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「トワイライト」っぽいような雰囲気もありつつ、結構読みやすかった。
狼だった彼が人間となって主人公グレースの目の前に現れる。
ものすごくロマンチックで、ときめいてしまうような箇所が多々あるのだけど、いかんせん話にメリハリがイマイチない。
二人の恋愛描写は良く描かれているけど、物語後半は読んでいて緊張感がなくなってしまう。それこそ狼が走り抜けるようなスピード感が欲しかった。
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パラノーマル・ロマンス。そういう言い方があるのを今回のブクログで知った。一つ間違えれば、何でもありのご都合主義でエエ加減なホラ噺になりかねない処を、しっかりとした物語性を保ってこそ成り立つ世界だと思う。物語の組み立て、なにより人物描写、練り上げられた設定。白けさせることなく、読者のハートを鷲掴みに、最後まで引っ張っていって欲しい。『シヴァ狼の恋人』は上下2巻、時間の関係で途中一度中断したものの、気持ちの上では一気に読んだ。
アメリカのミネソタ州マーシーフォールズって、狼の群がいる森に囲まれた町。主人公グレースは17歳の女子高校生。幼い頃に裏庭で狼の群に襲われる。グレースはそのとき群の中にいた狼に心引かれ、冬のくるたびに、裏庭に「わたしの狼」の姿を確認するのを密かな楽しみとしている。物語は、グレースと狼の視点から語られる。グレースの狼は、18歳の青年サムが変身した姿だった。
人狼と少女の恋ときたら、悲しい定めと相場が決まっていたりするのだ。さて、この二人はどうなるんだろうまどと思いつつ、読み進む、これこそ物語を読む至福の時間を堪能した。
思えば私は、小学校でドリトル先生全十二巻、中学校でツバメ号とアマゾン号全十二巻、ジャングルブック、ターザンシリーズ、平井和正のウルフガイ。変身したり、別の世界に行ってしまう物語が好きだった(今でも好きだが)。
小中高の頃は特に、何か全く違う存在になって、別の世界に行ってしまいたい、ここから誰か連れていって欲しい、みたいな願望があった。今なら登校拒否や引きこもりしてたような学校生活だったからねぇ。しみじみ。そんな私にとって、物語、小説を読むのは救いだったんだと思う。
『シヴァ』では、人狼にかまれた人間が同族になる。といっても、闇雲にかむわけでなく、原則のようなものがあるらしい。狼への変身は、人として生き続けられない哀しみでもあり、一種の解放でもある。私もかまれたかったな。いやいや、人間でよかったと今は思ってますよ、はい。
本書は狼三部作の第一作目とのこと。あとの二作を読むのが今から楽しみである。
最後に、ブクログのキャンペーン当選で本を送っていただきありがとうございました。改めて感謝申し上げます。
※読書マップはこちら
http://higurasi-no-sono.tea-nifty.com/lib/2010/10/shiver-f370.html
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ブクログの献本キャンペーンに当選したので、読みました。
とても読みやすく、するするとページが進みます。
全体的なレビューは下巻のほうに書きました。
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※上下巻読了後の感想です。
この本については、
(あくまで原書への評価ですが)以前から良い評判ばかりを聞いていたので、
近いうちに読もうと原書も買ってあるのですが、
今回、献本キャンペーンで頂いたので、邦訳版で読んでみることにしました。
自分の中であまりに期待が高かったので、
少々不安でしたが、読了後に余韻が残るような素敵な作品でした。
物語は、章ごとにグレースとサムの二人の視点で描かれています。
私としては、サムの思いや心の動きの方が細かく描かれていたので、
グレースのというより、これはサムの物語のような印象を受けました。
二人は、“ホット”ではないけれど“スウィート”。
微笑ましい…と言ったらいいでしょうか?
そんなカップルです。
サムは、繊細で(本人はこの表現を嫌っていましたが…)シャイで、優しくて、正直。
読書や詩が好きで、グレースに対する思いや自分の状況を詩で表現しようとしたり、
グレースに対して、あくまで人間らしい態度で紳士的に振舞おう努力している姿が素敵でした。
グレースは、実用的(?)で自立している女の子。
放任主義の両親の愛情に飢えているものの、
だからと言ってサムにしがみついて、彼のことしか考えていないというわけでもなく、
行動力もあって良いなぁっと。
全体的にストーリーは静かで、至る所に登場する冬の寒さを表す描写が切なさを募らせます。
シリーズ第二作目の“Linger(原題)”が楽しみです。
一つだけ、不満を言うとしたら…
表紙を原作と同じにして頂きたかった…すごく素敵なので;
<あらすじ>
幼いころに狼に襲われた経験のあるグレース。
なぜ助かったのかはわからないが、
彼女はそれ以来、狼の群れや黄色の瞳をもつ狼に惹かれるようになる。
夏は姿を消し、冬になると現れる狼たち。
黄色の瞳を持つ狼は、グレースの家の裏庭と森の境に姿を現すものの、
二人がそれ以上の距離を縮めることはなかった。
だがある日、町でジャックという青年が狼に襲われるという事件が発生し、
そのせいで人々の狼への恐怖が高まっていく。
森を追われそうになる狼を助けようと走り回るグレース。
彼女がそこで目にしたのは、
血を流して倒れる“彼女の狼”の瞳を持つ青年サムだった…。
(あらすじは参考程度でおねがいします。)
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キャンペーンに当選して読了しました。
以前、本屋で見かけて気になっていた本だったので嬉しかったです。
グレースは幼い頃、狼に噛み殺されかけた経験を持つ17歳の少女。
殺されかけた少女を救ってくれた別の狼の瞳は不思議な色をしていた・・。
以来、「冬」になると彼女を遠くから見守るように見つめている狼を「あたしの狼」と呼び、グレースと狼の間には不可思議な交流が芽生えていた。
そんなある日、グレースは「あたしの狼」と同じ瞳を持つ「サム」という少年に出逢う。
パラノーマル色より切ない恋愛要素を強く感じる。
1章ごとにグレースとサムの視点で描かれるのも興味深い。
個人的には一人称の物語はあまり好みではないのだが、これは大変読みやすかった。
人間と狼によって、サムの表現が「ぼく・俺」と訳されるのも面白い。
サムの愛読するリルケの詩集が要所要所に用いられ、風景の美しさと相まってロマンティックさに色を添える。
次に狼に変身してしまったら、二度と人間に戻ることはできない。
サムとグレースはどうなってしまうのか?
上下巻を感じさせずに読み切れる物語。
「SHIVER」(震え)。
原題にこめられた意味合いも最後には納得。
この秋にお薦めの一冊ではなかろうか。
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※上下巻合わせての感想です。
献本キャンペーンでいただいて読了。さらさらっとすぐ読めた。
なかなかおもしろかったです。キャラクターは魅力的だったので、ライトノベルと思って読めば満足できる。特にやはりヒーローのサム、狼男と文学少年のギャップがいい。養い親ベックとの絆にほろりとしました。あとはイザベルが意外とツンデレかわいかったですね。
ただ、展開がのろい。詩的な雰囲気と細やかな心理描写が売りなのだろうから、諦めなければいけない部分かもしれないけれど、もう少しこう…。あと回収していない伏線がいくつかあるような気がする。映画化するなら脚色に期待します。
章ごとに気温が書いてあるのが物珍しく、実はストーリー上の役割もあって効果的だったと思います。翻訳面では、サムの一人称「ぼく」と「俺」の使い分けがおもしろかった。
タイトルはもう少し何とかすべき。
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まさにイッキ読みでした。途中で止まらない。(笑)もし、上巻しか手元に無かったら、次の日に本屋さんが開くのが待ちきれなかったと思います。上巻、下巻を手元に揃えて読み始めることをおすすめします。
最初は、恋愛小説かぁ~、苦手なジャンル。と、思っていましたが、展開が早くあっという間に、狼の世界に引きずり込まれていました。映画化も納得です。このままで一本の映画を見ているような感じです。
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献本キャンペーンでいただきました!
本を開いて最初に、思ったよりも字が大きく読みやすいという印象を受けました。ロマンスと言うと大人向けのように受け取られてしまいますが、この本は高校生の恋物語という感じです。
下巻を読むのが楽しみです。
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献本フェアで頂きました。
基本的に、恋愛小説、ロマンス小説というものが苦手なので、最初はどうなることかと思っていたのですが・・・・・
最後まで、飽きずに読めました。
翻訳のため、文章の好き嫌いはあるかもしれませんが、非常に読みやすかったです。
主役二人の、お互いに対する思いだけでなく、それぞれが家族に対して抱いている感情の描写が印象的でした。
ラストは、まぁこんなもんかなって感じでしたが、オリビアには期待を裏切られた感じです(良い意味でね。)
最初は、ここまで意味のあるキャラクターだとは思っていなかったので。
映画化が決まっているということなので、公開されたら見に行ってみようかと思います。
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実は普段あんまりロマンス作品は読まないんですけど。。。
「献本キャンペーン」に当選しました!!
有難うございます☆
最初設定がよく理解できなくて・・・「狼男」みたいな感じだけど、違うんですよね。
うーん・・・兎に角読んでみる!でスタートしました。
主人公のグレースとサムの2人が交互に文章を綴る形式でストーリーは進んでいきます。
映画にもなるようですね。
グレースが子供のころ、狼に襲われるのですがその中に「サム」がいたのです。
グレースはその時狼に咬まれたようです。
それからグレースとサムはお互いを恋い慕うようになっていって・・・。
最初は「あたしの狼」とサムのことを呼んでいます。
狼に咬まれると「変身」するという設定が面白いです。それも、温度、気温に左右されるのです。
だから冬は狼としてグレースの前に姿を現すサム。
しかしグレースは普通の女の子として成長しているのです。
変身する事もなく。
そして事件が起こりジャックが狼となってしまって、狼狩りが行われてサムとグレース劇的な出会いをしていくのです。
こういうストーリーで、とても展開が早くてぐっと話にひきつけられるのであっという間に読めます。
ベックという年上のサムの狼仲間も魅力的に描かれています。
彼は弁護士。でも狼。
グレースの家族関係が希薄なため「サム」という存在を知られずに、同居していられるというのが何とも言えませんでした。
こういう家族関係があるのだなあ~と思いました。
アメリカならでは?なんですかね・・・
こういう部分とかも面白く読めると思います。
下巻はジャックが「人間」に戻る執着が強く、またグレースもサムが変身出来なくなることに強い恐れがある事が中心にストーリーは展開していくのですけど、、、
説得力がないかな~
面白いのは面白いし、最後はお約束の結果ではありましたが、気楽に読めてどんどん読めてたまに読むのならいいなあ~と思います。
そういう意味では、かなりオススメな本です。
流石に映画化されるだけのストーリーだと思います!!
普段ミステリーとかばかり読んでいるので、ラブストーリーはちょっと苦手で・・・
でも、たまには今までの自分とは違うものを読んでみたかったのでした!!
有難うございました。
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ブクログキャンペーン献本御礼。子供の頃に狼に襲われた少女。成長し高校生となった今でも、黄色の目をした狼に魅せられている。その狼が実は人間だった。。。という設定。上巻は謎が提示された程度。下巻に期待。
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何故、小さい少女は抵抗しなかったのだろう?
そして恋するなんてあるのかなぁ?
というところがあっさりしていていますが、
なんだか読みやすくてどんどん世界に嵌ってしまいました。
交互に両方の視線が短く書かれているので、
どちらの心情もすぐに解るという手法も面白いです。
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献本フェアでいただきました。「パラノーマル・ロマンス」と「狼男」というフレーズに惹かれ読みはじめました。
ページを開いて思ったのは、章の下に気温が書かれていたのが印象的でした。この温度というのが話を読み進めていくとキーになっています。
そして視点の切り替え。主人公であるグレースとサムの視点が変わるごとに書体が変わり、どちらの視点で語られているか、視覚でわかるようになっていました。
上下巻一気に読んだのですが、全体的にさらっと読みやすく、ミステリーな要素、ロマンスな要素、ファンタジックな要素がつまっていたので、秋の夜長のお供におすすめです。
全編ではあまり物語について書きません。感想は後編にまとめて書きたいと思います。
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献本企画で送られてきたので、嬉しくなって読みました。
パラノーマルものは本でも映画でも好きで、『シヴァ』はその中でも
王道のパラノーマルロマンス小説だと思います。
幼い頃、狼におそわれた時に出会ったサムとグレースが17歳になるまで話すこともないのに、少しずつ心を通わせていく純愛物語なのですが、それぞれの家族の話・友人との話・狼人間たちのそれぞれの気持ち・・などが加わり、物語に深みを増しています。
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異形の生物と人間の愛の物語・・・それをパラノーマル・ロマンスというのだと、今回初めて知った。
代表的なのは、ヴァンパイアと人間の恋「トワイライト」。
幼い頃、狼に襲われたグレース。
助けてくれた黄色い瞳の狼が忘れられない。
毎年、冬になると、黄色い瞳の「私の狼」を探した。
冬の間、彼はいつも森から私を見ていた。
ある事件をきっかけに、彼は突然グレースの元に現れた。
傷ついた人間の姿になって・・・。
もう彼と離れたくはない。狼の姿に戻したくはない。それは彼も同じ気持ち。ずっと遠くから見詰めていたグレースと、離れたくはない。
でも、寒さは変身を呼び起こす。
そして、もうすぐ凍てつく冬になる・・・。
最初にタイトルを見た時、「シヴァ」とは狼の名前かと思いました。
それっぽくないですか?
本文中、全くシヴァという言葉が出てこないので不思議に思っていたところ、あとがきで判明しました。
「シヴァ」とは「震え」のこと。
サムが変身するときの震え、自分が変身してしまうことに対する恐怖の震え。寒さに対する震え、愛しい人が狼に変身してしまうことに対するグレースの震え・・・。
その震えをモチーフにした作品です。
ミステリアスな設定ではあっても、障害のある恋愛のせつなさは同じ。
ただ、思っていたよりも「狼人間」が秘密にならず、登場人物のほとんどがその事実を知り、わりとあっさり受け入れてしまうのにはびっくり。
グレース、秘密を分かち合える人たちがいて、良かったね。
当選して、送っていただいた作品を手放しで誉められないのは何とも心苦しいが、突っ込みどころ満載の作品。何というか、細かいところのフォローがなってない。
え?あれはどうしたの?、ん?なぜそうなった?、おや?理由も分らんままにハッピーエンド???
行間を読み取れというには、行間が広すぎる。
グレースとサム、それぞれの一人称が交互に続くので、読みやすいことは読みやすいが、軽~い感じで終わってしまった。
映画化も決定しているそうですが、出来ればもっとせつなさを強調した作品に仕上げて欲しいな、と思います。
あと、出来れば真冬に読みたかった気がしました。