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- カテゴリ:中学生 一般
- 発売日:2007/11/07
- 出版社: ポプラ社
- サイズ:20cm/518p
- 利用対象:中学生 一般
- ISBN:978-4-591-09985-8
紙の本
崖の国物語 8 真冬の騎士 (ポプラ・ウイング・ブックス)
著者 ポール・スチュワート (作),クリス・リデル (絵),唐沢 則幸 (訳)
崖の国の空中に浮かぶ大きな浮遊石。その上に築かれた神聖都市・サンクタフラクスは、かつてない厳しい寒さにこごえていた。浮遊石は浮力を増し、今にも係留鎖を断ち切って虚空に飛び...
崖の国物語 8 真冬の騎士 (ポプラ・ウイング・ブックス)
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:20,790円(189pt)
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商品説明
崖の国の空中に浮かぶ大きな浮遊石。その上に築かれた神聖都市・サンクタフラクスは、かつてない厳しい寒さにこごえていた。浮遊石は浮力を増し、今にも係留鎖を断ち切って虚空に飛び去ろうとしている。新たな最高位学者の誕生、博士たちの陰謀、従士ヴィルニクスの罠。いくつもの思惑がうごめくなか、冬を終わらせるカギは「大いなる嵐」か「嵐晶石」か。そしてそのカギをにぎるのは…。世代をこえて描かれる壮大な『崖の国物語』。のちに「雲のオオカミ」と呼ばれる空賊クウィントの若き日を描く、崖の国の序章とも言うべき物語。【「BOOK」データベースの商品解説】
この「冬」が続くかぎり、崖の国の未来はない−。若き飛空騎士クウィントをとりまく罠、裏切り、そして陰謀。神聖都市の運命をにぎるのは誰か? いにしえの巻物に記された秘密とは…? 英国異界ファンタジー、第8部。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ポール・スチュワート
- 略歴
- 〈ポール・スチュワート〉1955年ロンドン生まれ。ランカスター大学と東アングリア大学で創作を学ぶ。「ファーガス・クレインと空飛ぶ鉄の馬」でスマーティーズ賞大賞を受賞。
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紙の本
崖の国年代記の完遂まであと少し
2008/06/09 18:10
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YO-SHI - この投稿者のレビュー一覧を見る
崖の国という架空世界の、様々な時代の物語をつづるシリーズの8作目。
シリーズの読者でない人のために簡単に説明すると、「崖の国」とは、虚空に突き出る形をした巨大な崖の形をした地形の世界で、人間だけでなく様々な種類のトロル族やゴブリン族などの種族が混在して生きている。魔法はないのだけれど、浮力を持った岩石である浮遊石など、我々の世界とは違った物理法則が支配している。
シリーズは、この崖の国の様々な時代の青年を主人公とした冒険物語で構成されている。下に言うように、おおむね1人の主人公を3巻で描いていて、シリーズ全体を通しての緩やかなつながりも保っている。
そして本書は、第4巻「ゴウママネキの呪い」の直後の物語。主人公はクウィント。1~3巻の主人公であるトウィッグの父であり、通り名を「雲のオオカミ」という空賊(この世界では浮遊石の力によって、船は空を飛ぶので、海賊ならぬ空賊という職業?がある)。これはその青年時代、トウィッグの母であるマリスと結婚(するのかどうかは定かではないが)する前の話。
シリーズを時代順に追うと、外伝-4巻-8巻(クィント)・・1巻-2-巻-3巻(トウィッグ)・・5巻-6巻-7巻(ルーク)となる(()は主人公の名前、途中の・・は、年代が開いていることを表す)。著者の意図があるのかどうかはっきりしないが、このクウィントの物語だけが、連続しないで飛び飛びに刊行されていることがわかる。そして、残されたピースがあと僅かであることもわかる。崖の国の年代記の完成にあと少しだ。(本シリーズの原題は「The Edge Chronicles」。Chronicleは年代記だ。)
ストーリーは、空賊の息子であるクウィントの飛空騎士団での生活を中心に展開する。騎士団と言っても、飛空騎士を養成する学校のようなもの。難しい授業あり、厳しいが生徒思いの先生あり、いけ好かないヤツもいる、という感じで、ハリーポッターのホグワーツでの暮らしのよう。いけ好かないヴィルニクスというのが、愛嬌のかけらもないヤツで、様々な事件を引き起こすのだが、ホント救いようがないヤツだ。
シリーズの他の巻と同じく、本書も500ページを越える大書なのだが、これまた他の巻と同じく、苦痛を感じることなく最後まで読み通せる。ストーリー展開のウマさはこれまで通りだ。
しかし、その面白さやスケールの大きさ、終わった後の爽快感などで前巻の「自由の森の戦い」にはかなわない。飛空騎士団の中、というのでは舞台が少し小さすぎたか。だた、「自由の~」は、ルークという若者を主人公とした3部作の最終巻、クウィントの物語も他の主人公と同じ3部作だとすると、外伝を除くと本巻は上中下で言うとまだ中巻だ。次回作に期待がかかる。
本書だけでも面白いが、興味を持たれた方は通読をオススメする。ただし、第1巻が一番退屈なので、がんばって第2巻までは読んで欲しい。