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ムーアの法則 半導体の集積率は18ヶ月で2倍になる グローバル企業の3段階 1段階 19世紀の国際モデル 2段階 20世紀の古典的多国籍企業 3段階グローバルに統合された企業 多くの国に分散する社員を、最適なコスト、最適なスキル、最適なビジネス環境を選んで配置し、それらの機能をグローバルに統合する 海外の資本を導入して企業再編をおこない資本効率を上げる(資本開国) 格差が小さいということは、労働生産性に見合った賃金が支払われていないということで、そういう国は成長率も低い(例日本)
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インテルの創業者ゴードン・ムーアが1965年に提唱した「ムーアの法則」=「半導体の集積度は18ヶ月で2倍になる」
「ムーアの法則」は経験則に基づく理論ではあるが、概ねそのとおりに推移してきたし、今後もしばらくはそれが続くことが予想されている。半導体の集積度が過剰なスピードでアップすることで情報インフラは急拡大してきた。また、需要を追い越すその供給スピードは情報インフラをコモディティ化させてきた。企業が凌ぎを削って開発する情報インフラはムーアの法則によって、回収見通しが立たなくなる。
これからの情報系企業がなすべきは、「技術の開発」だけでなく、(すでにあるべきものも含み)「その技術に付加するサービスの探求」である。また、開発した技術はコモディティ化しないように著作権などを利用して、自社の資産として保護し続けることである。
(報告日:2008年3月26日)
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半導体の集積度は18ヶ月で2倍になるというムーアの法則。このおかげでH/Wのスペック(費用対性能)は指数関数的に増加。10年で情報処理コストは100分の1になる。これによってあらゆる情報処理関連のハード、ソフトはコモディティ化され破壊的イノベーションがおこる。対抗策はプラットフォームを握ること、モノからサービスを志向すること。
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池田先生、難しいです。講義とかされたら諦めますよー。
半導体の歴史から、近代の情報化によるバランスの変化。
ITによる効率化で、人材供給が過剰になったことは否めないけれど、それをどうするのか・・・
最終章で圧倒的な孤独と集合知に対する不安、
均一化に向かう世界の中で何を得るのか、何を失うのか、深く考えたいと思った。
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「ムーアの法則」で情報処理能力が年々向上し、情報が氾濫する現代において今後何がおこるか、そしてそれにどう対応すればいいのかを経済学の視点から論じている。
資本主義社会では稀少な物的資源を利用する権利に価格がつくが、情報社会では膨大な情報の中から特定の情報を稀少な関心に引き付ける権利に価格がつく。
コンピューターは汎用技術であり、それ自体には価値はない電力のようなものである。
電力がエネルギー利用の自由度を上げたとすれば、コンピューターは情報通信の自由度を上げた。
通信分野でも放送分野でもインフラコストは限りなく低くなってコモディティー化するからボトルネックは通信回線や電波ではなくて著作権だ。NHKは莫大なコンテンツを所有しているがそれを放送するには著作隣接権を持つ脚本家や出演者、映像作家などの許可をいちいち得ないと行けないのでコストがかかる。
さらに個人情報保護の流れもボトルネック。
ムーアの法則が必然的にもたらすハードとソフトの水平分離はサイバースペースを独立させ、リアルな世界からはコントロールできない情報の波をもたらした。それは人々に大きな自由をもたらすと共に、中国等の非民主主義国家にとっては大きな脅威となった。
イノベーションの大波の時代には何が主流になるかはわからない。こういうときは官民で協調して特定の産業に投資を集中するのではなく、ベンチャーキャピタルのように薄く広く投資し、多様なポートフォリオを持つ必要がある。
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その方面では有名なブログを書かれている池田信夫さんですが、その池田さんの主張のベースとなる世の中の流れと摂理みたいなものが新書でまとめられた本です。
池田節ともいう言いっぷりが、辛辣で耳が痛いところもありますが、基本的なところでは同意するところでもあるので、なぜか段々と心地よくなります。ずいぶんと知らない内に影響を受けているのかもしれませんが...
すでに日本の放送業界に対しては『電波利権』などでも痛烈でしたが、ここでも「通信と放送が融合するというより、放送が通信に吸収されると言った方が正確だろう」とまで言ってます。それは色んな意味で言いすぎでは。
「ムーアの法則」だけでなく「ギルダーの法則」とか「ヘンディの法則」とか、いろいろあるんですね。こういう指数的な進歩があるところでは、今のボトルネックが外れるとどうなるか、数年後のボトルネックがどこになるか、という見方をする必要が出てきますね。ここでは、人間や著作権法、コンテンツなどがボトルネックの例としても出てきていますが。
とりあえず新書サイズなので、手軽に読めます。
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池田先生様のご本。
blogでは時としてハチャメチャだけど、この本はちゃんとしてる。
特にムーアの法則を経済の観点で説明しきってるところが面白い。
しかし、その法則をデジカメのセンサーに当てはめてみても将来が見えないのが痛い。フォーサーズは売れるの?フルサイズは売れるの?
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[ 内容 ]
ここ半世紀に起こったイノベーションの数々。
それらはすべて「半導体の集積度は18カ月で2倍になる」という「ムーアの法則」に支配されたものだった。
多くの企業がこれを利用して急成長し、あるいはこの威力を見誤って消えていった。
史上もっとも“破壊的”な経済法則を手がかりに、コンピュータと情報技術の世界の未来を展望する。
[ 目次 ]
序章 ビッグ・ブラザーの死(オーウェルの予言 1984年のコマーシャル 中央集権システムの終焉)
第1章 ムーアの法則とは何か(トランジスタからICへ ゴードン・ムーアの予言 コンピュータという万能機械)
第2章 ムーアの法則で何が変わるか(情報インフラはコモディティ化する 問題はボトルネックだ 人間がボトルネックになる 情報は個人化する 垂直統合から水平分業へ 業界の境界はなくなる 中央集権かた自律分散へ 系列関係から資本の論理へ 国際化からグローバル化へ)
第3章 ムーアの法則にどう対応すべきか(情報コスト1/100の世界を想定する 水平分業で生き残るには ものづくりからサービスへ 産業政策から資本市場へ)
終章 孤独な世界の中で(ITは格差を拡大する 放たれた魔物)
[ POP ]
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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NTTは銅線は公社時代に国民負担で建設したものだが、光ファイバーは民間企業として敷設しているので、規制対象からはずしてほしいと総務省に要求しているが実現していない。NGNがまたNTTの独占に戻ってしまう可能性があるが、結構なことだと思う。
ブログもサイトもどれだけ多くのサイトからリンクを張られているかが大切。ということは被引用論文と同じということか・?
携帯電話メーカーは中国市場には食い込めずに最後まで残っていたNECも撤退した。シャープは健闘しているね。
1998年にはゼロだった中国メーカーも2003年には55%までになった。
IT業界のマーフィーの法則
1.最先端の技術をい使い、これまで不可能だった新しい機能を実現する。
2.数百の企業が参加するコンソーシアムによって標準化が進められる。
3.政府が「研究会」や「推進協議会」をつくり、補助金を出す
4.メディアが派手に取り上げ、「2010年には市場がXX兆円になる」などと予測する
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「半導体の集積度は18ヶ月で2倍になる」インテルの創業者ゴードン・ムーアが1965年に提唱したこの法則は、急速な変化を続けるコンピュータの世界にあっていまだ生き続けている。そして大量に普及したコンピュータが、世界中のすべての人をネットワークにつなげようとしている。ITの爆発的なイノベーションは、既存の産業構造や経済システムそのものを破壊し、全く新しい世界を創造するほどの威力を持っているのだ。コーエンの『大停滞』とは、全く違うイノベーションの見方。
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ムーアの法則でIT業界ができたんじゃなくって、結果論的にムーアの法則だと思うんだけど。ITがどういう風に成長していったかはわかりやすかった。
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ムーアの法則によりハードウェアそのものの価値は破壊され、情報取得コストの著しい低下をもたらした。結果、情報の氾濫を引き起こし21世紀型の国境を無意味にする新世界が創設された。さらにそれはネットを統制しようとする国家との間で戦争までも引き起こしている。この先どうなるかは未知数であるが、変化の胎動を感じさせる。。。
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2007年12月25日に創刊された新書のため、企業や経済の情報については少し古いです。しかし
「半導体の集積度は18ヶ月で2倍になる」
というムーアの法則に根ざし、破壊的なイノベーションが起きてきたこと、そしてこれからも起きるであろうことを示唆しています。
日本でイノベーションがなぜ失敗するかをはっきり述べているのが携帯電話の例です。
(携帯電話の例)
2007年の情報ですが、日本が携帯電話事業に失敗しつつある状況をグラフによって示しています。
携帯電話市場の世界シェア。
ノキア34%
モトローラ19%
サムスン13%
LG7%
ソニーエリクソン6%
日本メーカー9%
その他12%
失敗の原因によく挙げられるのは、日本の携帯メーカーがガラパゴス化し世界市場に展開できないから、というのは今でもよく言われることですが、そうなってしまった根本の原因は選択した規格が失敗だったからです。
第2世代携帯電話の標準化の際に日本がPDCというNTT規格に統一したことがひとつの原因です。GSMが世界標準となった世界市場に展開できなくなりました。当時日本市場だけ相手をしていればよかったのでする必要もなかったのでしょう。
これを可能にしたベースは、キャリアが携帯メーカーに開発費を支払い、開発費は月額通信料金から補填するという販売奨励金の仕組みです。
NTTが悪の権化なのだと思いますが、携帯メーカーはキャリアから自立しなければならないのでしょう。問題になるのはどうやって開発費を捻出するかということです。
(ムーアの法則がもたらすものとかわらないもの)
ムーアの法則でコンピュータの性能がどんどんあがるという流れは半導体の集積度の限界(集積の限界=分子レベルの限界)に達すると思われる今後10年はかわらない、といわれています。
コンピュータの性能があがっても、追いつかない部分はいったい何なのかを考える必要があり、それはコンテンツや人間の関心だといいます。
ネットワークが充実し、さまざまなコンテンツを簡単に見ることができるようになった今、関心が分散され、全てを見切れない状態になっています。
また、そのコンテンツ自体についていうと日本の場合、その利用裁量が著作権によってがんじがらめとなっています。
*著作権については少し勉強が必要だと個人的に思いました。
とにかく日本は要素技術には優れているのに、規制によってがんじがらめになっているので全然だめだという事例が多くあることがわかりました。2007年からわかっていたことで、エルピーダメモリ、SHARPの件など、今も変わっていないのが残念です。
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結論を言えば、次の通り。半導体の価格が、
億単位で下がり、組織において「兵士」の役割を
人間にさせる必要が、なくなってきています。
"既存の権威や肩書きが意味を失ってすべての個人が対等に競争し、
情報処理能力による所得格差が拡大する孤独な世界である"
(「終章 孤独な世界の中で」P204)
すると情報処理の方向性が、「逆流」するわけですな。
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詳しくはブログまでどうぞ!
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