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商品説明
ダイナミズムの蘇生は可能か。没落への道でなく、創造的破壊の道を歩むために何が必要か。「イノベーションの予言者」といわれるシュンペーターの思考を手がかりに、日本資本主義のあり方を描く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
今井 賢一
- 略歴
- 〈今井賢一〉1931年東京生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修了。同大学名誉教授。スタンフォード大学名誉シニアフェロー。95年紫綬褒章受章。著書に「ソフトウェア進化論」など。
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紙の本
情報産業と以前の産業とをいかに組合わせるか
2008/12/27 17:38
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
産業革命によって第一次産業が第二次産業へ、情報革命によって第二次産業が第三次産業へ、それぞれとって変わられたわけではない。それぞれ前の産業の上に後の産業が覆いかぶさったのである。下の産業が上の産業の重みで薄くなり、かつ密度が高くなった。すなわち、下の産業に必要な土地等の資産や従事者人口が少なくなるとともに、上の産業の技術波及で生産効率が上がった。農業機械、化学肥料、品種改良、流通機構の改良等である。さらに、情報・知識産業の成果をもう一度農林水産業、各種諸工業、サービス業等の産業に反映させ、それぞれの産業の枠組みや構造自体をも変革、革新させるよう循環させるべきである。しかし、日本は諸外国に比べ、考え方も仕組み作りも遅れている。
創造とは、無から有を生じることではない。構成要素をも作り出すような根本的創造もまれにはありうるだろうが、大概の創造はすでにある要素をいかに組み合わせて結合するか、というところにある。あまり関連がなさそうな事項を結び付け、新たな枠組みを作りだせれば、影響は大きい。情報産業と他とをいかに組合わせるか。情報法産業との組み合わせにより、従来の枠組みを壊し、新たな分野を創造する。この本は、そのような発展を提案し考える為の、産業構造論というような経済学の論考である。
この本の論旨はそういったことであろう。
私にとっては、経済学は最も苦手とする分野である。そもそも経済自体が苦手なのである。したがって、この本の前提条件や用語や引用もよく分からないところがあるが、もの作りに関するところはなんとか解る。情報も加工し変形し、組み合わせ、作り替えたり作り出したできるという点では、「もの」として扱える。そのように考え、読み取ろうとしてみた。しかし、この本の対象はもっと広いようである。視野が広がったような読後感があるが、未だ咀嚼しきれないのもどかさもある。ともかく、視野が広がったこと、これまで知らなかった認識が得られたこと、等成果はあった。