して終わるにとどまった。 上巻からその気配があったが、やはりな、という終わり方。 一般教養程度にたしなむのにはいいかも。 ただし、現役バリバリのビジネスマンが読んでも、 あまり目新しい視点の提示はないと思いますよ。
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「富の未来(下)」
*将来について確実なlことは何も言えないが、第三の波の知識経済が実現すれば世界の貧困をいっそうする絶好のチャンスになるだろう。
*中国の発展はつづくのだろうか。2020年には世界的な超大国になっていると予想する論者が多いが、実際にそうなるのだろうか。そもそも中国の勃興が可能になったのはなぜなのかを理解する必要がある。常識的な見方では、中国が驚く程成長したのは、共産主義を放棄して市場経済に移行したからだといわれている。しかし、これでは十分な説明ではない。同じ移行を続けた国はいくつもあるが、中国のように成功した国はないためである。この見落としている点は、シリコンバレーがコンピューター生産を低水準のものから順番に、日本や韓国、台湾に移管するようになりこれらの三国の企業が中国に工場を移して資本をとうじるようになった。もう一つ、チュゴクの指導者は欧米に追いつくことを目標にしており、ローテク産業の開発だけに専念していてはそれは不可能であることを認識してきた。
*アメリカは失敗が許される国であり、失敗からときに経済的、社会的に価値の高い突破口が開かれる国である。どんな失敗も許され、失敗した後に再挑戦をはかる人が敬遠されるどころか、賞賛される国である。
*今世界は新たな勢力均衡の時代に入ろうとする論者は多いが、いわゆる多極的な世界、同盟や地域ブロックに分かれて競い合う世界は一つの国から地域が指導するか支配する一極化的な世界よりも経済的に豊かになり平和になるだろうか。この点で、歴史から何が学べるかについて学者の意見は一致しない。
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上巻と比べると,ひとつひとつの国にスポットライトが当てられることにより,とっちらかりがちだった話がまとまって,面白く読むことができます.現状分析のところは納得いくところもありますが,だから未来はこうなるといった部分に関してはそんなに革新的なことを言ってませんし,説得力もいまいちかと.
そんなわけでこの本が正しいとも思いませんが,取り扱ってる範囲は広いので,論点の把握の役には立つことかと思います.
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寝そうになりながらもよく読んだ自分。とにかく私たちは大変な変化の時代に生きていると、これからは農業でも技術でもなく知識経済の波がぶっはぁ~ときますよと。
いつの時代も変化の途中だからいつの時代の人も
大変な変化の時代に、あるいは大変な時代に生まれた!って思うんだろうね。空の青さは変わらないのに。
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波が来ている事を感じるだけなら上巻だけでいいかも。その波の大きさを知りたければ下巻もって感じかな。
この人、もういいおじいちゃんですよ?
こんな爺さんが気付いてるのに、 どうしてみんなは気付かないの?