真夏のマウンド

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キューバからアメリカに移民してきたマイケルは１２歳。リトルリーグのチームのエースだ。父のパピは、「おまえの肩は神様からの贈り物だ」と絶賛していた。けれどもそのパピは…。大きな秘密を抱えたまま野球に打ち込むマイケルだったが、そのあまりの強さを妬む他チームの大人たちが、思いがけない罠をしかける。

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リトルリーグのチーム・クリッパーズのエースピッチャー、マイケル。彼はキューバから父と兄とともに移民してきた子ども。投手、としてのマイケルは、同世代には敵う相手がいないほど。彼の夢はリトルリーグのプレーオフ決勝戦で、憧れのヤンキーススタジアムで投げること。しかし、マイケルのパピ(パパ)が亡くなり彼の夢に壁が立ちふさがる…

夢、友情、恋、困難、そしてミラクル。それらが詰まった作品です。移民という不安定た立場で、それでも新たな場所で夢に向かっていく少年のひたむきさ、彼を支える人々の暖かさ、そこに立ちはだかる困難さにも立ち向かい、諦めない強さ。夢をみることは誰でもあるでしょう。けど「実現しようとする」ということは難しい。その姿を読み手に見せてくれる作品。惜しむらくは、移民のイメージが掴めていない子どもたちには少し理解できないかもしれない部分があること、好敵手の不在でしょうか。しかしその点を差し引いても、とても良い作品です。