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ラスト・グッドマン 下 (ハヤカワ文庫 NV)
ユダヤ教に伝わる36人の義人の伝説が事件と関係のあることを、ニールスとハナは知った。ハナはこの伝説をヒントにして仮説を立て、次の事件がヴェネチアかコペンハーゲンで起きると...
ラスト・グッドマン 下 (ハヤカワ文庫 NV)
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商品説明
ユダヤ教に伝わる36人の義人の伝説が事件と関係のあることを、ニールスとハナは知った。ハナはこの伝説をヒントにして仮説を立て、次の事件がヴェネチアかコペンハーゲンで起きると予測する。新たな惨事は防げるのか?【「TRC MARC」の商品解説】
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書店員レビュー
〔上巻から続く〕第二の特徴は、死者の背中に浮き出たタトゥーのような紋様である
MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店さん
〔上巻から続く〕第二の特徴は、死者の背中に浮き出たタトゥーのような紋様である。これはどうやら種々の異なる言語で記された「数字」であるらしい(ここから36人の「義人伝説」との連関が想起されてくる)。事件の法則性に留意すると、次に凶行の起こる可能性の高い場所のひとつが、コペンハーゲンだという。こうした情報を受け、折しもCOP15国際会議の開催迫る当地で捜査に乗り出すことになるのが、本作の主人公ニールスである。
ところで通常のミステリ作品であれば、あくまで犯人の側を追いつめ、つきとめるのが本筋なのであるが、本作ではむしろ、次の犠牲者となる「義人」とは誰かということが最大の焦点となってゆく。その逆転した構造がユニークである。そしていよいよ大胆な展開を見せていく物語の一方で、COP15に押し寄せる活動家達の姿に象徴される環境問題をはじめ、現代の世界が直面する様々な問題に向けられた、著者のどこか苦味を孕んだ透徹した眼差しが印象的であり、それが本書の読後感をより深く、厚みのあるものにしている。そこに通底するのは、自らをたのむ人間の智恵に対する、静かだが根源的な懐疑の思いであろうか。驚きにみちた佳篇。井上