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商品説明
橋本崇載七段が、中盤の戦い方を基本的なことからやさしく解説するほか、勝つための終盤の戦い方を、方向性を示すことでわかりやすく紹介。読みの力を鍛えるための“次の一手”、自戦解説も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
中終盤のヒント
2012/01/24 22:00
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ココちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
NHK将棋講座で「受け」をテーマに講義された橋本七段、
今作は指し手の方向性などの「考え方」本でした。
本書は橋本流中終盤急所の一手というタイトルですが、橋本七段の将棋からの出題はわずかであり、
難解な局面でのこれぞ橋本流の一着といった問題はなく、
プロならば容易な局面での最善手を探していきます。
具体的にはアマ級位者が指されて困る居玉棒銀の対処や駒落ちなどで、
完全にアマ向けの出題になっています。
第1~3章まではQ&A方式で「どうして居玉はダメなの?」など、テーマを挙げて解説されます。
第1章は中盤の分かりやすい戦い方で9テーマです。
中盤というよりは序盤の仕掛け辺りの局面が多い感じです。
アマが選んでしまいそうな手を何故ダメなのかきちんと解説してくれているので、
正解手の良さがより理解しやすいと思います。
第2章は終盤を乗りきる戦い方で6テーマです。
終盤は谷川九段の本など良い本がたくさん出ており、本書ならではといえる「考え方」もないのですが、
テーマ数が少ないため解説が多く、易しめなので理解しやすいはずです。
第1・2章はアマ有段者には物足りない問題もありますので、復習のつもりで挑むといいでしょう。
第3章は中終盤次の一手で12テーマで、今までのQ&A方式に加えて対話形式になります。
アマ四段の方の将棋が主な題材になっています。
ここからは難易度も上がり、プロならひと目でもアマが迷う局面の出題が多くなります。
戦型が相居飛車、対抗形、相振り飛車、駒落ちといろいろありすぎるので、
さすがに即戦力とはなりにくいでしょうが、急所を見抜く力はつくのではないでしょうか。
第4章は実戦編で4局です。初手から投了図まで解説されます。
ここまでアマ向けのテーマばかりだったのに何故いきなり橋本七段の自戦記になるのか…、
ページ埋めの香りがしますね(笑)。まあ本書にマッチしているかはともかく、
自戦記自体は語り口も面白くわかりやすいので楽しく読めました。
似たような形式・テーマの本に阿久津七段の「必ず役立つプロの常識」があるのですが、
そちらに比べると本書は難易度(易から難まで)・テーマ(序盤から終盤まで)・戦型(平手でいろいろ駒落ちも)が、
絞りきれてない印象を受けました。
「必ず役立つプロの常識」でも少しバラつきがあるなと思ったというのに(笑)。
第3章はあまり本で解説されないテーマが多いので、ここのテーマ数が多ければ良かったかなと思います。
阿久津七段の本が面白かった、または難しかったという方、本書にチャレンジされてみてはいかがでしょうか。