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商品説明
今後、続々廃炉を迎える日本の原発。再稼働の如何にかかわらず、重くのしかかる放射性廃棄物の処分問題。スルーマイル島、チェルノブイリ、フクシマの3大原発事故サイトなどからの現地報告を軸に廃棄物処分の行く末を考える。【「TRC MARC」の商品解説】
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書店員レビュー
「原発ゴミ」とどう関わるか
ジュンク堂書店大阪本店さん
「原発ゴミ」を軸として、原発の今を見つめ、これからを考える。中心となるのはオンカロ、チェルノブイリ、スリーマイル、そして福島などの原発に深く関わる現地からの報告である。「『原発推進』にしろ、『脱原発』にしろ、このまま『高レベル放射性廃棄物』の処分問題を先送りにすれば、後世の人々は私たちを『犯罪的世代』と呼ぶだろう。」(序章より)という著者の言葉が、今考えることの重要性を訴えかける。
特に印象的であったのは第1章「オンカロの挑戦」である。本章ではオンカロの概要や建設にいたるまでの経緯が現地の関係者の話を交え書かれている。オンカロとは、フィンランドのエウラヨキ自治体に建設中の、世界初の「高レベル放射性廃棄物処分場」である。建設地エウラヨキの議員たちの話からは、複雑な思いが感じられる。発生した使用済み核燃料はその地で処分する責任があるという意見や、原発を始めた当時はこのようなことになるとは思わなかったという声、何が起きるかを考えることなく原発を建設してしまったとの後悔。実際に処分場を引き受けた地の言葉は心に響く。
専門的な用語や話も多く出てくるため、難しく感じる部分も多かった。しかし、それぞれの場所での取材をもとに書かれた文章からは臨場感が伝わる。他人ごとではなく今自分が直面している問題なのだということを再認識させてくれる。原発に賛成であっても反対であっても、もう存在する原発ゴミは必ずどうにかしないといけないのである。原発について、より自分の事として考えるきっかけとなるのではないだろうか。