紙の本
この本の感想
2016/08/04 19:11
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投稿者:TORA - この投稿者のレビュー一覧を見る
純粋に読み物として、面白い。
ので、1ページ1ページ、大切に読んだ感じが実感としてあります。
そして、アイディアも面白い。
知らないご老人に電話をかけ「オレだよオレ」と伝えて
詐欺するのではなく、逆にお金を振り込んであげる。
きっと、学術的に色々論じることも出来るんでしょうけど、
私は素直に何も考えずにおもしろがっていたい。
そんなレビュー。
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服屋で言うならユニクロではなくH&Mというか。文脈を無視してはいないけど反射神経で見る前に飛べって感じ。
あと流行歌っぽくもある。
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ひっくりかえる展見に行く前に連れが買ってたのを借りた\(^o^)/さくっと読めるけど、考えさせられる。
なんだかよくわかんないことしてるけど、自分の芯を持って活動している姿はいいよね。
「成立しているものには表と裏がある。人生の成立に生と死があるように」
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「人間は覚悟の分だけしか手に入れられない。そしてその覚悟が作品の強さになっていく」というような一節がある。
そう、彼らはノリだけで、活動をしているわけではない。
自分たちの取り組みによって、
当たり前とされている社会の常識に一石を投じている。
考えないことは楽だ。そうすれば嫌でも日常は流れて行く。
ただ、もしそんなときにChim↑Pomの作品に出逢ったならば、
あなたは混乱するだろう。
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第一章がアーティスト集団Chim↑Pomの活動紹介、第二章が世界の潮流、第三章がアート論的なもの。
こんな感じでこの本を紹介すると、Chim↑Pomは一番嫌がるだろうな。
Ideainkが3冊目の本を出したとツイッターでつぶやいていたので、内容についての予見はなくとにかく読んでみた。面白い。とにかく面白い。Chim↑Pomの活動にどんどん引き込まれてしまう。
岡本太郎の壁画に原発を付け足したのは、この人たちだったのか。マスコミの情報しか知らなかったけど、この本を読み背景を知り、一連の活動の流れのヒトコマであったことを知ることができて、なんか幸せな気持ちになった。
日本にもこんなにエネルギッシュな若者たちがいるんだと思うと元気が出てくる。芸術とは無縁な生活を送っていると思っていたが、何気ない日常の中にも芸術は潜んでいるし、むしろ芸術ていな見方をすれば、その何気ない日常が楽しくなるのではないかと期待すらしてしまう。
本文中でも引用されているがJRの以下の言葉が印象的である。
「アートは世界を変えます。アートは直接的に物事を変えるわけではありませんが、ものの見方を変えます。アートが変えるのは世界の見方です。」
是非Chim↑Pomの作品を間近で見たいと思った。いや、何とかして見ることにする。
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とても丁寧に書かれていて、おもしろいし読みやすい。どんどん引きこまれていった。
Chim↑Pomとはどのような集団なのか、どのような意図でどのようなことをしているのかが詳しく書かれている。またそれだけでなく、海外のアーティストの紹介も含まれていて、キュレーターとしての一面も覗かせる。
現代美術の入門書としてもピッタリだと思います!
興味のある人もない人も読んでもらいたい本です!
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読まなくても良かった。「ソーシャルデザイン」繋がりで読む。読まなければ
良かった。本当に、読まなければ良かった。私の中で現代アートって、相乗的で、
楽しげで、だからこそ敷居は低いのだけど、どこかに風刺があって、そこで、
振り返って、考えさせられるインセンティブを抱かせるもの。ちょっと、恣意的で
我田引水的な気がする。作品に客観性を抱けなくなった時点で、その恒久性は
欠如すると思うのだけど、彼らのいうアートってなんなのだろ。近づきたくない。
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広島の空をピカッとさせたときから気になっていましたchim↑pom(以下、チンポム)の著書です。まだ作品を見たことはないので、どんな作品をどんな考えで作っているのか知りたくて読みました。
それにしてもこのアイデアインクのシリーズは目の付け所が素晴らしいです。津田大介といいグリーンズといい本書といい先が楽しみなシリーズであります。
メンバー紹介
まず、面白いのでメンバー紹介と結成のきっかけを一部抜粋したいと思います。
結成のきっかけは会田誠との出会いです。
リーダー卯城竜太とサブリーダー林靖高:高校のときからの付き合いで、音楽をしないパンクバンドからアートに向かい会田誠に出会う。
岡田将孝:メンバー随一のアート脳を持つが人一倍カスw 会田誠の作品集を見て「これなら俺にもできるんしゃないの?」勘違いして上京。
水野俊紀:身体をキャンパスとして活かしきる。上京理由は一旗あげるため。まさに成り上がりの上っ面だけを掠め取ったような安易さ。
稲岡求:造形担当。スキルを見込んでのメンバー入り。キャラクターのポテンシャルも高くパフォーマンスもこなす。中世の絵画などに熱心な古き良き芸術家タイプだか、その反面、バイク好きで走り屋としても鳴らした孤高の男子。
エリイ:紅一点。田園調布のお嬢様学校に通いながら渋谷センター街で遊んでいた中学生。高校のときに会田誠に出会い、絵のモデルに。ギャルでありながらの文学少女。
…とりあえず人一倍カスな岡田将孝さんがどんな人か気になりますw
既存の価値観をひっくりかえす
そんな訳のわからないメンバーが都市を舞台に好き勝手に暴れたおすのです。
もちろん暴れたおすと言っても無意味ではなく、意味があります。新しい何かが生まれるかもしれないという意味が。常識を揺さぶるという意味が。既存の価値観ではひっくりかえすという意味が。
例えば、僕がチンポムを知ったきっかけである広島の空をピカッとさせたパフォーマンスは、それまで被爆者に関係ない人たちは触れないように見ていないフリをしていたそのときの空気に異議を呈するために行ったようです。もちろん大変デリケートな問題で、だからこそ見て見ぬ振りをしてしまうのでしょうが、そんな難しい問題だからこそ意見を言っていくということが大事なのだと僕は思います。少なくとも「なぜ、広島の空をピカッとさせてはいけないのか?」と疑問を呈すること。誰もが「そりゃやっちゃダメだろう」と思ってることに疑問を呈することは、普通の議論をしていくときにも大事な態度だと思います。
しかも、それを人生を賭けてやっている。カッコいいです。
現代アートの紹介
本書ではそうやって人生を賭けて常識に挑んでいるようなアーティストをたくさん紹介しています。
公道でマリオカートをしてみたり、丘の上に巨大なウサギの人形を作ってみたり。広告の女優を誘拐してみたり、ロシア連邦保安庁(元KGB)前の跳ね橋に65メートルのチンポを描いてみたり。
人によったらただのイタズラにしか見えないでしょうが、これはアートなのです。
都市を舞台に遊ぶ。公共の場だからこそそこで遊ぶ。みんなの場所なんだと主張するために。ユーモアを交えて遊ぶ。
新しい何かを生み出すアート
新しもの好きな僕はアートやらデザインやらが気になっていて、それというのも、アートやらデザインやらというものは、こうやって新しい何かを常に生み出しているように思えるからです。
「そんなことやっていいんだ!」とか「そんなやり方があったのか!」とか「よくこんなもの作ったなあ」とか「何これ、意味分からないけど凄い!」とか。そういう驚きを与えてくれるから僕はアートやデザインが好きなのです。
予定調和の外にあるもの
そんなアートですから僕は閉鎖的と言われる日本でこそ必要だと思います。
何もかも予定通り。想定の範囲内に収めるためのアレやコレ。失敗しないことが大きな価値となる社会。
つまらんですねえ。しかも、その失敗とやらが一義的に決まっているように思えるのも最悪です。まあ主にメディアが悪いのですが。
閉鎖性の反対語は多様性です。ある人の思う失敗と他の人が思う失敗が違って当たり前な世界。失敗することが当たり前の世界。オルタナティブがある世界。
既存の価値観を、考え方を、ひっくりかえすアートが、だからこそ日本には必要なのだと思うのです。
最後に
とまあ、まるでアンチ予定調和な感じで書きましたが、別に僕はアナーキストではありません。ただ社会のバランスとしてもうちょっと寛容さというか許容度というかそういうものが必要なのじゃないかと思うのです。
そんなやり方もあるよねって心の余裕を当たり前のように持っている社会だともっと生きやすくなるのかなと。
現在について興味がある人や現代アートに興味がある人に限らず面白いことが好きな人にはオススメできる一冊でした。
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面白かった。彼らのステートメントは過去も未来も含めたいま(現在)をしっかりと見据え、いまだからこそ、臆することなく表現しているし、し続けるんだ、という姿勢にしびれた。
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どんな人たちなのかよく分からないが、名前をよく見るChim↑Pom。
今までの作品と考え方をまとめた一冊。
なんだろう、この本はとても瑞瑞しい。
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「ひっくりかえる展」や「REAL TIMES」など、彼らのキュレーション力は面白いと感じた。彼ら自身の個々の作品のコンセプトを説明するのも面白かった。しかし、実際に作品をみてはいないので、彼らの表現者としての評価はまだできてはいない。それよりも、海外などでこれだけ多くの作家が活動している事をしれた事は良かった。
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人は何故アートをするのか。
リアルタイムで世の中と向き合い、独自の視点で型を破りつつ“面白い”表現をする。
すると人々の心に大打撃を与えることができた。
chimpomの紅一点であり、現代美術の女神であるエリイちゃんが私の目標7になった。
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ヤバい一冊。最低あと2,3回は読み返したい。
彼らの代表作とそれが生まれた背景や志、世界の現代アートのトレンド など、知ることができて良かったのが一つ。
それ以上に、まさに自分が、非予定調和的なものに対し、漠然と危なっかしさのみを感じ、その先を考えられてないことに気づけたのが良かった。
自由を取り戻す、というより、そもそも人間って自由なんだよと声高に伝える 彼らの覚悟を、物凄く強く感じた。
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人間は覚悟の分だけしか手に入れららないし、また提供できない。いい作品を作りたいなら、やっぱり覚悟を決めるしかない。これは別に命の危険を冒したり批判される覚悟、という狭義でネガティブな意味だけではない。言うなれば「作品を良くする覚悟」
技の代わりに「コンセプト」という万人の手に届くものが素地になる点からも原理的にはアートは全ての人に開かれている
観客がアートに一番期待しているのは「スリル」なんだと思います。たとえば広告にはスリルがない。例外はありますが、商品を売るという目的上、どうしても予定調和になってしまうからです。この予定調和というものが社会や個人に与える影響は深大で、言うなれば世の中を成立させるあらゆる日常的なものにはびこる大前提のようなものです
たとえば人生は「生と死」で成り立っていますが、日常生活は死を盲目的にやり過ごすことで安定しています。一切の不穏な要素は入りません。特に死は日常にとってあまりに突然で理不尽です。そんなことを考えていたら生活できない。あらゆる刺激もなるべく予定調和の上でなら安心・安全で、だからこそ日常も安定するのです
生と死、夢と現実、存続と解散、肉体と霊魂、成立と不成立、希望と絶望、社会と個人、戦争と平和、過去と未来、貧困と富裕、意味と無意味...スリルはまさにそんな両端の間にこそ存在している。その両端の存在は自然なことですが日常的には両立しにくい。予定調和を崩してしまうから。だから往々にして、両端にはちゃんとした橋など架かっていない。綱渡りくらいの不安定な道しかない
昔の前衛芸術がメッセージやコンセプトで人々の理解を得て公共の解釈を広げてきたように、今の作家たちはユーモアによってそれを成し遂げている。作品が笑えることで、それを見ている人に「これぐらい許してあげて!」とマジックをかける。「ビジュアルキッドナッピング」と同様にPOPな態度で「これを許せないの?」と社会を挑発しそのリアクションを待っている
cf.レミ・ガイヤール
そもそも「正しいこと」は最強。正しさの前に人は異論を唱えられない。だから「正しさ」は使い方を間違えると本当に危ない
作品を面白くするにはセンスが必要で、提起するには覚悟と理由が必要。しかも作品は誰かのセオリーにしたがった既視感に埋没するのではなく、オリジナルでなければいけない
人生は往々にして世の中や社会に翻弄されるもので、なかなか思い通りにはいかないものです。どんな活動であっても、ハマらなければならないある種の「型」や規則正しさが、どこかで必ず求められる。そのような中で、自分がどう生きたかということはアートに限らず誰もが問われることであり、言い方を変えると、「社会がどうであれ自分は自分自身でいいじゃん」と自分に対して思えるかどうかということ。「これでいいのだ」と社会に対して自分の生き様を確信していけるかどうかが問題で、その思い切りが、作品のコンセプトとメッセージに信ぴょう性を持たせる
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今までは「芸術とは縁がないな。。」と思いがちだったが、この本を読んでからは芸術やアートがいかに力を持ち、そして快活なものなのかを知り、ものすごく興味をかきたてられた。退屈せず、とても読みやすい本。