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商品説明
時は戦国、下剋上の世。京都・相国寺近くにある三好家の屋敷に、その男はいた。得体の知れぬ出自でありながら、茶の湯に通じ、右筆として仕える野心家である。気に食わぬ者は容赦なく首を刎ね、殺害した女を姦通し、権謀術数を駆使して戦国大名へと成り上がっていく。信長ですら畏れた稀代の梟雄・松永弾正久秀を突き動かすものは、野望かそれとも…!?「悪の爽快感」が支配する血涙必至の物語。【「BOOK」データベースの商品解説】
戦国、下剋上の世。京都・三好家に右筆として仕える野心家の男は権謀術数を駆使して戦国大名へと成り上がっていく−。稀代の梟雄・松永弾正久秀の狂気の物語。『STORY BOX』掲載を加筆・修正。【「TRC MARC」の商品解説】
「悪の爽快感」が心を蕩かす血涙必至の物語
時は戦国、下剋上の世。京都・相国寺近くある三好家の屋敷に、その男松永久秀はいた。得体の知れぬ出自でありながら、茶の湯に通じ、右筆として仕える野心家である。気に食わぬ者は容赦なく首を刎ね、殺害した女を姦通し、権謀術数を駆使して戦国大名へと成り上がっていく。さらには将軍足利義輝を斃し、東大寺大仏殿を焼き討ちにしてしまう。信長ですら畏れた稀代の怪人・松永弾正を突き動かすものは、野望かそれとも……!?
戦国時代を彗星のように駆け抜けた武将の生きざま・死にざまを、「弟」として仕えた丹野蘭十郎の眼を通して活写する。
芥川賞作家・花村萬月氏が小学館の月刊小説誌「STORY BOX」に連載した本作品は、戦国時代を舞台にした「悪とは何か」を問う新感覚時代小説。
皮膚感覚を狂わせる暴力に戦慄を覚え、匂い立つようなエロスに耽溺する物語世界はますます磨かれ、かつまた、悪業の限りを尽くす主人公を愛嬌たっぷりに描き、読了後に寂寥感すら抱かせる筆運びは圧巻です。「突き抜ける悪の爽快感」はまさに花村文学の真骨頂といえます。
【編集担当からのおすすめ情報】
直木賞作家・桜木紫乃さんも感涙絶賛!!
以下の推薦コメントを寄せていただきました。
「とんがって、とんがって、まだ尖り続ける
花村萬月美学の最先端――。
悪とエロス、すべての男と女におくる魂の物語。
理解を超えて突き刺さる、
この愛と情を全身で受け止めろ!
できぬなら、愚かしく惨めに生きるしかない!」
また本作品には、「熱いうちは二流」「信じることは、怖いこと」「案ずるな。死ぬまで生きる」「沈黙は罪なのだ」「いちばん大切なのは抑えることや。待つことや」「死ぬ瞬間こそがすべて」等など、会話の中に散りばめられた“人生訓”も読みどころです。
【商品解説】
著者紹介
花村 萬月
- 略歴
- 〈花村萬月〉1955年東京生まれ。「ゴッド・ブレイス物語」で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。「皆月」で吉川英治文学新人賞、「ゲルマニウムの夜」で芥川賞を受賞。
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書店員レビュー
恐ろしい男だ・・・
ジュンク堂書店吉祥寺店さん
天野純希の『覇道の槍』を読んで、割と重要な役割を担う登場人物の若者が、松永久秀となるのかぁ、続きが読みたいなあなどと思っていたら、花村萬月が描いてくれた!そして、おっそろしい男になっていた!!松永弾正久秀、名前だけは聞いて知ってはいたが、これほどにまで歴史のメインストリームに足跡を残した名だたる武将たちに一目置かれ、あるいは恐怖されながら、フィクサーであった弾正。それだけでもぞくぞくしますが、弾正最期のシーンは凄まじい・・・こんな男が居たのか日本には?!恐ろしいけど惚れてしまう、という典型的なダークヒーローを堪能して頂きたい!