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紙の本
死なない男に恋した少女 2 日常のカケラ (HJ文庫)
著者 空埜 一樹 (著)
不死身の高校生・乃出狗斗は、凄腕のナイフ使い・桐崎恭子と付き合うことになった。なぜなら恭子が「素晴らしい!刺しても死なないなんて理想の男だ!」と強引に求愛したからだ。だが...
死なない男に恋した少女 2 日常のカケラ (HJ文庫)
死なない男に恋した少女 2.日常のカケラ
05/17まで通常561円
税込 393 円 3pt紙の本 |
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商品説明
不死身の高校生・乃出狗斗は、凄腕のナイフ使い・桐崎恭子と付き合うことになった。なぜなら恭子が「素晴らしい!刺しても死なないなんて理想の男だ!」と強引に求愛したからだ。だが狗斗と恭子はその能力を“組織”に買われ、彼らに従い様々な「任務」を遂行しなければならなくなる。そのファーストミッションとは!?大人気シリーズ第2弾。【「BOOK」データベースの商品解説】
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お---お帰りくださいませ、ご主人様
2008/11/04 21:53
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
本巻より本格的に始まったと言える殺人鬼少女と死なない男の物語。だが、前半は2人の学園生活に焦点が充てられており、後半に初仕事が綴られている。学園パートではヒロイン【桐崎恭子】と主人公【乃出狗斗】の、表向きの恋人関係に一石を投じる人質騒動とその後のデートの話である。確かに恭子が人質に取られたところで心配ないかもしれないが、いやいや狗斗クンそれは無いだろう、という男らしくない姿が残念である。恭子の本意までは気付けなかったとしても一応助けてあげないと。後に判明するが、狗斗が恭子にとって初めてフツーに接することの出来た人物であること、自分がフツーの学生ではないこと、その前提としての自分に対する贖罪と今後の生きる糧など、様々な思いが折り重なって複雑に絡み合い悩む恭子の姿に今後は狗斗も考えを新たにすることだろう。そうした自分の気持ちをストレートに吐露する恭子の告白とも言えるセリフは痛々しくも美しい。この想いを是非とも受け止めてあげて欲しいものである。しかし、それにしても恭子のよそ様向けお嬢様キャラは正直必要無いと思う。どうしてもそうしなくてはならない理由があるのならともかく、単に人付き合いを円滑にするためだけならば、それこそ虚偽の姿でクラスメイトに失礼だし、いずれ破綻することは明白だからである。狗斗だけに見せる素の姿を誰にでも見せるべきだと思うのだが、これも恭子の精神的成長に合わせて変化し、いずれ誰にでも本当の姿を見せられる日が来るのであろう。
後半の初仕事では【潰し屋】と呼ばれる青年を殺害する指令が下る。その打ち合わせ場所が、恭子が休日にバイトするメイド喫茶で、突然の狗斗の登場に思わず出たセリフがレビュータイトルなのだが、こうした軽妙なやり取りで指令が出る脱力感が心地よい。それでも初仕事に緊張と覚悟をもって挑む訳だが意外な結果となる。殺す殺されるがバンバン出てくるのもどうかと思うのでこの結果は悪くない。【潰し屋】の姿を、恭子にも自分にも当てはまると、同情と言えば同情だし温情といえば温情なのだが【組織】に切々と訴える狗斗の姿も好ましいものだったと思う。どこか世間に対しすこーしだけ斜に構えている狗斗が真剣に立ち向かう姿にはカッコ良さも感じる。そんな狗斗が、恭子やクラスメイト【久遠りん】あるいは事件で触れ合った人々を通して変わっていく姿、成長していく姿を次巻以降でも見せてくれそうな作品である。
全くの余談だが、老婆心ながら狗斗の『学校っつーのは親に金出してもらって、将来を買うところだぞ』とのセリフは、本作を主に読むであろう中高生に、かつての自分に対する自戒の意味も込めて「肝に銘じておくとお父さんお母さんが喜ぶからネ」と申し上げておきたい。このようなすこーしだけ説教じみた文言が出てくるのも本作の特長かも?