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- カテゴリ:一般
- 発行年月:1988.10
- 出版社: 早川書房
- レーベル: ハヤカワ・ミステリ文庫
- サイズ:16cm/540p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-15-077451-6
読割 50
紙の本
八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)
【アメリカ私立探偵作家クラブシェイマス賞(第2回)】【「TRC MARC」の商品解説】
八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)
八百万の死にざま
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紙の本
「マット・スカダー」シリーズのターニングポイント
2003/02/11 18:35
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:りゅう - この投稿者のレビュー一覧を見る
「マット・スカダー」シリーズの底流に流れているのは、アルコールの問題である。ハードボイルドミステリーと言いながら、アルコール問題を扱い、見事に成功している。本書では、AA(無名のアルコール中毒者たちの自助グループ)のミーティングに参加しながら、なかなか話すことができない、「アル中です」と言えない彼は再飲酒してしまう。
「マット・スカダー」シリーズのターニングポイントとなる本書では、アルコールを止めようという強い意志があるにもかかわらず、飲んでしまうというアル中の性がよく書けている。フィッツジェラルドの「新緑」(村上春樹訳)を思わせるアル中の描き方である。「新緑」では自殺で終わるのに対して、本書では希望(?)で終わるように思う。事件が解決したとき、マットの心に何が訪れるのだろうか。
「マット・スカダー」シリーズは、単なるハードボイルドミステリーではない。特に本書は期待して頂いて良い、とぼくは思う。
紙の本
アル中で探偵(?)でない主人公に引かれて
2002/07/13 23:34
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エウロパ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「コーヒーにバーボン」、この組み合わせは、飲み助でない私もやってみたくなる飲みも。「マッド・スタガー」シリーズでは、最近作以外では随所に出てくる。本書は後半の盛り上がりと言い、ストーリー展開といい作者の代表作だと思う。
このシリーズの持ち味は探偵でない「マッド」の個性にかかっている。自堕落な生活、私もそんな生活がしてみたいと思う人にはこたええられない魅力のある作品です。まず、この本書を読んで主人公が気に入ったら、このシリーズを読んでください。ただし、最近作は酒を止めておもしろくもない作品が2000円近くの値段でうられているので、私としてはオススメできない。本書の作品の前後に書かれた作品がデカダンスな雰囲気を一杯持っていて、こういう雰囲気の好きな読者にはたまらない本となると思います。
紙の本
最後までハラハラドキドキ
2021/04/15 15:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こひめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
もうどうなることやらと不安でした。物語の終盤になるのに確実な手掛かりは全然見つからないし,その間に人はどんどん亡くなっていくし,主人公は事件が進展しないイライラ+アル中の葛藤と戦わなきゃでどんどん鬱になっていくし、、、読んでいるこっちまで鬱が40%くらい感染っちゃったくらい気が重いお話でした。「カッコいい探偵が華麗に登場して,難事件をズバズバ解決していく」話を望む人にはこの本は向きません。1人の生き方が不器用な男があがいていく様を見たい方にオススメです。
紙の本
エンタテイメントに徹した佳品
2002/02/12 18:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろぐう - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公のマット・スカダーは、ある意味で紋切型でクサい部分もあるのだが、それでも背景の街や他のキャラクタやストーリーの展開の中にしっくりと溶け込んで人工の跡をとどめていない。ストーリーそのものは驚くほどでもない標準的・通俗的なものだが、最後までサスペンスが持続するし、終盤の山場での活劇からしんみりとしたラストに至るまでの起承転結の構成が素晴らしい。エンターテイメントに徹しているところが好感が持てる。細部まで目配りの利いた完成度の高い好編。