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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2009.7
- 出版社: 早川書房
- サイズ:19cm/494p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-15-209048-5
紙の本
ミレニアム 3上 眠れる女と狂卓の騎士
著者 スティーグ・ラーソン (著),ヘレンハルメ美穂 (訳),岩澤 雅利 (訳)
宿敵ザラチェンコと対決したリスベットは、相手に重傷を負わせたものの、自らも傷つき、瀕死の状態に陥ってしまった。現場に駆けつけたミカエルの手配で、リスベットとザラチェンコは...
ミレニアム 3上 眠れる女と狂卓の騎士
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:20,585円(187pt)
- 発送可能日:1~3日
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商品説明
宿敵ザラチェンコと対決したリスベットは、相手に重傷を負わせたものの、自らも傷つき、瀕死の状態に陥ってしまった。現場に駆けつけたミカエルの手配で、リスベットとザラチェンコは病院に送られ、一命を取りとめる。だが、彼女の拉致を図っていた金髪の巨人ニーダマンは逃走してしまう。この事件は、公安警察の特別分析班の元班長グルベリに衝撃を与えた。特別分析班は、政府でも知る人の少ない秘密の組織で、ソ連のスパイだったザラチェンコの亡命を極秘裡に受け入れ、彼を匿ってきた。今回の事件がきっかけでそれが明るみに出れば、特別分析班は糾弾されることになるからだ。グルベリは班のメンバーを集め、秘密を守るための計画を立案する。その中には、リスベットの口を封じる卑劣な方策も含まれていた…三部作の最終篇。【「BOOK」データベースの商品解説】
リスベットは宿敵ザラチェンコに重傷を負わせるが、自らも瀕死の状態に。一方ザラチェンコを匿ってきた秘密組織・特別分析班は、秘密を守るための計画を立案する。それにはリスベットの口を封じる卑劣な方策も含まれていた…。【「TRC MARC」の商品解説】
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巻末の「解説」で池上冬樹が「だが本書の興趣はスパイ小説の側面ばかりではない。終盤になると今度はリーガル・スリラーの側面が強まるからである」と述べておられる。たしかにその通りなのだが………。
2009/09/22 00:19
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
宿敵ザラチェンコによって銃弾を受けたリスベットは死の一歩手前でよみがえり、逆襲してザラチェンコに重傷を負わせた。かろうじて一命をとりとめたふたりが同じ病院で治療を受ける。一方、かつての公安警察に存在した秘密組織「特別分析班」が復活し、その秘密に関与していたものを次々に抹殺していく。スパイ小説によくある暗殺、盗聴、脅迫、証拠のでっち上げ、諜報機関の非合法手段がリスベットを追い詰める。
第一部は本格推理小説風な筋立ても面白かったが、むしろリスベットという型破りのヒロインの登場そのものが新鮮な魅力だった。
第二部はそのリスベットの超人ぶりをクローズアップし、ザラチェンコという悪とのグロテスクな私闘をこれでもかとばかりに刺激的に描いていた。
著者のサービス精神は旺盛でこの第三部はがらりと趣向を変えてある。傷害罪で告訴されたリスベット裁判を中心に、「特別分析班」という諜報機関のあの手この手の罠を「リスベットとその仲間たち」がどんな方法で打ち砕いていくか、組織同士の虚虚実実の騙し合いに緊張の重点が移っている。スパイ冒険小説風であり法廷ミステリー風でもある。
「特別分析班」の初動には先行きリスベットが絶体絶命の危機に陥るであろうと予感させる高度な謀略が練られて、緊迫感が高まる。ところがこれが持続しない。だんだんと退屈すら覚えようになる。面白くないなぁ。
強大な敵包囲網に圧倒され、主人公の命は風前の灯。ところが敵も読者も予想しなかった方法によって間一髪で逃れるからスパイ冒険小説は面白い。絶対に黒だとされる被告人がいる。ところが検察が見落としていた決定的な証拠が浮かび上がり、そして読者も気がつかない論理により最後に逆転無罪を証明されてこそ法廷小説は醍醐味がある。
ところが「特別分析班」という敵の力だが思いのほか脆いところがこの物語構成の欠点。というよりも「リスベットとその仲間たち」プラスアルファーの組織があまりにも強すぎるのである。