「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発売日:2009/12/16
- 出版社: PHP研究所
- サイズ:20cm/249p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-569-77455-8
読割 50
紙の本
米中軍事同盟が始まる アメリカはいつまで日本を守るか
著者 日高 義樹 (著)
中国はもはやアメリカにとって、日米安保条約の仮想上の敵ではない。在日米軍が空洞化し始めたいま、日本は何をするべきか−。ワシントン情報から読み解く最新国際情勢。【「TRC ...
米中軍事同盟が始まる アメリカはいつまで日本を守るか
米中軍事同盟が始まる
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
中国はもはやアメリカにとって、日米安保条約の仮想上の敵ではない。在日米軍が空洞化し始めたいま、日本は何をするべきか−。ワシントン情報から読み解く最新国際情勢。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
日高 義樹
- 略歴
- 〈日高義樹〉1935年名古屋市生まれ。東京大学英文科卒業。NHKワシントン支局長、アメリカ総局長などを歴任。全米商工会議所会長首席顧問。TV番組「日高義樹のワシントン・リポート」でも活躍。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
米中軍事同盟が成立すると日米安保はどうなるか
2010/07/31 16:10
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MtVictory - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルにもあるように著者は、オバマは米中軍事同盟を目指していると考えている。タイトルを見たときは私には「ありえない」と感じたが、それが普通の感覚であろう。その同盟は北朝鮮やミャンマーといったアジアの「ならず者国家」との外交問題を、直接対決することなく解決するためには有効だという。しかし米中が結ぶということは「アメリカの理想に逆行する行為」であり、「人類の歴史においても異常」だと著者はいう。
本書はアメリカを中心とする外交・安全保障がテーマである。世界にはまだまだ紛争の火種が絶えず、世界の警察官たるアメリカはそれにどう対応しようとしているか、知ることができる。そして日本はどうするべきかを考えている。
第二章では鳩山政権退陣のきっかけになったアメリカ海兵隊「普天間基地」に触れている。著者はもう普天間基地は無用になったと言う。 仮想敵国としている中国の核ミサイルは日本のあらゆる地点を攻撃する能力をもっている。同時に、在日アメリカ軍もミサイル攻撃の危険にさらされている。だから普天間からグアム島に移転する計画が進められているのだ。また、台湾や朝鮮半島に海兵隊が出動するような大規模な地上戦は考えられなくなった。もはや基地は「日米間の軍事同盟を象徴するもの」に過ぎないとも言う。そうであれば、必要がなくなったのだから日本は基地を「返還してほしいと主張するべきだろう」との論は当然だ。しかも米軍は国防費も削減されて「日本にアメリカ軍を置いておくことも難しく」なっているようだ。しかし、米軍撤退の後の自国の防衛をどうするか、早急に検討する必要があるだろう。
オバマは昨年12月、核兵器廃絶を訴えてノーベル平和賞をもらった。「ただ核兵器の数を制限すれば世界が平和になると思っている」のは大間違いだと著者はいう。まだ何も削減していないのに受賞するのはおかしいと感じた人が大半だろう。「何の実績もない人物」に賞を与えたのは、アフガンやイランに対して彼の手を縛るためだと指摘する。情勢が悪化したときにアメリカは核の使用もありうると彼は考えているようだ。
理想は分かるが核兵器がなくなったからといって、他の武器は残るわけだし、人々の心に対立が残れば戦争自体はなくならない。「核なき世界」が先か、紛争の根本原因である貧困をなくすのが先か、世界政府の樹立が先か、どれも必要だと思えるが、いずれも実現する努力を進めなければならない。