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紙の本
昭和の思想 (講談社選書メチエ)
著者 植村 和秀 (著)
「戦前・戦後」だけでなく、昭和はつねに「2つの貌」を持っていた。皇国史観から安保・学生運動まで、相反する気分が対立しつつ同居する昭和の奇妙な精神風土の本質を、丸山眞男、西...
昭和の思想 (講談社選書メチエ)
昭和の思想
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商品説明
「戦前・戦後」だけでなく、昭和はつねに「2つの貌」を持っていた。皇国史観から安保・学生運動まで、相反する気分が対立しつつ同居する昭和の奇妙な精神風土の本質を、丸山眞男、西田幾多郎らの思想を元に解読する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
植村 和秀
- 略歴
- 〈植村和秀〉1966年京都生まれ。京都大学法学部卒業。京都産業大学教授。合同会社植村文庫業務執行社員。専門は政治思想史・ナショナリズム研究。著書に「丸山眞男と平泉澄」など。
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著者/著名人のレビュー
著者は、「昭和の思想...
ジュンク堂
著者は、「昭和の思想」に、その左右に丸山眞男と平泉澄が配される《理の軸》、上下に西田幾多郎と蓑田胸喜が配される《気の軸》を、設定する。それら縦横の軸は決して交わらず、思想圏の立体性を反映している。
《理の軸》の二人、すなわち理屈の人は客観的な状況が変わっても強い。平泉は昭和59年に89歳で没するまで、いささかも動揺する気配がない。敗戦によって屈服もせず、転向もしない。一方の丸山も、自民党政権が続こうと、戦後民主主義に強い不満を持ち続けようと、ソ連が滅びようと、動じないまま、平成8年、82歳で没する。
《気の軸》の上端にいる西田は、人間の創造的生の秘密を独自の論理に要約して、広く公開するものであった。そして、自己の創造性・万人の創造性を終始信じた。同じ《気の軸》下端にいる蓑田胸喜の行動は、「原理日本」を守るためにのみあり、他のすべての議論を否定するエネルギーに満ちている。それは畢竟自分じしんを守ろうとするものだった。
縦横の《軸》の図式は、(特に左―右の平面的な図式に比して)歴史的にも、そして今もなお有効であると思う。蓑田を追いながら、著者は、「ネット世論」を思い出した、という。