紙の本
耳の痛い指摘の連続。法人営業歴三年の自分はまだやり直しがきくと信じて力量の向上に努めよう
2009/10/27 23:04
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やすのり - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ちゃんと考えて動けば、ちゃんと儲かる」という当たり前のことを、駆け出しだった時期に教え込まれていない、そして五年、一〇年と法人営業のキャリアを積んだ今頃になって苦しんでいる…
まず、この言葉が胸にグサリと突き刺さる。法人営業歴三年。儲かるはずが儲からない。我流で好き勝手にやってきたが、そろそろ限界か。物事の本質に迫るようなアプローチが好みで、実務向けのノウハウやスキルを取り扱った書籍を意識的・無意識的に遠ざけていた私であったが、いよいよそうも言っていられなくなったようだ。
結果が出るには出るなりの、出ないには出ないなりの理由があるのだろう。不思議の勝ちも、不思議の負けも存在しないという心構えで臨んだ方が良さそうである。
■「営業マンとしては、顧客が複数の解釈ができそうな言葉を発したときに、そのまま流さずに、すぐに真意を問う癖をつけておきたいものです。」
■受注できなかった業者に対して、本当の敗北理由を伝えることは稀。
■窓口担当者の言うことを鵜呑みにして失敗し、失注後に初めて、重要な意思決定者が背後にいたことを認識しました。
■顧客企業側の意思決定構造、顧客企業にとっての経済合理性が法人営業理解のカギ。
■「キーパーソンを正しく把握することが、顧客企業のための提案実現につながる」と考え、よい提案をするためには当然知っておくべきという気持ちで、堂々とした態度で切り出しましょう。
■営業組織を率いるマネジャーにとっては、チーム内の営業プロセスの管理こそが、ミッションの過半を占めるといってもいいでしょう。
■顧客の悩みや関心事を理解し、顧客の文脈に沿って、どんな便益が生ずるかのイメージを伝えるコト売りのアプローチが有効になってきます。
全てのページ、全ての言葉がショックの連続ではあったが、特にグサリときた言葉を抜粋すれば上記のような感じだろうか。取り急ぎ、丸2回読み返した時点で、この書評を作成し始めたが、まだまだ法人営業の全体像の理解には至らず、断片的な理解に留まっているのが現状である。とはいえ、重要なのは営業として結果を出すことであり、現場実践で様々な場面に遭遇した際に改めて本書を読み返しつつ、営業プロセスの精度向上、売上・利益の向上を果たして初めて、「本書を理解した」と言う事ができるのだろう。
法人営業として『顧客企業の意思決定プロセスを自己責任でコントロールする』という強い意志を持って、顧客企業側の意思決定構造把握に努め、社内外リソースをフル活用して意思決定権者への適切な働きかけを行う。顧客企業にとっての経済合理性を理解すること。まずは『コト売り』のアプローチを我が物とすることを目標に、ヒアリング力と提案力をブラッシュアップする。「ちゃんと考えて動き、ちゃんと儲ける」営業になるために、一歩ずつ前進して行こう。
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非常に参考になる本でした。
法人営業の特徴から個人対象の営業との違いなど大変参考になりました入社間もない人は営業の進め方・交渉の方法・利益の仕組みなど具体的に書かれているので、参考にすると何か開けてきます。
また、上司の人は部下の管理の方法や「利益」のだせる仕組みが書かれているので、参考になると思います。
悩んだ営業マンは是非一読を!!!!
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BtoBならではの営業の勘所が簡潔に記載されている。
各章に物語調の導入部があり、読みやすく、入門に最適といえる。
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■概要
グロービスの方が書いた
法人営業についての本です。
研修コンテンツの要素も盛り込まれているのかもしれませんね。
■仕事に役立つ点
・単なる、「売る」に主眼においた、一営業担当者の振る舞いについて書かれているのではなく、組織として利益を向上させるためにはの視点で書かれている点が興味深かったです。
特に印象に残ったのが、「カスタマイズ」について
本書では、安易にカスタマイズに走るのはよくない。
カスタマイズはコストが高いものだと認識した上で、
カスタマイズ商品の横展開や同一顧客に今後標準商品をクロスセルしていく動きなど、より高い利益率を目指していく必要があるという内容は、
どんな商材でも考慮すべき点だと感じました。
<あし>
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BtoBにおける顧客深化の営業モデルについての解説。カスタマイズの罠に対しては、差別化された標準化戦略、製品やサービスで機能面で十分に差別化されていることが大事というのが印象的。顧客が口に出来たニーズを仮に満たせたとしても、顧客満足度は意外と小さい。(むしろ納得のレベル)。顧客満足は顧客側が期待する水準を大きく超えたと感じてもらえた時や期待していない点で価値提供してもらえた時に高まるもの。利益化シナリオとしては、(1)マスカスタマイズ(ex.パターンオーダー、モジュール化)、(2)バンドリング(カスタマイズと標準取引の抱き合わせ)、(3)時点間でのメリハリ(特定顧客から時間を掛けて利益を売る。コンサルティング会社のモデル)、(4)知恵のなる客(横展開。おさいふ携帯や写メール)等を挙げる。儲けるは掴む、深めるのあとに来るというのが印象的。また、顧客担当者の本音を聞きだす方法、沈黙や質問を深耕する為の具体化を促す方法や意思決定の構造と意思決定者の掴み方は一読あり。プロセスで営業も管理し、改善していける、ということが分かる。
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業務に直結すると思いながら、やっと古本で購入。
業界を問わない良書。
営業職への分析やケーススタディーなど、自分の経験や同僚の聞いた事がある経験を追体験でき、失敗を防ぐための良い処方箋となる。
特に「過度なカスタマイズ《特注》が、効率・収益が悪い」という著者の指摘には、ドッキリとしました。
営業職だけでなく、BtoBに関わる業界の人には、職種を問わず読む価値のあるビジネス本。
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現在実践していること、漠然と感じていることなど、見事に整理されてありました。大変参考になりました。この本はスゴイ。
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ビジネススクールグロービス講師の著書。内容は、アビームコンサルティング著書のロジカルセリングと類似。物語と解説がセットになっている点は、わかりやすい。顧客キーマンへのアプローチ、管理表の運用など、実活用できそう。
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法人営業の流れ、掴む→深める→儲ける→勝率を上げる
カスタマイズはコスト後嵩むことから必ずしも顧客に、会社に取って望ましいものではない。
また顧客が口にすることを対応すべき顧客ニーズと捉えるのは必ずしも妥当な判断ではない。
なぜなら、顧客が口にする要求は、すでに市場に顕在化されているものであり、業界内で提供できる企業がすでに出てきていることが多いから。
顧客満足とは、顧客が期待する水準を大きく超えるか、顧客が期待していない点で価値提供した時に高まる。
営業マンの視野が狭いこともカスタマイズが望ましくない理由の一つ。
他の部署の負担などもしっかり考えられ、その努力に見合った成果をそのカスタマイズで出せるかが大事。
顧客担当者から本音を聞き出すためには、付き合うに値する人間と思わさせる必要がある。
1、暇な営業マン=信頼×
2、返答は素早く
3、何でも出来るは逆効果。そのために自社製品の強み、弱みは把握しておく。
付き合うに値すると印象付けるトーク
1、おみやげ効果を得るようなトーク
2、顧客情報を理解した上でのトーク
相手に本音を話してもらうためには、相手に長く話してもらう必要があり、そのためにはこっちの質問は短く、本質をついたものにするべき。
沈黙も大切。
顧客企業側の意思決定構造
顧客企業にとっての経済合理性
新規営業のステップ
1、狙う顧客を定める
2、狙った顧客との接点を作る
3、商談を通じ最初の注文を獲得する
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典型的な法人営業で抱える例をケースとして掲載しておりうなづけることが多かった。経験的に実行していたことが理論的に正しかったことが確認出来て自信になった。
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グロービスの実感するMBA ― http://book.diamond.co.jp/cgi-bin/d3olp114cg?isbn=978-4-478-00748-8
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法人営業で陥りがちなパターンと、その対策について書いてある。ストーリーがあるのでわかりやすいが、それでも実務を経験したことがないと中々実感しづらい。特に営業のプロセス管理などは想像が難しい。
これからはシステムベンダーさんや証券会社さんの行動やトークなどをチェックしようと思う。
(メモ)
・【つかむ→深める→儲ける】。これらのプロセスを管理し、【勝率を上げる】
・[つかむ]新規開拓しよう。意思決定者は誰か。法人は、経済合理性で選ぶ。とはいえ定量化できない場合は、信頼性などとなる。ソリューション営業。セグメンテーション、ターゲティング。消費者より顧客少ない。優先順位と見切り。新規開拓が一定程度なければすぐしぼむ。
・[深める]20:80の法則。スイッチングコストで離反を防ぐ。競合を意識、特に客先の担当者変更後。会社が信頼を失った時に捨てられる。些細なクレームも注意。効果的なカスタマイズ(次にもあるが、利益が少ないことがある。今後のストーリーをたてて応じる。断るときも注意)。顧客依存度に注意(新規開拓を忘れない)
・[儲ける]顧客志向=カスタマイズではない。カスタマイズは費用がかかる。標準品には顧客にもメリットある。売上だけではなく利益を意識しよう。また、カスタマイズする場合は、マス・カスタマイズ(セミオーダーのスーツ)、バンドリング(標準品とセット。但し独禁法注意)、時点間でのメリハリ(プリンターとインク)、知恵のなる客(カスタマイズを横展開)
・[勝率を上げる]プロセスで管理する。敏腕営業マンのやり方を組織のやり方に。結果管理だと改善点がわからない。プロセス管理すると新人育てやすい。マネジャーがしっかり運用しないとダメ。
・法人営業の魅力はデカさ。営業の力が発揮される。(マーケティング部でも経営企画でもない)
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「法人営業のバイブルか?」
初めてしっかりした法人営業の本を読みました。
この本は、営業個人のスキルから、営業組織の管理まで、しっかり網羅されており、構成も、ストーリー仕立ての導入部から、内容説明、アクションプランにまで落とされており、よく考えられています。
法人営業の入門書として、とてもよくできていると思います。
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法人営業と言えば、バカみたいに「ソリューション営業」を推す書が多いが、本書は一線を画している。冒頭でも、不必要に付加価値をつけた商品の利益率が悪くなりがちなことに警鐘をならす。カスタマイズも負の側面があり、パターンに分けて考えるべきと言うのは、実務的な感覚にかなり近いと感心した。さすがグロービスと言う感じであった。