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コッターによる幸之助論。
安楽な場所からの離脱。あえて渦中に飛び込む。謙虚さ。えらそうにしない。組織を揺さぶる。課題山づみを成長の糧として受け入れる。
こうした態度と行動を一生つづけることで、もともと普通だったのに偉大になった人。ビジョナリーカンパニーの人間版。大学まで勉強ではなく生涯勉強。それも苦労と謙虚な姿勢で他人からってことか。
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タイトルからも分かるように、かの松下電器(もうすぐ社名がパナソニックに)の創業者で、戦後の最も偉大な経営者としても名高い故松下幸之助氏の生涯、考え方について書かれているわけですが、著者の文章力によるものでもあると思うのですが、世代的に(?)松下幸之助氏についてあまり知らない僕は文章にどんどん引き込まれていきました。 これほどまでの苦難に満ちた人生を歩んだ人は他にいたのだろうか。 どんなに逆境にさらされても揺るがない信念を持ち続け、どんなに成功を収めても常に謙虚であり続けていた松下幸之助氏の人となりに大変感銘を受けました。 特に戦後の財閥解体が行われた時期の苦難、再生については読んでて胃がずしりとくるほどにインパクトの強いものでした。 なぜ社名から松下の名前が消えることにショックを受けた人がたくさんいたのか、この本を読んでよく分かりました。
ビジネスマンの人はもちろん、松下幸之助氏、松下という会社が日本にどれだけの貢献を果たしてきたかよく知らない若い人にもぜひ読んで欲しいですね。
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松下幸之助氏という人間を、どう捉えるか。
ある人は、素直な人だと言う。
ある人は、癇癪持ちの人だと言う。
ある人は、優しく、また怖い人だと言う。
様々な人に、様々な面影を残し、様々な印象を残す松下幸之助氏。
それは何面相もの万華鏡のような気がする。
見る人、見る場所、見る時間によって、様々な松下幸之助氏が登場する。
それほど松下幸之助氏という人間は、示唆に富んだ人間なのだろう。
人間を一面だけで判断してはいけないな、と思う。
ところで松下幸之助氏は、禅の思想を持っていたんでしょうかね?
「あるがまま」の心にはそれを感じ取れる。
「雨が降ったら傘を刺す」
というその心境地に、それを感じる。
年月を重ねれば重ねるほど、心に皺が出来て、プライドや成功概念が邪魔をするのに、松下幸之助氏の心は情熱が膨らましているからか、皺が出来ず常にパンパンだった。
見習わないといけない。
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伝記とは違う。
日本人とは違う価値観のもと、生涯を切り取った本。
なぜ、松下が大きくなったのか、松下のDNAと言われている物が分かった気になれる。
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松下電工(現:パナソニック)創業者である
松下幸之助さんの生涯と経営論が綴られており、
とても勉強になりました。
驕ることなく謙虚に誠実に、そして優しく。
それが出来る人と出来ない人で、
爆発的な人気をもって一発屋の企業として終わるのか
末永く人々に愛される企業であり続けるのかについて
考えさせられました。
例のストーブの事故があって、
もう何年も経つのにこの時期になると
未だにCMが流れる事、なんかちょっと
意味がわかった気がします。
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■概要
コッターが、松下幸之助の生涯を丹念に調べ上げ、分析した。
幸之助を公人、私人、心の世界という3つの視点でとらえ、特に幼少期からの心理的外傷(トラウマ)がテーマとなる「心の世界」まで描き切ろうと意欲的に取り組んだ。
■仕事に活かせる点
柳井氏の本を読んだ流れで、
「経営者的」能力、行動というのはどういう風に身につくんだろう、
強い会社の組織というのはどうやって作り上げられたんだろう、
カリスマ経営者ってどんなもの?
等々、経営に関する疑問を持って読みました。
面白かったのが、企業経営の心構えについて、
松下幸之助氏が宗教に非常に影響を受けたというくだり。
今で言うビジョンとか、ウェイとかの重要性って
根っこは信仰心に通じるのでは。
(さわ)
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松下幸之助の一生を第三者の視点から書いているので、松下幸之助のすごさを素直に受け止められます。この人はすごい。
素直な心、謙虚な態度、顧客志向、不断の改革、社会を志向する使命、衆知…どれも今でも通じるはずなのに行き詰まり感はないか?本当にこうした理念を大事にできているか?考えずにはいられません。
日本は豊かになったけど、世界には、幸之助さんが乗り越えてきたような家族の死や戦争と同じか、もっとしんどい思いをしている人がいるわけで、まだまだ彼の理想には程遠く、やるべきことは沢山あるはず。
彼のようにいつまでも学び、いつまでも働いて人生全うしたいものです。
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「素直」な状態でい続けるることが出来れば、晩年でも学び、成長し続けることが出来る。松下幸之助氏の生き方、考え方を垣間見ることが出来ました。
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言わずとしれた「経営の神様」松下幸之助氏を、リーダーシップ論の米国教授が記した伝記。巷間では神様だけに神格化されて抽象的な「徳」のような話ばかりが先行しがちな印象があるが、本作はもう少しロジカルで実際的な話が多い。「マネシタ電機」と揶揄されもしたが、実に独創的で革新的で、野心に満ちた希代の経営者であったことに気づく。
時流を読み、積極的な投資・プロモーションを展開する起業家の側面(初期で言うとラジオ)。効果的なM&Aを進める経営者としての才覚。自分が病気がちだったこともあり、人の話をよく聞き、社員にやる気を起こさせ、権限委譲を積極的に進めた事業部制はGEよりはるか以前、戦前より開始。大企業に成長した後も、停滞を避けるため、売り上げ4倍を掲げる5カ年計画、週休二日制導入と次々に組織にゆらぎを与える。何より常に学び考え努力をする姿。
なお没年は昭和から平成に変わった1989年、美空ひばり、手塚治虫が亡くなったのと同じ年とのことである。
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”苦痛からの逃げ” ”妥協”をしない更に自分のことより人の事を考えた故の、理想を追い求める姿。
青春とは希望、理想追い求めることなんだぁ
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あの経営の神様の話。
松下幸之助の経営について、色々と書かれている。
事業本部制のうちだし
社会への貢献こそが企業の価値
利益を生み出さないということは、それだけ社会に貢献していないということだ
水道の蛇口から水がどんどん飲めるように、生活を豊かにする
各個人が、社長であれ
人間の能力は無限である
など、参考になることはたくさん。
この人についての本がたくさん出ているのはわかるような気がする。
技術屋であり、経営者だったから、そういう人材を必要とされるのか?
というよりも経営に行く前に人は何かしらの得意分野を身につけて行くものかもしれないな。
ちょっと硬くて読みにくかったけど、
参考になる1冊でした。
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自分にとって松下幸之助とは、ただの、家電販売店を営んできた自分の「父のあこがれの人」という存在だった気がする。
度々、父より「経営の神様」と呼ばれている事は聞いていたが、そもそも自分にとっての経営者像自体が、父の背中だった。
加えて、父は若い頃松下の店で働いていたが、独立の際、既にその地域に松下の販売店が長く存在しているという理由もあり、松下の店を持つ事は叶わなかったと聞く。そこで、父は松下の競合企業である東芝の店を持つ事になったのだが、その様な事情と、父自身の憧れと、松下幸之助の理論や哲学を知る由もない自分にとっては、松下はただの東芝製品のライバル企業、小さい頃から「敵」という存在だった。
さて、大人になり、経営者として頑張ってきた父の背中も見てきた自分にとり、形は違うが何らかの方法で「経営」に携わる事は、ある種の自分にとってのアイデンティティであると思うようになり、暫くの時間が経つ。
残念ながら、父の後を継ぐのは、病の既往により事実上不可能になってしまったが、分野は違えど同じ「経営」の道を歩む事は可能と思っている。
その様な中で、自分にはたいした学識もないのだが、それでも実践的な知識をに多くを学ぶ事ができると考えているのが、過去の偉大な(と言われる)経営者達の人生であり哲学である。
幸い、様々な書物からそれは学ぶ事ができる。
松下幸之助の発した言葉をもとに書かれた書物は多くあるが、これまでに自分もそのうちの幾らかを読んで感銘を受けてきた。
特に幸之助の困難に対する考え方や企業の存在意義に対する考え方に心底共感する。
しかし本「幸之助論」を読んで、この松下幸之助というひとから最大限学ぶためには、この人の理論や哲学を作り上げてきた人生を知る事が先ず非常に重要であると感じる。
松下幸之助の考えのある断片でなく、人生という連続の中から、この人がどのように自らの考えを打ち立ててきたのか、その事について思いを巡らす事が肝要と考える。それを学んで初めて、松下幸之助の考え方が心に染み入ってくるんだろう。だから本書は、松下幸之助という経営者を学ぶ上で最初に読むべき本であるのではないか。読んで(というか、人生を知って)初めて彼の理論や哲学を受け入れるベースができると思う。
松下幸之助の経営哲学には、我々現代のビジネスマンが学ばなければならない事がきっと沢山ある。最近のこの「知識創造企業」の低迷っぷりを見ると、松下自体も忘れてしまっているのかも知れないが。
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コッターの視点から松下幸之助が語られている。幸之助の原体験を通じ、幸之助の姿を浮き彫りにしているが、少し偏った見方もあるように感じた。ただ、経営者としての幸之助を理解する上では網羅的に語られており、素直な心や道と言った幸之助の哲学については、別の書で理解を深める必要がある。
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J. Kotter教授がリーダーシップ論として学問的に描いた松下幸之助論。家族を次々と亡くし、常にに死を意識していたであろう幸之助の生き方を通じて自分自身の死生観を振り返ったり、逆境を乗り越え決して諦めない意志の強さから多くを学ばされる。
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コッターの本というだけでも非常に興味が湧くのに、彼が松下幸之助にフォーカスしていることで、さらに好奇心が高まった。
事前の高い期待値に十分応えた内容だった。
半ば日本では神格化されている経営の神様のことを極めて赤裸々に研究した本です。
新たな視点で松下幸之助を見つめることができました。
時代の変革期の今だからこそ読むべき一冊かもしれません。