紙の本
捨てたプラスチックは体内へ帰ってくる
2019/02/26 18:05
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投稿者:Andy - この投稿者のレビュー一覧を見る
海に捨てたペットボトルやビニールがその後どうなっているのか。消えません。残酷にもずっと海に漂っている事実を突きつけられます。プラスチックに関心が集まっている今だからこそこの本を読むことに価値があると思います。
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プラスチックって一見、有害でも無さそうで、ゴミになっても危害がなさそう・・・。なんて思ってる人には絶対読んでもらわなければ!!と思う本。
本当にヤバイ事になってるんですよ!
太平洋には大量のペットボトル、プラスチックでできたおもちゃやバケツ、魚網(魚を取るための網)や、それを張るための浮き、などなど。プラスチック製の使用済みゴミがベルト状になって山のように浮遊しているんです!世の中には海を家庭用のゴミ箱のようにしてポイポイ生活ゴミを捨ててる国もあって。そのゴミは浮遊ゴミとなってるだけじゃなく、粉々になって環境ホルモンやら有害な物質も含んでるし、海のゴミから生まれる毒もさらに含んで魚のエサとなる。その先は、魚を食べる鳥、大きい魚、それを食べる人間にまで毒は循環している。それはもう既に始まっているし、それらの有害物質を食べてない人間はいないらしい・・・。今知らないとほんとにヤバイ!!
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プラスチックと言ってもさまざまである。大昔、働いていた会社の隣の部署は、当時最先端だった生分解性プラスチックで出来たシートを確かフランスの埋葬用に輸出していた。でも一般的には分解はしないというのが正解だ。
がしかし、紫外線や熱により脆くなりある形のものが実は意外と早くバラバラになることは盲点であった。分解はしないがバラバラの小片となったプラスチックが意図的か意図的ではないかは別として、いつしか海に流れ出て、それが太平洋のごみベルト地帯に行き着くと言う。そしてその海域の表層部では重量換算でプラスチックのほうがプランクトンよりも多く存在し、それが生態系・食物連鎖の中に取り込まれているというのが本書の指摘でありタイトルの由来である。つまりイワシなどの食物として胃袋に入っているのが多々見られるというのだ。
話しはそこから一転し、ゴミベルト地帯の西の端に位置するハワイ沖で魚網に絡まったり、プラスチックボトルのフタを飲み込んで死んでいる鳥類の被害、胃袋から大量のプラスチックゴミが見つかった海獣の保護に話は及び、そしてプラスチック中成分のビスフェノールA等の作用が生態系に及ぼすであろう被害を想像し、プラスチックを極力使わない社会を目指すべきであると繋がる。
このあたりに来ると、毎度お馴染みのレイチェル・カーソンの「沈黙の春」の議論に収束しているような気がしてどうも違和感を感ずる。確かに海に投棄されるプラスチック・ゴミの問題は大きいし、それを放置するわけにもいかないことには同意するのだが、そこから一気に生態系・免疫系へ及ぼすであろう化学物質全般の危険性の話に行くのでは、話が拡散しすぎやしないかという感じだ。
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太平洋ゴミベルトの調査記録。
プラスチックゴミによる海洋汚染が、ものすごいことが分かりました。
飲み込んだプラスチックが、海鳥のお腹を詰まらせたりするのですね。
良いことの裏には必ず悪いことががあるものだなぁ、と思いました。
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私達は、生物化石である「石油」を使い、エネルギーとしての他、プラスチックによる暮らしやすさをプラスチックしてきた。
が、そのプラスチックは、3R(Recycle.Reuse,Reduse)にも関わらず、毎日何千トンもの単位で海に流され、しかも、それは消滅することなく、漂い、自然を害している…
なんと、人間の罪深いことか…(これからは、石油資源のこういう利用方法自体、Refuseしなければならない)
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型破りだし、ラブストーリでもある、という前置きで始まる。太平洋には重結合であり、どうにもならないプラスチックのあつまるベルトがある。その調査を例に出しながら、消費者が変わり、社会が変わっていく事に(おそらく少し諦めを持ちながらも)期待しているようだ。
原因に「経済的合理性」「利潤」が立ちはだかり、そこに立ち向かうのは消費行動、3つのRより上位にあるべきR、「Refuse(拒絶)」を促す。
そうはいっても消費者は弱い。僕だって低い方に流れる。環境を復元する、再生することそのものが産業にならなければ、ずっと一部のRefuseのままになるだろう。美学と産業のはざまで、というもたれ感が残るべくして残る本。
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「農業や特定の産業のことを考えるのはではなく国のことを考えろ。部分最適ではなく全体最適を」と考えていたけれど、それすら部分最適なのだなと認識した。
海で回収したプラスチックを燃やすとダイオキシンが発生する。若干のエネルギーは回収できるが、害の方が大きいだろう。
解説で高田教授が原発との類似点を指摘していた。私も同じようなことを考えたが、確実に進行している点で原発よりもたちが悪いと思う。
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第1章 プラスチックスープ
第2章 私は何も知らなかった
第3章 合成化学の歩んできた道
第4章 地球のごみ捨て場
第5章 渦流への調査航海
第6章 使い捨て生活の発明
第7章 食物連鎖の底辺で
第8章 パッケージ黄金時代
第9章 つむじ曲がりの科学
第10章 ドキュメンタリー映画の撮影
第11章 魚網の行く末
第12章 海洋生物たちの好物
第13章 忍びよる毒物
第14章 海洋ごみの科学捜査
第15章 プラスチックの足跡を消す
第16章 3Rより大事な“R"
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県立図書館から取り寄せて読みました。
ちょっと目の前の海岸を見れば、たくさん打ち上げられているゴミ。毎朝拾っている土地の人達…。
おかしくなってないわけがない。
ゴミとして海に流れたプラスティックはどうなるか?
ただ浮かんで、どこかに流れ着いて・・・?
そんなわけはない。
海も、空気も、土も、なにもかもつながっている。
プラスティックの破片を魚や貝が食べ、海鳥が食べ、より大きい魚が食べ、最終的にはもちろん人間のところへ戻ってくる。
その他全ての化学物質や、放射性物質と同じく、製造者は全く責任と取らない。規制も進まないから、増えるばかり。
さあ、どうなるのでしょう。
ちょっと、情報が多すぎて、読みづらいところもあったけれど、「知っておきたい」こととして、大切な本だと思う。
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これは海に漂ったり、砂浜に流れ着くプラスチックゴミが海洋の生態系を破壊しているという警告を含んだ環境問題の本だ。さらにこの本には出てこないが、現在では東日本大震災の津波によって流されたガレキゴミを海洋を漂っている。生態系の汚染は、あの時より格段に進歩したといってもよいのではないだろうか。
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以前、海塾で東京湾の環境改善に少しだけ関わったことがあったので興味を持って読んでみた1冊。地球全体の中で、誰も住んでいない広大な海のど真ん中に、ごみの陸地ともいえる場所ができてしまっている。プラスチックの恩恵と一緒に引き連れてくる大問題、よく調べてあるし著者の行動力に刺激を受けながら読んだ1冊でもありました。自分の生活もスーパーやコンビニ、通販に頼っている部分が大きい。こんなに何も自分で作りだせない人間でもなんとか生活していけるようになったのはプラスチックのおかげだけれど、それに伴って生み出してしまった海洋汚染を次の世代に渡す前に解決してあげる方法はないものか、と考えるきっかけにはなりますた。
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今年(2018年)になって急に報道が増えた「プラ・ストロー廃止」報道。プラごみのことは昔から何度となく報道されるので「またか」と思ってたら、今年になって報道が止まらない。なぜだだろうと思ってまずは本書を読んでみた。
本書では20年ぐらい前からの著者たちの調査結果が含まれている。基本的に「海を汚すプラごみ反対!」という環境保護運動家的なところから始まっていますが、思っていたより著者は客観的で研究者に近い感じ。それでも、[プラごみ=悪]の立場なので偏った意見も多いが、プラスチックとは何なのか、20世紀初頭に人間が石油から人工的にプラスチックを作り出して世の中がどう変わっていったのか、という歴史も比較的分かりやすく正確に記述されているので有用な書物だと感じた。
プラスチックは世界の人々の生活改善に有用であることは間違いないし、実際に実現してきたことは間違いない。しかし、現代のプラスチックの生産量とその使い捨て消費社会による便利な社会、経済合理性を追求する社会は、そろそろ限界に来ているのかもしれない。ストロー廃止だけではその効果は微々たるものなわけで、それはあくまでシンボルに過ぎない。それで終わってはいけないだろう。
遠くの工場で大量生産した食品をプラスチック包装でスーパーに届け、消費者はそれを購入し仕事で忙しい合間にそれを食してまた仕事に戻る。経済の拡大のために誰もが効率を追い求めるグローバル社会に、経済合理性以外の指標を導入し、持続性を持たせる必要がありそうだ。地域で生産された食材を商店街で購入し、家でゆっくりと自分で料理して食べられるような余裕ある生活を少しでも拡大していくことが必要なのだろうか。
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科学的・工業的な観点から書かれたプラスチックについての本を数冊読んだ。
現代の私たちの暮らしに、欠かせないプラスチックだが、使った後はどうなっているのだろう。
プラマークで分別ゴミ
→ プラマーク プラマーク/家庭ごみ&リサイクル
この本は、大事な地球がプラスチックゴミだらけになっていることを訴える。
「プラスチックスープの海 〜 北太平洋巨大ごみベルトは警告する」
内容は、理論だけでなく実際に海に潜ったり
、現状を映像化するなど多岐にわたる。
すごく面白い本です。
2014/10/04 予約 10/12 借りて読み始める。 2015/03/07 途中までで終わる。
内容と目次は
内容 :
すべての命の源である海は、知らぬ間に、使い捨て社会のごみ捨て場になってしまった…。
プラスチック普及の歴史から、その毒性、生分解性樹脂の開発まで、
海洋ごみ第一人者が調査船での冒険談を交えて、徹底的に解明する。
著者 :
チャールズ・モア アルガリータ 海洋調査財団設立者。海洋環境調査研究者。
カッサンドラ・フィリップス 新聞記者。インディペンデント映画のストーリーエディター。
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巻頭のウミドリの死骸の写真が衝撃的。骨だけになったお腹の中は、ペットボトルのキャップでいっぱい。もう、これだけでこの本のが言いたいことの半分が伝わるのではないかと思った。
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海洋汚染が人間にどう悪影響を与えるのか突き止めるまでの研究の過程を書き記した本。
人間がいくら海洋汚染していても、それが人間に悪影響がなければ見向きもされないことが印象深かった。
魚の量よりプラスチックの量の方が多くなりそうだと言う事実に驚いた。
研究の始まりは、太平洋のど真ん中、地球の中で年から最も離れている場所になぜか大量のゴミが溜まっている場面を見てしまったことから始まる。