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紙の本
すき焼き通 (平凡社新書)
著者 向笠 千恵子 (著)
幸福感あふれる「心の鍋もの」すき焼きを、各地の老舗すき焼き料理店にたずね、名牛の肉の特徴、味の個性、由来、作り方・食べ方の流儀など「すき焼きの食文化」と、楽しみ方を紹介す...
すき焼き通 (平凡社新書)
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商品説明
幸福感あふれる「心の鍋もの」すき焼きを、各地の老舗すき焼き料理店にたずね、名牛の肉の特徴、味の個性、由来、作り方・食べ方の流儀など「すき焼きの食文化」と、楽しみ方を紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
向笠 千恵子
- 略歴
- 〈向笠千恵子〉東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。エッセイスト、フードジャーナリスト、食文化研究家。農と食による地域活性化のサポーターもつとめる。著書に「日本の朝ごはん」など。
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紙の本
あなたもすき焼き通に!
2008/12/17 11:46
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
寒い季節に、家族や親しい人たちとすき焼き鍋を囲めば、笑顔が並ぶ。実家にはすき焼き専用の鍋があって、鼻歌まじりに♪これでなくっちゃねぇ♪と鍋を箱から出していたのが懐かしい。
そういえば、新婚時代に初めて義父が泊まりに来たときに作ったのも、すき焼きだった。
義父のリクエストではあったのだが、それ以来当分の間は冬でも夏でもすき焼きのおもてなしをしていた。
すき焼きは私にとって、まさにご馳走のイメージなのだ。
フードジャーナリストの向笠さんが全国の老舗すき焼き店を訪ね歩く。そしてすき焼きの食文化とその美味しさ秘密をとことん追求した一冊。
なんでも浅草の老舗すき焼き屋さんから日本人とすき焼きのかかわりを書いて欲しいと頼まれたのだそう。「ごちそうの代名詞であり、海外でも有名な料理なのに、すき焼きを主題にした本がほとんどないらしい」からである。
この老舗すき焼き屋さんと向笠さんとのご縁のきっかけも、またたいそう素敵な話なのだが、それは本書を読んでいただくとして、まずは一通り読めば、すぐさますき焼通と名乗れるほどの情報量にビックリ!
「すき焼き」略年表から、全国各地にちらばるすき焼き屋さんのデーター、そして松坂牛はもちろんのこと、知られざる名牛として米沢牛、前沢牛、仙台牛、隠岐牛などなど、いろんな角度から、すき焼きが紹介されています。
たまらないのは、すき焼き鍋の実況中継(とても言いましょうか)!
メニューを決めるところから、いえそのお店に入るところからの一挙一動…。鍋の中の話をすこし引いてみましょう。
焼き色がついたねぎの上に肉を二枚広げる。
すっかりねぎを隠し、しかも鍋いっぱいになるというサ イズの肉である。
すかさず、割り下をそそぐ。
じゅっじゅっ。
あ~もうたまりません。
常識をくつがえす個性派すき焼きのページは繰り返し読みました。すっかり舞台となる軽井沢の別荘で、一緒にご馳走になった気分です。
「すき焼きは、牛という生き物のいのちをいただくことには違いないが、おいしさや栄養と同時に、幸福感も与えてくれる。意識はしていないだろうけど、すき焼きを囲むとき、人は今生きていることのありがたさを認識しているのである。」
あとがきにこうあった。
しみじみそうだなぁ~と思う。
すき焼き鍋を一緒に囲んだあの顔、この顔が浮かびます…。まさにかけがえのないご馳走時間、ですね。