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●内容
・東大の医療コミュニケーション担当助教が、よくある「悩み」とそれについて悩むこと自体がムダであることを指摘するメタ問題解決本。
・サラリーマンが愚痴る「悩み」には、実は既に科学的な「答え」が出ているという指摘。
・組織行動論や心理学の研究成果を用いて、うまく動ける組織の仕組みやモチベーション管理について多面的な知識を示している。
●感想
・冒頭で著者は「自力」の限界を述べて、既にどこかにある「答え」を使うべきという。
“「自分自身のあたまで考えること」はとても素晴らしいことですが、残念なことに人間一人ひとりが自分の頭「だけ」で考えられることは大したものではありません。それこそほとんどの仕事上の悩みに対して「がむしゃらにがんばる」といった答えくらいにしか我々はたどり着かないのです”
だからほかの人が調べた研究成果を利用して、さっさと解決して仕事の中身に入ろう!ということで、かつ無駄な努力をするより前提を見直して先に進もう!ということなのだろう。
・先端科学の研究成果という触れ込みで課題解決を示しているだけあり、大変に説得的。
例えば“なぜがんばりは報われないのか?”という疑問に対しては、“収穫逓減の法則”を挙げ、同じやり方でプレーヤーが増えれば頑張るほどに一人あたりの成果が下がることを示す。解決策は「やり方を変えること」。無駄な努力をする前に、全体を見て戦略を考えようという発想。
・また、「どうすれば仕事がうまく回るのか?」という疑問についても、がむしゃらに「がんばる」旧来型の日本的マネジメントを否定し、西洋流のプロジェクトマネジメントを答えとして挙げる。
“プロジェクトマネジメントは言わば「できるだけがんばらないで成果を上げるための智恵」。日本的マネジメントが「すでにやるべきことが明確で、同じ定常作業を繰り返す仕事において、一人がどうがんばるか」というものであるのに対し、プロマネは全くその逆に「どのように仕事を行なって目標を達成するか」「どうチームを組んで、できるだけがんばらずに成果を上げるか」という考え方”
●まとめ
・うまくまわる組織の要素は組織行動論で答えが出ている。個人のタイプをバランス良く配置したチーム構成がカギ。
・仕事をうまく進めるポイントは経営学で答えが出ている。プロマネで科学的管理。関係者みんなで認識を共有。「がんばること」からの解放。
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この本は、実用的です。ビジネスパーソンが悩む仕事」「お金」「出世」といったジャンルにフォーカスを当てています。本書の第3章では、その「天職」や「才能」について、いくつかのテストを紹介されています。これも面白い。新たらしい自分に出会えるかもしれません。ポジティブ心理学や行動経済学などについても書いてあります。最後には、幸せな家庭をどう築くかということにも触れられています。新書でここまで幅広くまとめ上げたことには感動すら覚えます。ビジネス書好きのサラリーマンは必須かもしれません。興味がない方にも面白いと思える箇所はあるかもしれません。個人的にはかなり興味深い事項が多く、よかったです。お勧めです。
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学問的、と科学的を混同してる感じがなくはないが、いろんな、特に心理学上の研究がまとまった一冊。これをもとに膨らませてビジネス書が何冊か書けそうな内容。
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学問を勉強しないと使えない人になってしまう。
と、思ったのが本書を通しての感想。
目次を見ると以下のような悩みに答えてくれることがわかる。
・なぜ給料が上がらないのか?
・なぜお金が貯まらないのか?
・どうすれば楽して出世できるのか?
・どうすれば職場の人間関係はうまくいくのか?
・どうすれば仕事はうまく回るのか?
・なぜ、いくら仕事をがんばっても家庭がうまくいかないのか?
そして、最後のまとめがある。
どの悩みもその分野のことを知らなくてもわかるように書かれているし、章末には参考図書もあげられている。
考えながら行動する時の指針となる本。
サラリーマンだったら常に手元に置いておきたい一冊。
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冷静に考えること、そのために根拠が必要なこと。当たり前だけど、それができていないということですね。
幸せは探さなくても幸せを感じるための感度を上げれば幸福感は得られるというのもうなずける。なるほど。
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サラリーマンになる身として、どのような悩みがあるのか、ということも含めて気になり、読んだ。
色々な悩みについて、どういう見解があるのかを簡単に知ることができるガイドブックの様な本なので内容としては、ちょっと薄いかもしれない。科学的っていうのも違和感がある。明らかにエニアグラムの話をしているのに、エニアグラムという語が出てこなかったのもちょっと不思議だった。どういう理由があるんだろうか。
ただ、最初の章は自分の漠然とした不満を社会の中に位置付けられるので、面白かった。
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全部で30以上の悩み事について書かれていて、そのうち自分がいま悩んでいることは2つしかなく、いかに自分が恵まれた環境に置かれているかを認識しました。
環境に安住することなく、精進します。
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知識 共有 ストック シリコンバレー 化学反応 知恵の結合 差別化 MBA イノベーション 新しいやり方 合理性 千円を節約するために10分歩きますか? 割引率 利得 絶対的な金額 相対性 頭ではなく心で会計してしまう リアリティ 偏り=バイアス 高次元の目的 フロー=流れ=ZONE スプートニク•ショック
ステークホルダー【stakeholder】企業の利害関係者のこと。株主や債権者・取引先・顧客など。地域住民・地域社会を含めていう場合もある。→シー‐エス‐アール(CSR)
クリティカル‐パス【critical path】
プロジェクトの全工程を最短時間で完了するために重要な作業経路。製造業の業務を効率化・標準化し、作業工程を分析・管理する手法として、1950年代に米国で開発された。
《 project management 》業務上のプロジェクトを成功に導くための総合的な管理手法のこと。スケジュール、人員、資金、物的資源などの管理を含む。プロジェクトマネージメント。
幸せを味わう練習
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この類の本は苦手です。読んでて腹立つ。
この本も同じですが、何故か最後まで読む事は出来た。
「答え」が出ているって、これが答え?
私的には、書店に並んでたら、パラパラと捲って元位置に戻すだろう本書ですが、縁が有って手元へ。
1/3程度は、「なるほど!」と思えました。
基本的には、自分にダメ出しされ、改善を求められ、それに腹が立つ。良くある感じの本です。
書いてる事が出来るんだったら、この本のタイトルに惹かれたりしないって!
再読すれば、更に理解出来るんだと思う。
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■学問オムニバス
1.同じ仕事を長時間がんばって働けば働くほど、一人が1時間当たりに働くことで得られる価値の平均額は下がっていく
2.成功者のほとんどは、自分達の仕事をより大きな背景の中で眺め、その仕事に対して積極的に意義と喜びを持ち込んでいます
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単にがんばってもダメ、収穫逓減の法則、新しいやり方を生み出すこと、知識のストックが必要。
投資はプロでも勝てない、サルのダーツのほうがまし、前年良かったものは次の年期待できない、箪笥預金はインフレリスクあり。 自分への人的投資も大事。
仕事を天職にかえるMPS(意義、喜び、長所)に集中すること。
複数タイプのリーダーシップを使い分ける(指示的、支援型、参加型、達成志向型)
プロジェクトマネジメント:目標は、具体的、測定可能、現実的、期限がある、合意がある、責任所在が明確。
幸福感を得られる3つの考え方:感謝、許容、気づき。
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1. 同じやり方で仕事を進めても効率が下がるばかり。この「収穫逓減の法則」から脱却するには無尽蔵に生産できる(はずの)知恵とアイディア(情熱も含まれるか)に力を注ぐしかない。愚痴ってる暇があったら新しい事を勉強しなさい。
2. リスクを避けすぎる事がリスクを高めることになる。価値が逆相関性を持つ複数の資産を持つ事がリスクヘッジで重要。最も景気に左右されないのは自分への(勉強等の)投資。
3. まじめに仕事をしているだけでは天職を感じ情熱を傾けている人に勝てない。天職を探せ。目の前の仕事の過程に集中して楽しむ事でフローに入れる。
「夢の実現に夢中に取り組む事が、現時点での科学的な最良の解である。」非常に明快。しかし、こんな本が必要とされる程、議論が一向に進んでいないのが日本(の企業)の実情だと思うと残念。
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あなたの給料が上がらず、出世も進まず、成果が爆発的に出ていないのは何故か? 原因は、仕事をとことん好きでやっていないから、という学問的な「答え」には納得。
歴史に名を残すような業績を残す人は、その仕事をとことん好きで、意義と慶びを感じながら、情熱を持って仕事に取り込んでいるという。現代の例でいうと、ワールドカップとユーロ連覇したスペイン代表とか、そんな感じか。
自分はそんな仕事好きじゃないなと思ったとする。嫌いなものと大好きなものを連想で結び付けてしまえば、どんなものでも成果を出せるんじゃないかと思いついた。クロスマーケティングの手法応用。
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本書で取り上げられているサラリーマンの悩みとは以下の6点。
1。なぜ、給料があがらないのか?
2。なぜ、お金がたまらないのか?
3。どうすれば出世できるのか?
4。どうすれば職場の人間関係はうまくいくか?
5。どうすれば仕事はうまく回るのか?
6。なぜ、家庭がうまくいかないのか?
それぞれ、行動経済学やポジティブ心理学、プロジェクトマネジメントの知見が紹介されている。
自分の悩みや問題に対処する学問的な知見を概観できるという観点では良書といえる。
結局はどれだけ悩みを具体化して、改善のための行動に移せるかだろう。それが中々実行できないから、世のサラリーマンは悩んでいるんだろうなと感じる。
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・ほとんどの会社は、社員1人の「生み出されると期待される価値」すなわち生産性と、現在支払っている給料がおおよそ釣り合っているか、むしろちょっと損かもしれない、と思っているのです。
・知恵やアイディアは無限に使えて、使えば使うほど生産性が向上する唯一のものです。
・言ってみれば、今日本が不況な原因の何割かは、企業も国民も政府も、素朴な個人としての視点から支出と借金を嫌がり、お金を貯めようとしているが故にマクロレベルで見た場合に思った以上にお金が貯まらないし、ただ経済が停滞する、といった負の連鎖にはまり込んでいるところに原因があるのかもしれません。
・ポジティブ心理学者たちの研究によれば、彼に限らず、成功者のほとんどは、自分たちの仕事をより大きな背景の中で眺め、その仕事に対して積極的に意義と喜びを持ち込んでいます。
・そのためプロジェクトマネジメントにおいては、スケジュールや予算を管理することに劣らず、きちんとした目標を設定することが重要視されています。
・偉大な哲学者の見識においても、最新のポジティブ心理学の知見においても、豊かで満ち足りた人間関係、そしてその中でも恋愛や夫婦の関係というのは、人間の幸せを大きく左右するものなのです。
・そして最近のポジティブ心理学の研究の結果明らかになったことは、人は成功したから幸福になるのではなく、こうした考え方によって幸福になったからこそ、仕事や家庭で高いパフォーマンスを発揮し、その結果成功するのだとういうことです。
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もらってる給料、職場や仕事の内容にはじまり、財布や銀行口座、投資ってのはした方がいいんでしょうかといった疑問、果ては、どうすれば奥さんの機嫌は良くなるかに加え、そもそも、幸せってなんだっけ、迄w。
サラリーマンの抱える悩みを丁寧に分類し、そのそれぞれに科学的なアプローチを紹介した図書等を処方してくれる一冊。サラリーマンであろう読者への包容力が感じられました。
本書通じて多様な知識に触れる体験を共有することは、夫婦、職場や仲間のどの組織にとっても有意義ではないでしょうか。
個人的には、子供に良い影響を与えるため親が出来ること、への言及が大変ためになりました。