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読割 50
紙の本
終業式 (角川文庫)
著者 姫野 カオルコ (著)
きらめいていた高校時代。卒業してもなお、あの頃のことはいつも記憶の底に眠っていた――。同級生の男女4人が織りなす青春の日々。「あの頃」からの20年間を全編書簡で綴った波乱...
終業式 (角川文庫)
終業式
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商品説明
きらめいていた高校時代。卒業してもなお、あの頃のことはいつも記憶の底に眠っていた――。同級生の男女4人が織りなす青春の日々。「あの頃」からの20年間を全編書簡で綴った波乱万丈の物語。【商品解説】
著者紹介
姫野 カオルコ
- 略歴
- 1958年滋賀県生まれ。90年『ひと呼んでミツコ』で単行本デビュー。> 著書に『変奏曲』『喪失記』『ドールハウス』『レンタル(不倫)』他多数。 97年『受難』が直木賞候補となる。最近刊『ツ、イ、ラ、ク』。
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紙の本
「あの頃」 が懐かしく切ない!
2015/04/04 22:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wayway - この投稿者のレビュー一覧を見る
全編が手紙だけで構成されている。
いかにも読みにくそうで、読めるかなという危惧があったのだが
高校を卒業して、社会に出たあたりからは、かなりのめり込んでいた。
タイトルからすると、高校だけで終わるのかなと思ってもいたのだが
そこはかなりサラッと通過していくあたりも著者のセンスがピカリと
光っており、私の好みとも一致して心地よい。
かなりの、筆力、構成力、はたまた頭の良さがなければ、こんなふうな
物語は書けないであろうと思うほどに、手紙の書き方についても
お堅いものから、くだけたものまで範囲が広く、面白くもありながら
感心するほどに勉強になる。
特に、手紙とは縁が遠いところにいる私にとっては目新しかった。
著者と、そう歳が違わないだけに、著者の言われる「あの頃」
が懐かしく切なく、またそれだけでなくじめじめした厭な感情
さえも思い出されて、暫し時代を遡らせてもらった。
紙の本
おそらく、いつか誰しもが…
2005/01/27 02:39
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:からから - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんな風になってゆくのだろうな、とぼんやりながら感じました。
主人公たちの若さにあてられ、思春期の頃のこと、「自分は特別だ」と信じて疑わなかった時のことを少し恥ずかしい思いでしみじみと思い出しました。主人公たちの高校生活を自分のそれと重ねながら羨ましく思い、バカなことしてたけど楽しかったなぁと懐かしんだり。そんなことをしながら読み進めては、意外な主人公たちの進路や行く末に、驚いたり頷いたり。
高校生から、大学生、大学生から社会人へ。多くの人たちと関って、その人たちがまた他の誰かとつながってゆく。その人たちとの書簡のやり取りで構成されているお話ですが、手紙と手紙のその間に彼らに何が…?!と、勘ぐり、いえいえ、想像しながら読むのがすごく面白かったです。
結局、人が生きるって事は、人間の出会いの繰り返しで、人間関係を築いていくことなんだなぁ、と改めて実感できたお話でした。何事も人との出会いからはじまっていく。この本を読んで、後日、少しだけ人と関る勇気が出ました。
中学生でも、社会人でもない、20代の今読めてよかったなと思います。
紙の本
大人になるってこういうこと。
2004/07/18 23:03
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:日和 - この投稿者のレビュー一覧を見る
文庫本にしては厚い方なのですが読み始めるとあっという間に読めてしまいました。
全てが誰かが誰かに宛てた手紙やFAXで構成されているため会話などはありません。
しかしそれがとてもいい味を出していて、読んでいく内に人間関係が明らかになりとても楽しく読めました。
先生の悪口、好きな男の子やみんなに人気のある女の子、文化祭など高校生だからこその話題に始まり、大学、就職、そして結婚。
どこにでもいるような平凡な男女の大人になっていく姿がわくわくさせる形で描かれていてとても魅力的な一冊でした。
誰もが通ってき道を描いています。
こういう時が自分にもあったと懐かしくなる人、今まさにそのまっただなかにいる人、そしてこれから高校生活を送る人。
読む人によってそれぞれいろんな感じ方、受け取り方ができると思います。
しかしこの本を読み終わった後大切な誰かに手紙を書きたくなることは間違いなしです!!
紙の本
身近な友人の祝福を願うように、
2004/03/04 04:43
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:楊耽 - この投稿者のレビュー一覧を見る
浜松の高校同級生四人を中心にした恋愛小説です。
全編手紙、ハガキ、FAX、メモなどで綴られています。
さしずめ現代なら電子メールも入るところなのでしょうが、ラストが1995年なので、ギリギリ入りません。
そういう意味で、特殊な小説なのでしょうが、僕は他の小説と同じように、四人の七転八倒しながらの恋愛を楽しめました。
特に感情移入できたのは、男側の主人公都築宏と、女性側の準主役遠藤優子でした。
登場回数を数えると、主人公は明らかにスタート時点(高校二年生)で都築と同じクラスの八木悦子なのですが、ゴメンナサイ、悦子が僕が苦手なタイプ=あまりにも普通の女の子なので視点が遠藤優子に遷ってしまいました。
と、言うわけで、僕はずぅっと「都築と優子がうまく行くと良いのにな。」と思いながら読んでいました。
それにしても! それにしても! 都築の行き当たりバッタリがもどかしい事よ!
「チョコレートもらったら、気付よ!」
「そんな相談、彼女にするなよ!」
と彼に突っ込みを入れつつ、
しかし
「男ってのは、微妙な女心を解るまで時間が掛かるものなぁ」
と、自分を振り返り、リアリティーを感じてしまうのは、彼に対するもどかしさが、自分の生きてきた今までの、失敗だらけの男女交際人生へのもどかしさだと言うことに気付きます。
さらに振り返ると、
「彼女には悪いことしたなぁ。」
「あの娘の事が惜しく感じられるなぁ。」
と、反省ばかりが出てきてしまいます。
恋愛って、あとで考えると「こうすれば、良かった。」「あぁ言っておけば良かった。」反省ばかりが出てきてしまいますが、過去にこだわらず(さりとて、ないがしろにすることもなく)その時に出来ることに全力で(若干猪突猛進気味に)立ち向かう都築にエールを送りました。
そして、彼へのエールが、自分へも向かっていることに気付きます。
頑張れ>俺
そんな、小説でした。