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紙の本
ダメ人間の集まり
2016/02/19 07:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:蜜蜂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後まで読んで、登場人物のほとんどを嫌いになる…という経験をした作品(苦笑)
まず主人公の明日美。強烈なトラウマや男性恐怖症があるという設定なのに、ホイホイ男の誘いにのって現実逃避をくり返す。自分のトラウマと向き合おうとするも、専門医じゃなく男に頼る。「傷ついた人間同士、自然と惹かれ合って~」と正当化して、好きでもない男と初Hするなど…言動の辻褄が合わない。話が進むにつれ『好きだと言われれば誰にでもなびくただのビッチじゃん。このコのどこがいいんだろ?』と思うように。正直『最後はみんなに捨てられれば良かったのに』とさえ思う。
次に都築。とある出来事により「自分は幸せになる資格がない。これからは償って生きていく」と言ってるわりに、しょっちゅう明日美に手を出す。他に好きな人がいるくせにキスしたり、「Hしよう」「結婚して幸せになろう」と言ったり…お前、本当は反省してないだろ!?という言動を繰り返す。そのくせ、好きな相手が海外にいくのを引き止めないし、好きになってもらおうという努力もしない。最後まで終始残念なタイプ。
そして潤。明日美を愛していたから、明日美の秘密を知らされてショックなのはわかる。だからといって、(未遂なのかもしれないが)真尋と浮気した時点で同罪。
でも基本、彼は明日美に振り回されて傷つけられつづけた被害者だと思う。個人的には明日美以外の女に目を向けて、もっと幸せになってほしかった。
あと真尋。そうだろうなと思っていたし、潤とのことも気持ちはわかる。だけど、そこまで思いつめる前に正直に告白すれば良かったと思うし、その機会はずっとあったはず。明日美はそんなことで他人を軽蔑するタイプじゃないだろうに、言わなかった理由がわからない。
あと明日美の母。諸悪の根源で、自分の思いに忠実に生きて『好きな人と一緒になるため娘をも捨てる』という姿は母親としては最悪だけど、女としては尊敬を感じる部分すらあった。なのに、急に手紙で「選択を誤らないで」「あなたをいばらの道に巻き込みたくない」とか…どの口が言ってんの? そもそも手紙の前半で「後悔はないしこれからもしない」って言ってるのに?? それに、この手紙自体が唐突すぎて作者の想定している結末へ向けるためだけに出てきた感が否めない。最後まで悪役を貫いてほしかった。
あと明日美の父。妻に不倫され「最初から愛してなかった」と離婚されたのはさぞかしショックだろう。大切に育てた娘が、元妻の不倫相手の息子とHしていたのもショックだったと思う。でも、だからといって娘の恋愛で余計なことし過ぎ。しかも、父親の軽はずみな発言でひっかきまわされるのが娘でなく潤なので余計にイライラする。
最後に尚良。主要登場人物の中で好きになれたのは潤と彼のみ。ただ彼も例にもれず、明日美を好きになるという乙女ゲー展開(笑) 女の趣味が悪いのだけ残念だなと。
Mariaさんの描くキラキラした純粋な恋が大好きなんだけど、これは好きになれなかった。う~ん…次回作に期待!