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紙の本

キングダム(ヤングジャンプコミックス) 72巻セット

著者 原 泰久

キングダム(ヤングジャンプコミックス) 72巻セット

税込 43,846 398pt

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みんなのレビュー4件

みんなの評価4.4

評価内訳

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紙の本

面白いよ

2015/09/26 06:42

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る

アニメの放送を見て好きになり原作でもあるマンガにも興味を持ち読んでみました。マンガ版のほうが面白いです。

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紙の本

キングダムに感じた、日本人の死生観

2009/02/24 03:08

16人中、14人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ブライアン - この投稿者のレビュー一覧を見る

友人からの推奨もあり、キングダムを読みました。現在12巻まで出ているのですが、予断を許さない展開でとても面白く、一気に読んでしまいました。


キングダムは春秋戦国時代の中国が舞台で、秦を建国する若き始皇帝・政と下僕から成り上がって大将軍を目指す信という2人の少年の物語です。混迷の時代に数多くの傑物が登場するのは古今東西共通することでしょう。実際、この物語のなかにも魅力的な武将やキャラクターが多数登場してきます。個人的に気に入ったのが、魏国を攻めたときの大将軍・ひょう公です。知略よりも感性で動く、私と似たようなキャラクターで圧倒的な武力を持っています。


このマンガを読んで気づいたことは、中国では大量虐殺が非常に多いということです。敵方の捕虜は当然、家族は女子ども問わず、領民に至るまで殺してしまうケースがほとんどです。長平の戦いなどでは40万人を虐殺するなど、日本人から見たら信じられないような残酷なやり方で侵略を繰り返している様が分かります。実際、これは中国に限った話ではなくて、西洋でも十字軍などはかなりひどいことをしたようですし、近年でもアフガニスタンやイスラエルとパレスチナでのやり方を見るにつけ、大陸における戦いというのは多くの犠牲を生む場合が多いです。


日本は島国で、地震や台風など厳しい自然環境から力を合わせて身を守る必要がありました。自然に対する畏敬の想いが強いせいか、アニミズムに近い神道が発達して、多様性を受け入れる下地が出来上がったのだと考えられます。だから、北方カムチャッカからやってきた先住の縄文人を、大陸から出雲地方に上陸した弥生人は攻撃しましたが、虐殺まではせずにやがてその血は混じり合っていったと言われています。あるいは関ヶ原で負けた島津、毛利方の薩長が明治維新で倒幕した時も、賊軍を討伐することはしてもその領民まで手をかけることはしませんでした。


日本の将棋は、駒を取っても自軍の駒として復活させることができます。中国であれば、捕虜にまで食料などを分け与えることはないと言って殺してしまうところを、日本人は土地を開墾し、ともに生きていく仲間として迎え入れます。それは中国が野蛮とか日本が優しいとかいう話ではなくて、大陸という直接的に隣国からの脅威に晒されていた過酷な環境と、島国という限られた土地の中で生きていく共同体という、社会を形成する土台の違いでしょう。


中国の過酷な群雄割拠の時代を迫力満点で描く、キングダムの今後の展開が楽しみです。

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紙の本

1日1冊

2015/11/14 01:56

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みなこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

ストーリー展開は早すぎず、丁寧に一歩一歩確実に進めているかのようですので、とても分かりやすいです。中国史には疎かった私でも、どハマりしています。買って、読んで後悔はないと思います。めっちゃオススメです。

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紙の本

戦いを通じて浮かび上がる人間像、人の想い

2014/10/26 22:31

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る

前巻の後半から新たに魏との戦いに入って、今度もけっこう長くなりそうだから、
今回の巻ではそれほど大きな動きがあるわけではない。

しかしいざ戦闘が始まると、
今までにはない形で飛信隊が危機にさらされる。
それ自体も新鮮ではあるのだが、しかし大事なのはそのことよりも、
そうした物語の展開、とくにギリギリの状況において、
人の気持ちとか、人物像が鮮やかに浮かび上がってくるということだ。
今までもそうだといえばそうだが、とくに今回はそれを感じさせられた。
仲間に対する信の想い、そして信に対する仲間の想い、
その想いを思う別の仲間の想い。

今回はまた伝説のすさまじい豪傑が敵として三人も登場して、
これをどう乗り越えていくかがとても楽しみなわけだが、
その戦いにおいても、敵のすごさがわかるだけではなく、
逆にその敵が味方の人物をしっかりととらえて評価するという局面がある。
バカとして登場する凱孟なども、額面通りバカなどと思っていたらとんでもない。

そして悲運の将軍紫伯。
また王センと王賁の複雑な親子関係は、今後じっくり描かれていくことになるのだろう。

こうしてただ強いとかだけではなく、
奥行きのある人間像を重層的に描き出すのがこの作者はとても巧みだ。
それが豪傑たちの大きさ、深みになるし、絵もそれにピッタリだ。
豪傑というわけではない人物たちでも、こうしてその人間をしっかり描いているから、
ひとりひとりの人物がとてもリアルな感じがして楽しい。

次はまたより大きな局面を迎えるようだし、
一回りスケールアップしそうな若い主人公たちが今度はどんな大きさを見せてくれるのか、
今から期待も大きい。

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