紙の本
自己啓発本が“効かない”理由
2009/12/15 01:13
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テレキャットスター - この投稿者のレビュー一覧を見る
刺激的な内容だった。これまで自己啓発本を読み漁ってきたのに、なぜ効果が現れないのか。その理由が分かったような気がする。
本書のタイトルにある「親」は「他人」の代表格という位置付けだ。私たちの行動や考え方は、自分の経験だけではなく、他人の言動から大きな影響を受けている。過去の記憶に縛られているとも言える。実は、その縛られている場所こそが私たちにとっての「コンフォート・ゾーン(快適な領域)」であり、なるべくそこから外れないように無意識が働く。なぜか? それは、脳がそのようにできているからだ。
だから、日記も、英会話も、ダイエットも、○○メソッドも、すべて長続きしない。これらのことをやっていない、続けていない状態こそが私たちにとってのコンフォート・ゾーンなのだ。無理にやろうとしても、「創造的無意識が逆向きに働き」、「取り組まないですむもっともな理由」が脳内で生成されることになる。
では、どうすればいいのか。答えはひとつで、コンフォート・ゾーンを高めるしかない。それを可能にするのが、著者とルー・タイス氏が共同開発した自己実現プログラム「TPIE(タイス・プリンシプル・イン・エクセレンス)」だ。本書は、世界初となる「TPIE」の公式ガイドブックである。
「TPIE」の中心となるテクニックは、アファメーションやセルフ・トーク、ビジュアライゼーションなどだ。これらは、すでにゴールが達成された状態を「未来の記憶」として作り出し、そこに圧倒的なリアリティーを付与することで脳をだますというもの。脳は「だまされやすい」という特徴を持っているのだそうだ。
本書に書かれている手法やテクニックそれ自体は、さほど目新しいものではない。例えば、アファメーションの書き方は、フランクリン・プランナーの開発者による著作「TQ」に登場する「価値観(個人の憲法)」のそれとよく似ている。余談だが、「TQ」には「安心領域(コンフォート・ゾーン)」という言葉も登場する。
しかし、本書がユニークなのは脳科学と認知心理学をベースとしている点だろう。それによって、説得力が大きく増しているように感じた。その裏返しとして、専門用語が頻出するのは少々残念なところだ。例えば、ゲシュタルト、ホメオスタシス、ステータスクオ、ブリーフ・システムなど。もちろん、それぞれについて解説はされているのだが、似たような意味を持つものもあるので、やや混乱した。それが星をひとつ減らした理由だ。
とは言え、本書が刺激的であることに変わりはない。これまで自己啓発本を読み漁ってきたのに、なかなか効果が現れないという「お仲間」には、一読をおすすめしたい。
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{■「騙されやすい」という脳の特徴を利用し、「未来の記憶」をつくる!
実は、最新の脳科学と認知心理学でわかったのは、
「人は自らの意思ではなく、親、家族、教師、友人…など他人の影響力の下で、不十分な生き方をしている」
ということなのです! }この本を読んでみて性格は、周りの環境によって変わるものだとおもった。
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この本は、いま何か夢や目標だったり、親になったり、成長が必要な方には必読の本です!!
俺が絶対に読んだ方が良いと思う本のトップ3に入ると思います!!
もしかしたら、1位かもしれません!!
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苫米地さんの本は初めて。目標や夢を達成するには過去ではなく、未来に着目すべきとするポジティブ思考論。脳が快適に過ごせるコンフォートゾーンは過去の情動記憶に影響を受けて形成されるから、自己実現にはまず親を超えなさいということになる。ただこの話はここで終わって、未来へ向かってゴール設定をどうするか、リアリティーをどう与えていくか、という議論に移るので、このタイトルはちょっとキャッチに走りすぎ。まぁ、人は親に洗脳されている、という命題は子育てすればわかることなので、今更感は拭えない。
人は将来の可能性を現状からしか見ない「ドリームキラー」たちに囲まれているとか、コンフォートゾーンを上に超えても下に超えても認知的不協和が生じて元に戻されるとか、セルフトークがセルフイメージを形成するとか、なるほどと納得した論点は多かった。何よりもゴール設定からエネルギーと創造性が放出される、ゴールの達成を強くイメージしてリアリティーを・・・という本書の結論部分には、反省させられた。もの凄いポジティブ思考で本当にできるのか、と思うけれども、ゴールを自分のコンフォートゾーンにしてしまえば決して無理ではない、といわれてみればそうかもしれない。
苫米地さんは自らの理論を語る時間が惜しいとばかりに語り連ねていく。脳科学・心理学ともに実証例を挟むことなく、独自の理論と専門用語で押し通そうとするあたり、天才らしい進め方だが危うさも感じた。今後の活躍に期待したい。
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もし他人によって、自分の能力や才能が制限されているとしたら、それはもったいない話である。
情動記憶を作り上げた洗脳者の多くは自分が3〜4歳の頃の親だというのだからどうしようもない。
別に悪気はなくとも、本来なら叶うべき果てしない夢を、おまえには無理だからと暗示をかけられ続けられたなら、安易なところでコンフォート・ゾーンが出来上がるのも無理はない。
それを打ち破るようなリアリティーを大きな夢に対して持つことができたなら、それを叶える大きなチャンスだ。
前向きな気持ちになれる良書である。
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◆脳はみたい物しかみない
自分がみた重要だと判断したものしか脳は認識しない=RAS
◆子供をポジティブ思考にする訓練
2つの質問をする
1.今日は何かいいことあった?
2.明日楽しみにしていることは何?
◆アファメーションの作り方
1、私と表現する
2、肯定的に書く
3,現在進行形
4,達成しているという内容
5,他人と比較しない
6,成し遂げている自分自身の行動を表現する言葉で書く
7,感情を表す言葉で書く
8,言葉の精度を高める(見直す、書き改める)
9,人生のバランス(お金、仕事、ライフスタイルなど)をとる
10,リアルにする
11,秘密にする
※物語風にすると記憶しやすいかも。VAKを使うと良い。
ゴール設定は、異質な物である方がいい。
例:昇進して社長になる× ライバル会社の社長になる○
ゴール設定は大きく、成し遂げられそうにない物が良い。
全脳思考と同じ。
ゴール設定してそのゴールにたどり着くまでのシナリオを考える。
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P128
比較的に抽象度が低く近い将来のゴールを設定したときは、もともとテ
ンションが低く、さらにゴールが近づくたびにテンションが下がってしまうものです。
「もう来年には達成できる」と思ったときは、それがすでにゴールではなく、現状の肯定であることに気づかなくてはなりません。
そこで、近い将来のゴールを設定したときは、ゴールが近づいてきたときに、もう一度、その先に新しいゴールを設定することが必要になるでしょう。
P174
ゴールを設定しているにもかかわらず「ねばならないこと」があるときは、ゴールの設定が間違っていることに起因しています
そのようなときは、何かがおかしいと考えて、もう一度設定したゴールを見直すと同時に、ゴールのセルフ・イメージがしっかりとリアルにつくられているかどうか、考え直すことが必要です
P199
アファメーションのつくり方
まず、アファメーションのつくり方をここで、まとめておきましょう。
ルールを守って、的確なアファメーションをつくることが肝心です。
次のnの
アファメーションは、以下の項目を守ってつくるようにします。
新しい「自分らしさ」をつくる
①個人的なものであること
一人称で書き、主語を「私」「私たち」「われわれ」にします。内容も、「個人的なものにします。
②肯定的に書く
「こうなりたくない」「欲しくないもの」は排除し、「こうなりたいもの」「欲しいもの」についてのみ書きます。
③現在進行形で書く
「今まさに~している」「いま起こっている」などのように、現在進行形で書きます。
④-達成している」という内容にします
「私は~を持っている」「私は~だ」「私は~をする」などの言い回しを使って、すでに達成しているという内容にします。逆に、「私は~することができる」「私は~したい」などの言い回しで書いてはいけません。もちろん、「私は~しなければならない」
という表現も使ってはなりません。
⑤決して比較をしない
自分自身の変化と成長のみをしっかりと思い描き、「他人と比較してこうだ」という記述をしないようにします。
⑤動を表す言葉を使う
打ち解け、くつろいだ態度でそれを成し遂げている自分自身の行動を表現する言葉を使い、その様子を書くようにします。
⑦感情を表す言葉を使う
ゴールを達成したときにあなたがいかに感動するか、その感動をあなたに正確に呼び覚ます言葉を使って書きます。
⑧記述の精度を高める
的確で詳細な記述になるように、言葉の精度を高めます。言葉の中に、
不要なあいまい性がないかをよく検討し、それがあるときは書き改めます。
⑨バランスをとる
ゴールの中に、あなたの人生におけるさまざまな分野を調和よく組み合わせます。
それは、家庭、余暇、社会(地域)、精神性、教育、ビジネス、健康、姻戚関係、キャリア、財産などについてよく調和させ、。一つひとつのアファメーションが互いに矛盾しないようにします
⑩リアルなものにする
���ファメーションの中にゴールを達成した自分自身が見えるくらい、リアルな記述にします。
⑪秘密にする
あなたは、このアファメーションを誰かと共有したいと思いますか。本当の意味であなたのゴール達成を支え、助けてくれる人がいるでしょうか。あなたの個人的なアファメーションのほとんどは、誰かと共有する必要はありません。
P203
まず、先の11のルールに基づいて書き上げたアファメーションを、毎日少なくとも2回声を出して読みます。最も効果的な時問帯は、夜の就寝前と朝目が覚めた直後です。
就寝前は、脳波が、アルファ支配になりやすい時間帯です。アルファ波やシータ波が出ているときは、意識へのアファメーションの刷り込みが効果的に行えるのです。
手順としては、まずアファメーションを読み、目を閉じます。次に、アファメーションに書かれたイメージを思い浮かべます。
そして、ユニットー7の未来のリハーサルで学んだように。それが実現したときのうれしさや充実感などの感覚を引き出します。実際に感じるであろうわくわくした感情をじっくり味わうのです
P204
少しでもうまくいった場合には自分らしい」という言葉を自分にかけてやることです。
もし好ましくない状態を見つけたときは、「自分らしくない。この次は、~しよう」という前向きなセルフ・トークを使って好ましい状況のイメージを思い浮かべ、改善していくことです
P205
ゴールはいくつあってもいい!
誤解のないようにつけ加えれば、複数のゴールを設定してはいけないということではありません。
同時に8つのゴールを設定し、8つのアファメーションを別々に唱えてもいいのです。
ただ、齟齬を生まないという意味で一番単純な方法が、そのすべてを包含したセルフ・イメージの世界をゴールとしてつくり上げればいいということなのです。
ひとつのゴールに、人生のさまざまな要素がバランスよく含まれていることは理想的といえます。
あなたのゴールは何ですかと聞くと、たいていの人が偏ったゴールを思い描いていることがわかります。たとえば、「プロ野球選手になること」などです。
悪いことではありませんが、それは、それだけで終わってしまうゴールです。プロ野球選手になって社会に貢献すること、あるいはプロ野球選手になって家族を幸せに
することなど、すべてが入っていなければいけません。
人生のさまざまな方向性に対して、具体的なイメージが加えられてこそ、高いエフィカシーも、未来の記憶も、アファメーションも、より効果の高いものになります。
つまり、ゴールの世界のリアリティーも強めやすいのです。その意味からも、ゴールをバランスのとれたものにすることはとても大切なことです。
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非常に興味深い!
無意識にしてたことを、意識すると新しい視野ができる。
ゴールを自分の外側につくるってのを初めてきいた。
これは、しっくりきた。
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自分の限界を超えたゴールを設定し、
それを臨場感たっぷりに描写したアフォメーションを作って毎日読む。
方法はシンプルです。
それを苫米地さんが「機能脳科学」「認知心理学」の裏づけをもって説明してくれています。
アフォメーションのやり方が具体的で非常に参考になりました。
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「コンフォートゾーンの外側に自分のゴールを置く」「イメージしてリアリティーにおとしこむ」「やりたいことをする」等勉強になった。何をゴールにするかが肝心です。
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14年2月23日 ふたたび読み終える
最高におもしろかった。
どうして自分が成功しないか、
あるいは、人間が成功しないか、
わかった。
投資になって成功しない理由がわかったかな。
追記・これは「アファメーション」の入門書。できれば読んでほしい。
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アメリカのコーチングのカリスマ、ルータイスと苫米地先生がつくったTPIについて学べる。アメリカ流で、日本人が馴染みにくい、アファメーションを日本人むけにアレンジして紹介。セルフイメージとゴールイメージと未来イメージを寝る前と起きるときにすることで、強力に潜在意識の書き換えがおこなえる。
ストコーマ、エフィカシーも詳しく解説。
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怪人、苫米地氏は最近えらく多作なので全ては追わない。
自分は後追いのフォロワー、かつ及び腰的な態度で氏の手法を参考にするというスタンスだが、水道橋博士のTV番組で見たとおりの自信に満ち溢れた著述は読んでいて気持ちがいい。
結果として提示されるメソッドは一見、数多の自己啓発本と近いように見えるが、よく読めばきちんとそれらを改善した試みがされており、この手の自分改造本をなにか読みたいなら1回読んでみて良いと思う。
あくまで、尊敬すれども崇拝せず(by桜井章一)。これを通したい。
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先に「洗脳支配」を読んでしまい正直面食らったが、それと比べると非常に読みやすく、判りやすい。
他の人のレビューを見ても受け取り方は様々、またそれで良いのだと思う。
個人的には自分自身のテンションを上げることのできた一冊。
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自己実現プログラム『TPIE』の入門書的な位置だが、内容はすばらしい。
自己啓発関連の書籍はやる気などのメンタルを強くするなど具体的根拠の乏しいものがあるが、苫米地氏ならではの認知心理学、脳科学の観点から自己実現を目指す。その中でも特に最もだと思うのは無意識に近いレベルの意識が自分をつくる。そして、それは環境、周りにいる他人によって左右されやすいということ。
自分の限界点は他者ではなく、自分で決めるものである。
そして、そうなれるというビジョンを持つことでなりたい自分になれる。
これはとても重要なことだと思う。