紙の本
おばあちゃんの葉っぱビジネス
2008/02/16 22:26
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はんてん - この投稿者のレビュー一覧を見る
そうだ葉っぱを売ろう! 資本のかからない山の葉を、拾い、料理のつまものとして販売する、徳島県上勝町の葉っぱビジネス。70代80代のおばあちゃんたちが、売上高2億6000万円のビジネスを支え、生きがいを見出している話は、これからの高齢化時代に、ひとつの指針を示してくれた気がする。高齢者が働き、収入を得て税金を納める。元気になって医療費や介護保険をあまり使わなくても済むようにする。そんなやり方が、いま本当に求められているのではないだろうかと著者は語る。お年寄りでも使えるパソコンを開発し、農家で使ってもらい、各自で出荷量や売れ行きを見てもらい、出荷調整につなげ、自分の読みが当たるか、当たらないか楽しみを味わうようになるなど、人間いくつになっても成長できることを証明している。福祉はみんなが幸せになることであって、「してあげる」ことでもなければ「いたわる」ことでもない。魅力的な街づくりは、どうすれば他から人が来てくれ、若い人にとって魅力がある場所になるかを考えるより先に、まず、いま住んでいる人にとって、魅力がある場所になることだ-。山の自然のノウハウを知り尽くしたお年寄りが、その知識を活かし、収入を得て、生き生きと自分なりに生きている様は、若い人たちの励みにもなっているのだろうと思う。著者のサクセスストーリーとしては、仕事に対する真摯な取り組みなど、学ぶところが多いが、結局、町のサクセスストーリーだと思う。町や村それぞれの良さを活かし、活性化させるヒントが、見つかるかもしれない。
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上勝町に縁もゆかりもなかった横石氏が悪戦苦闘しながら上勝町の活性化に貢献していく話です。最後には、自分の経験をふまえ、現社会に対する提言も行われています。この本を読めば上勝町に一度は行きたくなると思います。涙、笑い、感動というものをこの本一冊で味わうことができるのではないでしょうか?!
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すごく元気をもらえたような気がする。
他をうらやむんじゃなくて、いま、じぶんがもっているものを、どう有効に使うかが大事なんだと思いました。
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20/3/25
現場主義
女性と高齢者を主役に
「気」を育てる>手書きの応援手紙
仕組みを作る
場面を作る>会議でみかんを食べる
葵のご紋つくり
人と人との絆
運命だった「彩」>妻をみて葉っぱを売ろうと思う。
目線を合わせる大切さ
夢の種をまく>85歳のおばあちゃんが木の種を植える
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徳島県の村起こしを描いた作品で、横石さんの行動力に感動した。
おばあちゃんたちのやる気と横石さんの努力には、眼を見張るものがあった。
地域開発と一言で言うのではなく、地元に根付いた政策がいかに重要か改めて感じた。
泣いちゃいます。ハンカチの準備を。
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過疎の町が高級料亭などで添える、葉っぱや季節の飾り物を特産にすることで、町が活性化する話。
完全にブルーオーシャンを切り開いたと言える。
10年後も続いてたら良いが、競争過多にならないかしんぱいである。
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徳島県上勝町という過疎化した町で町がどのように地域再興を果たしていくかという話。
上勝町は過疎の町でまったく覇気のない町だった。その町に横石さんという農業指導員が配属された。田舎意識の強い田舎町に横石氏のような外部者が入り込むのはアレルギーを示された。しかし、寒波で不況がおき、その後の復旧プランや農業事業を横石氏が計画・実行し、町は寒波以前よりも豊かになった。しかし、農業は復旧しても田舎に住むおばあちゃんは何もしていなかった。そんな現状を打破したいのが同氏の狙いだった。そんな折、流れ寿司についていたツマに女子高生が感激しているのを見て、アイデアを得た。そして、アイデアを協力してくれるおばあちゃんとつめていった。品物をよくするために大阪の料亭で食べまくったり、中身をおばあちゃんとより良いものに高めていったりと、常に現場を意識していた。そして事業が軌道乗ったあとは、コンピューターを導入し、そこに毎日の各人の売上を見せ、おばあちゃんの競争心に火をつけることに成功した。
この事業で大きいことは、地元のリソースと人員に対し外部者がどのようにアプローチしていくかを示している点である。ポイントとしては、とにかく現場(おばあちゃんと品物)を意識し、人(事業主、市場、最終仕向け地)と信頼関係を醸成する。これがこの本のエッセンスだろう。これらは他の町の事業を考える上でも参考になろう。
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ここに書かれてある本質は、どこの地方の活性化対策に対しても多くのヒントを与えてくれる!
多くの苦労の中でも一人の信念を貫く力のすばらしさを教えてくれる一冊です。
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70代・80代のおばあちゃんが中心となって葉っぱを売って、多くの利益を得ているということでテレビ等のメディアでとりあげられ、話題になっている徳島県で一番小さい町人口2000余の上勝町。葉っぱを売って儲けられるなんて、どんな仕組み何だろうという気軽な気持ちで読み始めた本だったのですが、この本の筆者である横石氏が上勝町農業の再生と葉っぱビジネスに全力で取り組んだ結果が成功につながったことが分かりました。ビジネスのシステムの良さだけでなく、人のつながりの大切さも実感できました。(2008.9.5)
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災害でのミカン全滅などもあって、運営自体が難しくなっていた上勝農協にやってきた横石さん。
たまたま入った「がんこ寿司」でつまものにつかわれていた葉っぱを見て、新事業を思いつく。
たくさんの障害や病気を乗り越え、ついに「彩」産業を急成長させ、同時に、上勝町の活性化へと繋がる。
今では、女性や高齢者が主役となり、1000万をも稼ぎ出す農家があるそうである。
農協へ辞表を出した時に、町の人々が嘆願書を出し、誰もが「やめないでくれ」と願う場面では、思わず涙が出てしまった。
横石さんの斬新なアイデアと努力には頭が下がる思いである。
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人口2千人、高齢化率5割の町で起きた奇跡。年収1千万のばあちゃん他。地域活性化の一つのモデルケース。実際行ってきました。
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ブログで紹介した上勝町の凄腕おばあちゃんが活躍するビジネスモデル構築の話です。
著者横石知二氏が、このビジネスモデルを構築したひとです。
また、日本の地方の活性化モデル事業の模範となるものと思います。
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うーーーん、なるほどーーーー。
ものすごーく考えさせられた。おもしろい!!!
ほぼ日で知った「いろどり」。
ちょうどPSWとPTとを考えたときに、福祉でふと思い出し、
ほぼ日の記事を読み返してみた。
その人に働く場を提供するか・・・。深い。
「『人の心は弱いものだ』ということを
スタートラインにしています。
「こういうふうにがんばれ」だとか、
「心を明るく持て」だとか、
そんなことをいくらおばあちゃんに言ったって
がんばれないし、
明るい心なんて持てないんですよ。
だけどいま、ほとんどの人は
そういうことを言ったり言われたりして
仕事をしているというのが現実です」
「だいいち、心を直すなんて、
そんなことはできないですよ。
だから、やってない。
考え方を変えるんじゃなくて、
する仕事を作ったんです」
「仕事を作ったら、
心の話なんか、しなくたっていい。
横石さんは、おばあちゃんたちが
つらくならないことをやったんです。
具体的に日銭が稼げる、
「あ、自分は前に向いて行けるんだ」
ということを経験してもらった。
「ね、おばあちゃんたちは、歩けるでしょ」
って、やってみせたんです」
「ビジネスはいったい何かというと、
『仕事を作ること』なんです」
「それぞれの地域が自ら
仕事を作れるようになっていけばいいと、
ほんとうにそう思います。
しかし、そこに発想が行かない。
なぜか、行かないね。
「与えられる」「向こうから仕事をもらう」という
他力的な思考が強いからかもしれません」
うちも屋上で畑作ればよくない???
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料理に添えられているはっば(このはっぱを妻物というらしい)をビジネスに持ち込み、ひとつの町を救った男がいた。
そしてなんとそのはっぱビジネスを支えているのが平均年齢85歳のおばあちゃんたち。
ほんとに田舎のおばあちゃんが、パソコンを使うようになったり、FAXを送ったり、化粧なんかしたりして垢抜けていく様子は
なんともおもしろくて、かわいらしい。
これから迎える高齢化社会にとって、新しい道を開いてくれたような気がします。
いくつになっても頭を使って、体を動かして、誰かの役に立っているって思うことがなによりの元気の源なんだなと思う。
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田舎の底力、人間の力、あったかさを感じさせてくれる一冊。
こんな風な田舎だったら、誰でも生き生き暮らせる。