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法句経入門 釈尊のことば (祥伝社新書)
著者 松原 泰道 (著)
人はなぜ苦しむのか? 苦はどこから来るのか? 苦を乗り越えるためにはどうすればいいのか? 生前の釈尊のことばを423編のやさしい詩句にまとめた格好の入門書を、現代の語り部...
法句経入門 釈尊のことば (祥伝社新書)
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商品説明
人はなぜ苦しむのか? 苦はどこから来るのか? 苦を乗り越えるためにはどうすればいいのか? 生前の釈尊のことばを423編のやさしい詩句にまとめた格好の入門書を、現代の語り部が懇切丁寧に解説する。〔1974年刊の再刊〕【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
松原 泰道
- 略歴
- 〈松原泰道〉明治40〜平成21年。早稲田大学文学部卒。岐阜・瑞龍寺専門道場で修行。臨済宗妙心寺派教学部長、龍源寺住職等を歴任。第23回仏教文化伝道文化賞受賞。
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本当に釈尊のことば?
2010/08/13 20:51
5人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:碑文谷 次郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「法句経」は、釈尊のことばを伝えるとされる「ダンマパダ」を指し、その内容は中村元訳「真理のことば」でつとに紹介されている。そして中身は必ずしも四聖諦(苦諦・集諦・滅諦・道諦)のみを説くものではないのであるが、本書は”釈尊のことば”を四聖諦にのみ絞って解説している。つまり「法句経入門」という書題に引かれて読むと、内容はかなり強引に一方的であり偏向している。更に、釈尊のことばを文語文で紹介し、その上に別の文語で解釈するという荒業に接すると、中村元の苦心の口語訳に親しんだ者には、勿体ぶった格調を押し付けられるようで、いささか鼻白む。例えば、第170節。「わが身を泡沫のごとく陽炎のごとくうなずくものは愛欲の魔の放つ花の矢を打ちおとし死王の力の及ばざる領域にいたらん」という文語文を引用し、その”翻訳”として「当に水上の泡を観じ、また、幻の野馬を観ずべし。是くの如く、世を観ぜば、また、死王に見えざるべし」を付加する”荘重さ”だ。因みに中村訳は次の通り。「世の中は泡沫のごとしと見よ。世の中はかげろうのごとしと見よ。世の中をこのように観ずる人は、死王もかれを見ることがない」。更に致命的なのは、これらの釈尊のことばに対する解説力が薄いことだ。《世の中はいよいよ複雑になり、仕事はますます多忙になります。それであればこそ、自分を静め自分を調える場と時を、随所・随時に求めて、自分を静め、豊かな世渡りをして豊かな人になる必要があります》などと解説されると、つい、困惑した釈尊の顔が浮かんでしまう。