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- カテゴリ:一般
- 発売日:2014/02/25
- 出版社: 烏有書林
- サイズ:20cm/311p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-904596-08-1
紙の本
蝕まれた虹 (シリーズ日本語の醍醐味)
著者 小林 美代子 (著),七北 数人 (編),烏有書林 (編)
精神病院内の虐待の実態をえぐった「髪の花」をはじめ、処女作「幻境」や遺稿「蝕まれた虹」などを収録。この世のあらゆる不幸を味わい尽くし、精神病院での5年間の闘病生活から放た...
蝕まれた虹 (シリーズ日本語の醍醐味)
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商品説明
精神病院内の虐待の実態をえぐった「髪の花」をはじめ、処女作「幻境」や遺稿「蝕まれた虹」などを収録。この世のあらゆる不幸を味わい尽くし、精神病院での5年間の闘病生活から放たれた祈りの小説群。【「TRC MARC」の商品解説】
【2023年5月現在、新本が定価(2,400円+税)で購入可能】
「絶望もここでは王冠のように輝いていた。」(「蝕まれた虹」より)
この世のあらゆる不幸を味わい尽くし、精神病院での5年間の闘病生活から放たれた祈りの小説群。自らの狂気を見つめる目は緊迫感に満ち、聖痕のごとく、清らかに輝きつづけている。中上健次が「むごたらしいほど美しい小説」と絶讃した「髪の花」など8篇を収録。
同人誌仲間だった中上健次、勝目梓らと切磋琢磨する日々をおくり、中上初期の傑作「十九歳の地図」に登場する「かさぶただらけのマリア」のモデルとしても知られる異才、小林美代子。
精神病院の病棟で綴った処女作「幻境」では、自らの狂気を題材に独自の境地をつくりあげ、精神病院内の虐待の実態をえぐった中篇「髪の花」で群像新人文学賞を受賞、そのわずか2年後に自死して果てた。自宅の机の引出に残された遺稿「蝕まれた虹」では、鬼気迫る狂気の日常から不思議な聖性がこぼれ出し、まさにマリアのように、あらゆる不幸を幸福に変えてしまいそうな力がみなぎっている。
※七北数人氏を監修者に迎えた「シリーズ 日本語の醍醐味」は、“ハードカバーでゆったり、じっくり味わって読みたい日本文学”をコンセプトに、手に汗握るストーリーではなく、密度の濃い文章、描写力で読ませる作品、言葉自体の力を感じさせる作品を集成してゆきます。【商品解説】
目次
- 蝕まれた虹
- 幻境
- 灰燼
- さんま
- 女の指
- 老人と鉛の兵隊
- 髪の花
- 芥川龍之介「歯車」における狂気と私の狂気
- 解説/七北数人
収録作品一覧
蝕まれた虹 | 7−49 | |
---|---|---|
幻境 | 51−93 | |
灰燼 | 95−118 |
著者紹介
小林 美代子
- 略歴
- 〈小林美代子〉1917〜73年。岩手県生まれ。戦時下は速記者として生計を立てる。戦後はメニエール病で倒れ入退院を繰り返す。「髪の花」で群像新人文学賞を受賞。
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