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- カテゴリ:一般
- 取扱開始日:2015/03/14
- 出版社: ミヤオビパブリッシング
- サイズ:31cm/557p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-86366-990-1
- 国内送料無料
紙の本
近世の医療史 京洛・大坂ゆかりの名医
著者 今井 秀 (著)
戦国時代から幕末まで、曲直瀬道三、緒方洪庵といった京都・大坂に墓所のある名医ならびに弟子、交流のあった人々を取り上げ、その生い立ちや行状、人物像、業績・著書、菩提寺と墓碑...
近世の医療史 京洛・大坂ゆかりの名医
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商品説明
戦国時代から幕末まで、曲直瀬道三、緒方洪庵といった京都・大坂に墓所のある名医ならびに弟子、交流のあった人々を取り上げ、その生い立ちや行状、人物像、業績・著書、菩提寺と墓碑、記念碑などを紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
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2017/11/06 22:58
投稿元:
近世の医療史
正誤表 363頁
誤「但々(ただただ)病理・病義を説いて未だ嘗て治術之所以(いわゆる)熟す者を説かず。」
正「但々病理・病義を説いて未だ嘗て治術の所以(いわゆる)熟し説く者を見ず。」
・原文:但説病理病義、而未甞説治術之所以熟者。
・原文に「見」字はない。「但」の右下にある添え仮名(繰り返し記号)は、「た」を繰り返せという意味だと思う。したがって書き下すのであれば「但(た)だ」となる。「熟」の下に返り点「一」があるが「二」がない。正誤表では「熟し説く」としているが、「説」にある返り点は「中」である。最後の「者」に「上」の返り点がある。
宇津木昆台さんは、おそらく「但だ病理・病義を説いて、未だ嘗て治術の熟する所以(ゆえん)の者を説かず。」と読んでほしかったのだと思う。
まだ、正誤表しか見ていないが、以下はこの頁での不審点をいくつか。
・原文:其術幾乎息矣。
読み下し:其の術息(いき)むに幾乎(いくばくか)。
「幾」には「シ」と送り仮名がある。それに従えば「其の術息(や)むに幾(ちか)し。」となるはず。「いきむ」とはどういう意味に理解したのであろう。
・原文:毀其藩
読み下し:其の藩を毀(こわ)し
「毀」には「チ」の送り仮名あり。→「毀(こぼ)ち」
ほかにも「無し也」などもある。「也」は連体形に接続するのだと思う。「無し」とするか「無き也」とするか。
・原文:可謂其功偉矣。
読み下し:其の功偉(えらい)と謂う可きかな。
「偉」の下に「ナリ」を示す添え字がある。それに従えば「其の功偉なりと謂う可し/謂つ可し」と読むのだと思う。
正誤表513頁
誤「會いに京師専門の某来りて」
正「會(あつまり)に京師専門の某来りて」
・旧字と常用字が混在しているのは置くとして、「會」は副詞で「たまたま」と訓じるのだと思う。
正誤表516頁
誤「余、就いて之に問う。両月盡く其の奥秘を得る。」
正「余就きて之を問うこと両月、既に其の奥秘を盡(つく)す。」
・原文:余就問之兩月既盡其奥秘。
このあとにある「會」を「某氏京師に帰省するに會い」と読み下しているが、これも
「たまたま某氏京師に帰省し……」であろう。
曲直瀬道三のところを読んでみた。「会」に「たま」と添え仮名があった。
いまの『漢方の臨床』の編集長が、序文を求められて、「引用された文章に現代語訳が付してあるのはわけても親切である」などと言っている。
「現代語訳」とは「読み下し」のことだろう、たぶん。
実際には中身を読んでいないと思う。
中身を読んだら、序文を書く前に、漢文が読めるひとを紹介するはずだ。
あるいは序文を断わるはずだ。
研究をはじめて、読み下しに挑戦するのはいいけれど、本にまとめておおやけにするのであれば、せめて添え仮名が読めるようになってからにしてほしかった。
「未」「末」の区別もつかないようだ。
再読文字も知らない。
古文を知らない。
わからないところは、返り点を無視して��んでいる。
意味がわかっていないから、句読点が打てていない。
情熱?は感じますが、金があるなら、書き下しライターをやとってほしかった。
これは、写真集として見れば、腹が立たないかも知れない。
それ以上のことを期待して買ったひとには気の毒だけれど。
36頁:文政甲申七月望
・この「望」を「望む」と動詞で解釈している。いったい何を望むというのだろうか?7月15日。
36頁:故に諸古郷に還る。
・故に諸(これ)を古郷に還す。だと思う。
37頁:相火衝上、尢気陥下
・「尢気」とは何か? これ「元気」でしょう。
37頁:蓬莪茂
・原文は「茋」。これは「芪」とも書く。黃芪(黃耆)のことだろうか。
37頁:新久の次第
・「次第」ではなく「門弟」だろう。
40頁:医工慎みを冝く持つの法
・医工宜しく慎み持つべきの法
41頁:道三六十歳書写
・ 道三六十歳書焉(焉(これ)を書す)
42頁:導道練師=⇒ 導道禅師
42頁:筆の紙=⇒ 之を紙に筆す
42頁:涙滴硯海=⇒ 涙、硯海に滴る
42頁:涙墨紙と云う=⇒ 涙墨紙と言う
43頁:病人の目の色かわり人を見て瞳動かず=⇒ 病人の目の色かたまり人をみて瞳動かず
43頁:子の如く臭き事=⇒ しかば子(ね=屍)の如くくさき事
43頁:病人の脉を知るに=⇒ 病人の脉をみ(診)るに
43頁:見えず如く=⇒ 見えざる如く
43頁:爪の甲のしみ黒きは=⇒ 爪の甲つしみくろきは(つしみくろし=青黒い)
43頁:唇反張=⇒ 口唇反張
43頁:紫黒く=⇒ しくろく(坭(ジ)黒し=黒っぽい茶色・焦げ茶色)
43頁:面子(顔)しみ黒く=⇒ 面つしみくろく(面、青黒く/上文を参照)
43頁:物いわぬ事也=⇒ しゅ(朱?)にならず、物いわぬ事也
43頁:病人の足を目して石を結いつけたる如くを目して=⇒ 病人の足をもく(重く)して、石を結いつけたる如くをもく(重く)して……「肢重如石」が目に入らなかったのだろうか?
43頁:口の内にてほれれともの云う
・「ほれ」の下にある繰り返し記号は「れ」だけでなく「ほれ」を繰り返せという記号ではないか。「ほれぼれ」=放心状態で・ぼんやりと。
43頁:必ずのど鳴る十人の内九人=⇒ 必ずのどなるなり。十人の内九人
★44頁はよく画像が見えないので、シロートがよくやる誤りから逆算して、想像ですが、
44頁:早くはろひたり=⇒ 早くほろびたり
44頁:武列に住居せられしなり=⇒ 武州に……
44頁:三喜が方傷食丸臺甼
=⇒意味不明。「甼」は「町」の異体字。
44頁:二人とするの説云と按。導道の……=⇒ 二人とするの説云々。按ずるに、導道の……
44頁:豆列田代殿=⇒ 豆州田代殿 (伊豆の田代殿)
44頁:多聞院曰記=⇒ 日記
44頁:兼たるもしかへらす。
=⇒意味不明。「か」の解読に問題があるのではないか。
46頁:漆して末学の筌蹄者也=⇒ 誠に末学の筌蹄なる者也
46頁:講説す畢(おわんぬ)=⇒ 講説し……
48頁:徐(おもむろ)に数十年にして
・「徐」に「ニ」ではなく、「ク」と送り仮名あり。「徐(よ���や)く」。
48頁:神矩を宗(むね)とし=⇒ 神規を……
48頁:微義撿(こまね)いて
・「撿」に「ヘテ」と送り仮名。 微義を撿(しら)べて
48頁:妄意に非ざる也
・「非」に「ス」の送り仮名。 ……非(あら)ず。
49頁:明(あからさまにし)むる=⇒ 明(あきら)むる
49頁:名を啓迪集と
・「名」の下に仮名「テ」あり。→名づけて
49頁:乃(すなわち)斯の書を
・「乃」の下に仮名「シ」あり。→乃(いま)し
52頁:所持を慎まざる=⇒ 諸事をつつしまざる
52頁:養生といふは=⇒ 養生といつは
52頁:妄りに人にすべからず=⇒ 妄りに人にしめすべからず
52頁:後天の氣と謂う為り。=⇒ 後天の氣と謂ふ。
54頁:易からず也。
54頁:随い記す。以て
・「記」の下に仮名「シテ」あり。随ひ記して、以て
54頁:観る者=⇒ 覧る者
54頁:広くその意を伝え、治疴の一助となすべきという
・原文「広其伝意可為治疴之一助云」。「意」字をどうあつかうか、むつかしいが、上文で現伝する本は誤りが多いと言っているので、「其の伝意を広め、治疴の一助と為す可しと云ふ」としよう。
56頁:読み下し省略
原文:先生口訣伝授書之於紳而蔵篋底尚不得止考諸家本草採名験方術随部依類附綴之式為六巻良是済世之捷径治痾之最要豈少補哉云爾
・先生の口訣伝授、之を紳(=大帯)に書し、篋底に蔵す。尚お止むを得ず、諸家の本草を考え、名験の方術を採り、部に随い類に依り、之を附綴し、式(もっ)て六巻と為す。良(まこと)に是れ済世の捷径、治痾の最要、豈に少補ならんやと云爾(しかいう)。
60頁:二巻でありたるぞ=⇒ 二巻で有つたぞ
60頁:絡便合芽=⇒ 絡便合茅
やっと曲直瀬道三,おわり。
67頁:山門の僧徒と為す。=⇒ 山門の僧徒と為り、
67頁:常に左右に
「而」に「シテ」と仮名あり。→而して常に左右に
67頁:秀吉公朝の請にして=⇒ 秀吉公朝に請ひて
67頁:丹波氏自り出る。然ることは則ち醫術は亦……出るか。
→ 丹波氏自り出づ。然るときは則ち醫術も亦……出づるか。「寸=トキ」「モ」
と仮名あり。
67頁:秀隆は全宗の子にして……生まれる。
→ 秀隆は全宗が子にして……生まる。 「カ」と仮名あり。
67頁:詠歌載せ
→ 詠歌載せて 「テ」と仮名あり。
67頁:秀隆の弟也。
→ 秀隆が弟なり。 「カ」「ナリ」と仮名あり。
67頁:資隆の子也。
→ 資隆が子なり。 「カ」「ナリ」と仮名あり。
67頁:鞠養する所に就きて
→ 鞠養せらる。就きて 「所」に「ル」と仮名あり。
67頁:丹陽に赴き
→ 丹陽に赴きて 「テ」と仮名あり。
67頁:如意菴を
→ 如意菴に 「ニ」と仮名あり。
67頁:年とし有り。=⇒ 年(とし/ルビ)有り。
68頁:叡山に入る。僧と為る後舎を去る。=⇒ 叡山に入(い)り、僧と為る。後に舎(す)て去る。 ・「舎」に返り点なし。
68頁:天正中頃=⇒ 天正中 「頃」字なし。
68頁:恩遇を獲り=⇒ 恩遇を獲(え)
68頁:先んじて=⇒ ��先だって 「ツテ」と仮名あり。
68頁:全宗、宗伯を=⇒ 全宗乃ち宗伯を
68頁:育てらるる=⇒ 育(やしな)はる 「ハル」と仮名あり。
68頁:(傳出前編)=⇒ (傳は前編に出づ) 一・二の返り点あり。
68頁:法印に敘される=⇒ 法印に敘せらる
68頁:輒(すぐに)=⇒ 輒(すなわ)ち
68頁:そして差(いえ)ゆ=⇒ 差(い)ゆ
68頁:家に臨(のぞ)み=⇒ 家に臨し 「シ」と仮名あり。
69頁:芸州の医官=⇒ 芸陽の医官
69頁:医家の出処=⇒ 略(ほぼ)医家の出処
69頁:今より後=⇒ 今よりして後
71頁:阿智王と曰く。=⇒ 阿智王と曰う。
71頁:に封ず。以て=⇒ に封じ、以て 「封」に「シ」の仮名あり。
71頁:別族阪上=⇒ 別に族阪上 「ニ」の仮名あり。
71頁:大國の子にして=⇒ 大國の子 「ニシテ」なし。
71頁:丹波宿稱姓を賜う。=⇒ 姓、丹波(の)宿禰を賜う。
71頁:等に至る。=⇒ 等に至るまで、 「至」に「マテ」の仮名あり。
71頁:(雅一明を作る)=⇒ (雅、一に明に作る) ある本には「重雅」を「重明」と書いている。
71頁:瘧を病う。=⇒ 瘧を病む。 著者はたぶん「わずらう」と読んでいるのであろう。それならルビをつけるべきだろう。
71頁:こうして諸瘧多く=⇒ 諸瘧多く
71頁:與う。そして愈ゆ。=⇒ 與えて愈ゆ。
78頁:乃(そして)宅を=⇒ 廣世乃ち宅を
78頁:其の職とする所に篤く此の如し=⇒ 其の職とする所に篤きこと此(かく)の如し 篤に「コト」の仮名あり。
78頁:故(ことさら)の如し。=⇒ 故(もと)の如し。
78頁:時兩=⇒ 時雨
78頁:醫博士と遷る=⇒ 醫博士に遷す 「ニ」「ス」と仮名あり。
78頁:擢(ぬきんで)る=⇒ 擢(あげ)らる 「ラル」と仮名あり。
82頁:之の妻とす=⇒ 之に妻(めあわ)す 之に「ニ」と仮名あり。
83頁:一(はじめ)の字は立安。=⇒→ 一の字は立安。 「一」は、もうひとつの。
83頁:執筆為りし時年八歳己(おのれ)長じて=⇒ 執筆為り。時年八歳、已に長じて 「リ」しかない。
83頁:我が術を以て子に才を盡すに足りず=⇒ 我が術、子(の)才を盡すに足りず
83頁:其の造る所を極めるべし=⇒ 其の造(いた)る所極むべし
83頁:發する所なり。傷寒の類耳(のみ)。乃(そして)=⇒ 發する所、傷寒の類耳(のみ)。乃ち 「なり」なし。
83頁:宿と宗巴の術を重ぬる者=⇒ 宿(も)と宗巴の術を重ずる者 「スル」と仮名あり。以前から宗巴の術を重視したひと
83頁:寿命院の号を賜う
→ 原文「賜号寿命院」。号を寿命院と賜う 「院」の下に返り点「一」と「ト」の仮名あり。
83頁:宗巴の安〔否〕を訪ね遣(や)る。=⇒ 宗巴の安を訪(と)はしむ。 「訪」に「ハ」、「遣」に「ム」の仮名あり。
83頁:尋ねて命をして=⇒ 尋(つい)で命じて 「尋(つい)で」=副詞。まもなく。
83頁:咨(諮=はか)る度講論せば、=⇒ 咨度講論せば、
83頁:唯薬品を親験するのみにあらず。治術に��いて亦将に得る所有らんと。=⇒→ 唯だ親しく/親(みずか)ら薬品を験するのみならず、治術に於いて亦た将に得(う)る所有らんとす。
83頁:神祖其志を嘉び然れども他に故(わけ)有り允(ゆる)すを果たせず。=⇒ 神祖 其の志を嘉(よみ)す。然れども他故有り、允(ゆる)すを果たさず。
83頁:其の施術尤も=⇒ 而して其の施術尤も 「而」に「シテ」あり。
83頁:陽証と為し之を治す。=⇒ 陽証と為して之を治す。 「為」に「シテ」あり。
83頁:病益劇す。=⇒ 病益々劇(はげ)し。 「劇」に「シ」あり。「劇」は動詞ではなく、形容詞であろう。
83頁:乃(そこで)薬を与う。法の如く、痊〔癒〕える。=⇒ 乃ち薬を与うること法の如くして痊ゆ。 添え仮名にしたがう。
83頁:後陽成帝宗巴家蔵す玉海通鑑綱目を勅を撰し奉じて当世唯一本尤ら珍惜する所。=⇒ 後陽成帝の勅を奉じて撰す。宗巴 家に玉海・通鑑綱目を蔵す。当世唯だ一本尤も珍惜する所。
83頁:遺命幕府に献せしむと)=⇒ 遺命して幕府に献せしむと云う。)
86頁:本邦を去り洛陽に至り=⇒ 本邦を去りて洛陽に到り
86頁:閭闊に濆して=⇒ 閭閻に満ちて
86頁:歳八十五、死す。=⇒ 歳八十五にして死す。
86頁:義に取るとしる也。=⇒ 義に取れり。
86頁:以て焉(ここ)に贈る。=⇒ 以て焉(これ)に贈る。
86頁:策彦と与(とも)に=⇒ 策彦と 「与」に「ト」とあり。
86頁:大明に遊びし時、大明皇帝に薬を献じ医名を異域に於て著す。=⇒ 大明に遊ぶ。時に薬を大明皇帝に献じ、医名を異域に著す。 「於」に返り点なし。
86頁:彰(あきらか)となり=⇒ 彰(あらわ)れ 「彰」に「レ」の仮名あり。
86頁:恩渥(あつき)に沐する。=⇒ 恩渥に沐す。 「恩渥」:帝王があたえる恩沢。
86頁:家康公手から=⇒ 家康公手ずから 「てづから」:自分の手で直接に。
86頁:辧ずる=⇒ 辨ずる
86頁:ならん也。=⇒ ならん。
86頁:荅(こたえ)る。=⇒ 荅ふ。 「フ」と仮名あり。 答ふ。
86頁:勝て討(と)ふべからざる也。=⇒ 勝(あ)げて計(かぞ)ふ可からず。 たしかに「討」と書いてはあるが、誤字であろう。
86頁:修製せ令(し)め及んで和剤局方に攈(ひろ)いて以て之を調べる。=⇒ 修製せしむ。乃(いま)し和剤局方に拠(據)りて、以て之を調ぶ。
86頁:果をして相似る也。=⇒ 果たして相似たり。
86頁:陪従す。=⇒ 陪侍す。
86頁:著の書、=⇒ 著わす所の書、
86頁:難経註疏四冊=⇒ 難経註疏(四冊) 以下の冊数は、小字注なので()に入れるべきである。
86頁:名医傅略=⇒ 名医伝(傳)略
86頁:世宗から賜わるに=⇒ 世宗賜ふに
87頁:藤原粛(惺窩)を友とし善し。=⇒ 藤原粛〔惺窩〕と友とし善し。 〔惺窩〕は著者が補ったことば。
87頁:薬を上げて効を奏す。因に勅をして=⇒ 薬を上(たてまつ)りて効を奏す。因りて勅して
87頁:神祖手で=⇒ 神祖手ずから
87頁:對して曰く。=⇒ 對(対=こた)えて曰く、
87頁:本草綱目���徴(しる)す。=⇒ 本草綱目に徴(チョウ)す。 徴:檢證。證明。
87頁:果して是れ也。=⇒ 果たして是(ゼ)なり。 案の定、正しかった。
87頁:紫雪:石川県に、江戸時代から伝承される家庭薬のこと。=⇒ 『和剤局方』に見える薬のこと。古くは『千金翼方』に見える。
87頁:輙(ただち)に=⇒ 輙(=輒。すなわ)ち /なお「台廟」は徳川秀忠。
92頁:嫡女を己の子と為し、養い以て妻とす=⇒ 嫡女を養って、己が子と為して、以て之に妻(めあわ)す。
92頁:立(ただち)に=⇒ 立ちどころに
92頁:正慶に贄を執り、=⇒ 贄を正慶に執る。
92頁:不豫にて召して薬を上せしむ。=⇒ 不豫。召して薬を上(たてまつ)らしむ。
92頁:飛遯:飛んで逃れるの意味。=⇒ 引退すること。 三國·魏·曹植《七啓》之一:「飛遯離俗,澄神定靈。」
92頁:数千巻を獲り、挙(こぞ)りて 挙る:ことごとく集まる。残らず揃うこと。=⇒ 数千巻を獲(え)、挙(あ)げて 挙:副詞。みな。ことごとく。
92頁:其の家今に至り多く=⇒ 其の家 今に至るまで多く
94頁:少(しょう)過(か)差有れば 小過:わずかな過失のこと。=⇒ 少しも過差有れば ・過差:過失。あやまり。
94頁:風議の臣と為すは、三十余年 風儀:風習。しきたり。ならわしのこと。=⇒ 風議の臣為(た)ること三十余年、 ・風議:自由に論議する。諷諫議論する。
94頁:賞賜るも貲(たから)となさず。=⇒ 賞賜貲(はか)られず ・貲:動詞。数える。はかる。/不貲:数えきれない。
94頁:散盡す=⇒ 散り盡(尽)くす
94頁:荻生茂卿(徂徠)=⇒ 荻生茂卿〔徂徠〕
95頁:其の治は常に何を許可するかにある」=⇒ 其の治は常に何許(二字で「いづく」)に在りや。曉(さと)る可きや。」
95頁:然るに三焦は水穀の道路、=⇒ 「然」は答辞。古来、「シカリ。」とか「シカルナリ。」と読まれてきた。(質問に)答える、という意味。
97頁:東福后不豫。彌(ひさしく)留め=⇒ 東福后不豫彌留。 彌留:病が重く死にそうなこと。
97頁:后体(からだ)を尋ねて、寧(むし)ろ=⇒ 后体尋(つい)で寧(やす)し。 徳川秀忠の娘和子(後水尾天皇の中宮)の体調はほどなく回復した。
97頁:其れ幕府医員を以てす。京師に伺候する玄琢の如き者=⇒ 其の幕府医員を以て京師に伺候する玄琢の如き者
97頁:世は之を禁裡附(づき)医師と謂う。=⇒ 世 之を附禁裡医師と謂う。
97頁:時人(ときびと)能く及ぶ莫(なか)れ焉。=⇒ 時人能く及ぶ〔こと〕莫し。
97頁:御医に擢(ぬ)かれ=⇒ 御医に擢(あ)げられ
97頁:本朝言斤録=⇒ 本朝言行録
103頁:素問を読むは皆王氏に拠り、=⇒ 素問を読む者、皆な王氏に拠る。
103頁:『黄帝内經素問注証發微』を注釈した。=⇒ 『黃帝內經素問』を注釈して『黃帝內經素問註證發微』を著わした。
103頁:其の退然たり。=⇒ 其の際に退然たり。
103頁:長者:年長者、富裕者に対する呼称。=⇒ 長者:言行仁厚あるいは学問・徳行のある人。
103頁:諸を安芸に乞ひ遣(つかわし)��。=⇒ 諸(これ)を安芸に乞はしむ。
103頁:尋ねて=⇒ 尋(つい)で
103頁:幕府の旨を奉り=⇒ 幕府の旨を奉じ
109頁:其の紋織をして=⇒ 其の紋織って
109頁:京師で従い=⇒ 京師に従い
109頁:張仲景(張子和の誤り)、劉守真の李明の三家之言を攻る。其の微旨を極める時に堀=⇒ 張仲景・劉守真・李明之〔李杲(李東垣)のこと〕三家の言を攻(おさ)め、其の微旨を極む。時に堀
109頁:文学を善くし、人相謀りて=⇒ 文学に善し。二人相謀り、
109頁:忌む者の阻(はば)む所と為り、事遂に中ばにて=⇒ 忌む者阻(へだ)てらる為(ため)、事遂に中ごろ
109頁:福岡太侯と與(とも)に旧有り。=⇒ 福岡太侯と旧有り。/福岡太侯と古くからの知り合いだった。/著者は「与」と、一つ覚えでみな「と与に」と読み下しているが、今まで「ともに」と訓点がついているところはほとんどなかった(一箇所もなかったかも知れない)。あまりにありすぎて、指摘していないが。
109頁:侯延(のべ)て=⇒ 侯延(ひ)きて/延(まね)きて
109頁:三年なる者有り。=⇒ 三年なる有り。/「者」字なし。
109頁:灌水を用い経て、謂う所の行水に之を漬し=⇒ 灌水を用ゆ。経〔『素問』五常政大論(70)〕謂う所の……
109頁:議(はかり)て=⇒ 議して
109頁:叱て曰く。=⇒ 叱して曰く、
109頁:乃ち爾(なんじ)畏縮す。=⇒ 「爾」に「ク」あり。「乃爾」二字で「かくのごとく」(そのように)。あるいは「なんじしかく」(あなたはそのように)。この文章では「爾」を二人称では使っていない。二人称は「汝」を使っている。
109頁:事を了せんか。惜む可きは爾君(なんじの君主)汝無用の徒を養うか。=⇒ 事を了せん。惜しむ可き爾(か/のみ)。君、汝無用の徒を養う。
109頁:筑に在り数歳、去り大阪=⇒ 筑に在ること数歳にして去り、大阪
109頁:備前商五更瀉を患う。数年治を謁す。=⇒ 備前の商、五更瀉を患うこと数年、治を謁(こ)う。=求める。
109頁:送下せしは数月。=⇒ 送下せしむること数月。
109頁:消える。=⇒ 消す。
109頁:既に沈昬(陽が沈み)人事を省せず。=⇒ 既にして〔まもなく〕沈昬〔=沈昏。意識朦朧〕……
109頁:弾子大の=⇒ 弾子の大いさの
109頁:尽くさむ。=⇒ 尽くさしむ。
109頁:既に女=⇒ 既にして女
109頁:人をして之を診せ遣(つかわ)して=⇒ 人をして之を診せしめ
109頁:血出でそして痊ゆ。=⇒ 血出でて痊ゆ。
109頁:正温術諸科を綜(おさめ)る。=⇒ 正温の術、諸科を綜(す)ぶ。
109頁:栄兪を剌す。=⇒ 栄兪を刺す。
109頁:或る者問いて曰く、灸に禁穴忌日(いみび)有るかと。然るに正温答えて曰く、元日灸可ならず=⇒ 或るひと問いて曰く、灸に禁穴忌日(キジツ)有り、と。然るか。正温答えて曰く、元日灸す可からず。
109頁:明かし難く実に多し。=⇒ 明らめ難きこと実に多し。
109頁:尊人の試みる宜き所ならんや。=⇒ 尊人の宜しく試むべき所ならんや。
109頁:体漸く疲憊、累医(指定医のこと)効無し。=⇒ 体漸く〔しだいに〕疲憊累(かさな)り、医、効無し。/体漸く疲憊し、累(��き)りに医するも効無し。
109頁:則ち差(いえ)んや。=⇒ 則ち差(い)えん。
109頁:医誤治罪を獲(え)んを恐れ=⇒ 医 誤治して罪を獲ん(こと)を恐れ
109頁:和扁=扁鵲のこと。=⇒医和(『春秋左氏』成公十年)と扁鵲。
109頁:侯亦病を尋ねて瘳ゆ。=⇒ 侯の病も亦た尋(つい)で瘳ゆ。 尋:まもなく。
109頁:益敬礼を加ふ。=⇒ 益々敬礼を加ふ。
109頁:之に琴を教える。屑とせず。=⇒ 之に琴を教ゆ。屑(いさぎよ)しとせず。
109頁:之を禁じ可からず。 ・原文「禁之不可」=⇒之を禁じて、可(き)かず。 禁止してゆるさなかった。
109頁:従容:落ち着いた。(時間的・経済的に)余裕のあること。=⇒ 従容:慫慂に通ず。すすめるさま。
109頁:一を少く可からず。=⇒ 一を少(か)く可からず。 少=欠。
113頁:訛(なまり)て=⇒ 訛(あやま)りて
114頁:世子を立てるに及び ・原文:及世子立。 =⇒世子立つるに及んで 嫡子が代をつぐと
114頁:病し謝(あやま)り ・原文:謝病 =⇒病を謝し 病気を口実に辞職する。
114頁:自ら奉り=⇒ 自ら奉ずる。 自奉:みずから養う。
114頁:親知れず貧乏の者有れば ・「不」字なし。=⇒ 親知に貧乏の者有れば 「親知」:親戚と友人。
114頁:未だ甞て卷を釈せず。=⇒ 未だ嘗て巻を釈(お)かず。 書物を手離さない。
114頁:恨む毎に=⇒ 恨む。毎(つね)に
114頁:欠くこと無きを以て今日に至るを得る。=⇒ 欠くこと無く、以て今日に至るを得(たり)。
114頁:誠を頼む也。=⇒ 誠に頼(よ)る。
114頁:遠(深遠である)を致す可き有らんや。=⇒ 遠を致す可き有るをや。 /致遠:遠方に達する。後世に影響がおよぶ。
114頁:区区(まちまち)小技 区区:ばらばらでまとまりのないさま。 ・区区:小さく取るに足りない。
稲生若水
116頁:手で正副二本を写し=⇒ 手ずから正副二本を写す。
116頁:副本を藩府に納める。=⇒ 副本 藩府に納(い)る。
116頁:古今覯る希(のぞむ)所也。=⇒ 古今覯ること希(まれ)なる所なり。 稀覯本って知らない?
116頁:幾許(いくばく)も無く卒す。=⇒ 幾(いくばく)も無く卒す。 「許」字なし。
名古屋玄医
119頁:小柴胡湯を興う。=⇒ 小柴胡湯を與(与)う。
120頁:叔世……短い生涯のこと。=⇒ 叔世……末世。衰え亡ぼうとしている時代。
122頁:経学を羽州……=⇒ 経を羽州……
122頁:壮なるに及び医学を始め喩氏の書を得そして=⇒ 壮なるに及んで始めて医を学び、喩氏の書を得て
122頁:若し夫(そもそも)=⇒ 若し夫(それ)……=……については
122頁:此の若く爾(なんじ)=⇒ 此(かく)の若(ごと)き爾(のみ)。
122頁:古(いにしえ)に考るに徴(あきらか)に信す可きこと=⇒ 古(いにしえ)に考うるに徴信す可きこと 徴信:真偽を検証する。
122頁:医事始道する可き。已に=⇒ 医事始めて道(い)ふ可き已(のみ)。
122頁:玄医自り昉(あきらか)也。=⇒ 玄医自り昉(はじ)まるなり。
122頁:褥を挙げて輿しそして去る。=⇒ 褥を挙(こぞ)って輿して去る。 蒲団ごと乗り物に乗せて行った。
122頁:甲斐徳本と比べ云う。=⇒ 甲斐徳本に比すと云う。 ・比:なぞらえる。
122頁:子孫の計を為さざらん。邪(よこしま)に曰く。=⇒ 子孫の計を為さざらん邪(か/や)。曰く、
122頁:亡き若(ごと)きにあらず也。=⇒ 亡きに若(し)かざるなり。 ・無いにこしたことはない。/無い方がましだ。
122頁:曠達の旨を見(けん)(性/しょう)す。=⇒ 曠達の旨を見(あらわ)す。・原文に「性」字なし。存在しない「26見性」を注釈しても意味がない。
122頁:続方考養生主論=⇒ 続方考・養生主論
122頁:洄集抄=⇒ 㴑(溯)洄集抄
123頁:その志は衰えず、書く手未だ暫く釈(解け)ず。=⇒ 厥(そ)の書を著わすを志し、手 未だ暫くも釈(お)かず。 ・手から本を片時も離さなかった。
123頁:精神は此に挙彈す。
・墓碑の写真は小さくてよく読めないが「彈」ではなく「殫」だと思う。=⇒精神 挙(こぞ)りて/挙げて此に殫(つ)くす。
123頁:梗檗 ・写真は読み取れないが、意味からすると「梗槩(=概)」と書いてあるのではないか。 ・梗概=おおよそのこと。概略。
125頁:素問に非ず。以て論を立てること無く。本草に非ず。以て方を立てること無し。=⇒ 素問に非ずんば、以て論を立つること無く、本草に非ずんば、以て方を立つること無し。
125頁:人を論ずるは天に質し。=⇒ 人を論ずるは天に質(ただ)し、
125頁:此の言や也常に耳に=⇒ 此の言や常に耳に
125頁:取りて読む哉。=⇒ 取りて読む。 「哉」字なし。あるのは「焉」。
125頁:茲(この)歳去年よりも明らか也。行年=⇒ 茲歳(ことし) 去年よりも明らかなり。既に行年
126頁:特に病を治すること能はざるのみに、還(いま)だ=⇒ 特(ただ)に病を治すること能はざるのみに非ず、還(ま)た
126頁:補の理を為したる所以を知らず。=⇒ 補為(た)る所以の理を知らず。
126頁:厭(いやになり)て之を捨つ。徒(いたづら)に=⇒ 厭(いと)いて捨つ。徒(ただ)に
126頁:ああ病無しかな。温熱病與(と)妄(みだり)に温を用いることは=⇒ 呼(ああ)、病無きと温熱病と、妄(みだ)りに温を用いるときは
126頁:知らず……理なることを也。=⇒ 知らず……理なることを。
126頁:粗工の治を明らかせざる者は=⇒ 粗工の治明らかならざる者は
126頁:彼惟(ただ)自ら曰く=⇒ 彼惟(ただ)自(みずか)ら謂(おも)えらく/謂えらく、
126頁:剤なりと也。=⇒ 剤なりと。
126頁:君臣佐使をして素(もと)もと……処するとすることを繹(たず)ねざる。=⇒ 君臣佐使にして素(も)と……処するということを繹(たず)ねず、
126頁:怨蒐道に梗(ふさぎ)たる。 蒐は、寄せ集めるの意味。=⇒ 怨䰟(=魂) 道に梗(ふさ)がる。
126頁:我天下に枉死有るはこあれとなき由なら己れ之を枉死せしむかと思ふ也。=⇒ 我 天下に枉死有るは、由(な)ほ〔原文添え字は「ラ」ではなく「ヲ」〕己れ之を枉死せしむがごとしと思ふ(なり)。 「由」は「猶」と同じ。「なほ……のごとし」という再読文字。
126頁:口訥(どもり)て=⇒ 口訥して
126頁:之を筆に述べんと欲す。筆拙にして書に達せず。=⇒ 之を筆に述べんと欲して、筆拙して書に達せず。 上文と対になっている。
126頁:見れば足らんや。=⇒ 見(あらわ)さば足らん。
126頁:諸賢の論説を加減し病名の釈訓由来咸(あまね)く=⇒ 諸賢の論説加減、病名の釈訓由来、咸(ことごと)く 対になっている。
126頁:然るに未だ……許さざらん。=⇒ 然れども未だ……許さず。
126頁:誚(せめる)こと莫れ。幸ならん。=⇒ 誚(そし)ること莫くんば、幸ならん。
127頁:『難経』は……華佗が編纂したとされており
・根拠、未詳。
128頁:特に……至善と為す。……至善と為し、=⇒ 特(ひと)り……至善と為(す)。……至善と為(し)て、
128頁:胡にして特に疑怪すること為す哉。 胡:いい加減なこと。=⇒ 胡(なん)ぞ特(ひと)り疑怪すること為さん。 ・いい加減な注はつけないようにしよう。
128頁:是非紛々たるは=⇒ 是非紛々たる者は、
128頁:之を汗するは則ち愈え、之を下すは則ち死す。……下すは則ち……汗するは則ち……=⇒ 之を汗するときは則ち愈え、之を下すときは則ち死す。……下すときは則ち……汗するときは則ち…… ・「寸」(=時・トキ)が読めないようだ。
128頁:欲すれど終に能わず。……読む者有るも=⇒ 欲して終に能わず。……読む者有れども、
128頁:陰陽大論より方を立て法を設け、そしてすべて=⇒ 陰陽大論自(よ)りして方を立て法を設く。而して皆
128頁:胃を温めることは則ち=⇒ 胃を温むるときは則ち
128頁:然らざれば則ち此の言=⇒ 然るときは則ち此の言
128頁:叔世:短い生涯のこと。 ・既出。
128頁:術無ければ則ち……惟(おもう)に人を殺すこと=⇒ 術無きときは則ち……惟(た)だ人を殺すこと
128頁:未病を治す者胃腸を保つ也。=⇒ 未病を治すは、胃腸を保つなり。 下文の「胃腸を保つは」と対になっている。
128頁:未病を治するの言のみに非(あらざ)らん。=⇒ 未病を治するの言のみに非(あらざ)ず。
128頁:特に三焦命門を知りて……のみに非ざれば=⇒ 特(た)だ三焦命門を知りて……のみに非ず。
128頁:或人予に扣〔控(ひかえ)〕て曰く。=⇒ 或るひと予に扣(たた/と)いて曰く、 ・「扣」は「叩」と同じ。質問する。
128頁:他の得る所の者は願わくは之を聴くことを得るべしや。しかれども衆と與(とも)にするには若(し)からず。=⇒ 他の得る所の者、願わくは之を応(まさ)に聴くことを得べけんや。而(しか)も衆と與(とも)にするに若(し)かず。 みんなと一緒ならこれに過ぎることはない。
128頁:宇宙に愾(みた)せん焉。=⇒ 宇宙に愾(みた)ん。
128頁:我悪(あ)しくして……焉(ここ)に関わらん。=⇒ 我悪(いず)くんぞ……焉(これ)に関(あず)からん。
128頁:真理を得るべきか。=⇒ 真理を得可けんか。
128頁:三巻を出して之を興(あた)う。=⇒ 三巻を出だして之を與(与)う。
医方問余
129頁:より生ぜざる莫れ。=⇒ より/に生ぜざること莫し。
129頁:寒気之(これ)人を傷(やぶ)る也。因て陽気は虚也。=⇒ 寒気の人を傷るや、陽気の虚に因���なり。
129頁:榺(そう)理=⇒ 腠理
129頁:故に人寒に傷る気なり。上は心肺間に中(あたる)則ち……=⇒ 故に人 寒気に傷らるるや、上(かみ)心肺の間に中(あ)たるときは、則ち
129頁:下は命門包絡則ち……中は三焦六府則ち=⇒ 下(しも)命門包絡に中(あ)たるときは、則ち……三焦六府に中(あ)たるときは、則ち
129頁:夫れ寒は榺理に中(あた)る。元気虚弱して邪気を与えること能わず。相撃ち=⇒ 夫れ寒 腠理に中(あた)るや、元気虚弱して邪気と相撃つこと能わず。
129頁:夭養発時に逢い則ち 夭:若く、つやつやしていること。=⇒ 天陽発する時に逢うときは、則ち
129頁:邪気を与え相搏(う)ち=⇒ 邪気と相搏(う)ち
129頁:方此の時=⇒ 方(まさ)に此の時
129頁:故に已(すで)に上の諸症=⇒ 故に已上の諸症 ・已上=以上。
129頁:等の証を生じ、極めずに至り救う。=⇒ 等の証生ず。極まり救えざるに至る。
129頁:病の処を治すにあらずして、惟(ただ)虚は虚を治す薬力足らん。而して諸症自(おのずと)除く。=⇒ 病処を治せずして、惟(た)だ虚を治す(のみ)。薬力足りて、諸症自(おのずか)ら除かる。 ・「虚」一字は、○をつけて消してある。
129頁:(黄帝内)経に曰く不治は其の虚何かと其の餘を問う是矣。=⇒ 〔難〕経に曰く、其の虚を治せずして、何ぞ其の余を問わん、とは是れなり。
・『難経』七十五難:不能治其虛、何問其餘。
129頁:冝(よ)く其の餘病の處を問う。而して治の名は此の書其の義を取る。=⇒ 宜しく其の余の病処を問いて、之を治すべし。此の書を名づくるに其の義を取る。
130頁:或人来たりて予に扣(ひかえ)て曰く。=⇒ 或るひと来たりて予に扣(たた/と)いて曰く、 ・「扣」は「叩」と同じ。質問する。
130頁:禄無く=⇒ 禄無し。
130頁:人を済(すく)うの功斎(ひとし)。=⇒ 人を済(すく)うの功斉(ひと)し。
130頁:示せば幸なるかな。=⇒ 示さば幸ならんか。
130頁:咸(みな)其の要=⇒ 咸(ことごと)く其の要
130頁:都(かつ)て若干巻を=⇒ 都(すべ)て若干巻、
130頁:閲甫之を書す=⇒ 閲甫堂 之を書す
131頁:愚者と雖も千慮せずんば則ち固(もと)より当(まさ)に一得有りと知るものにして=⇒ 愚者と雖も千慮するときは、則ち固(まこと)に当(まさ)に一得有るべし。知者にして
★そうか、「寸」を「ず」と読んでいるのか。
131頁:心邪なり。=⇒ 心 邪(よこしま)なり。
131頁:心直(すなお)ならずんば則ち篤く=⇒ 心直なるときは則ち篤く
131頁:前賢若し誤らずんば則ち誤るのみ。爾(その)心邪為る者は=⇒ 前賢若し誤るときは則ち誤る爾(のみ)。心邪(よこしま)なる者は
131頁:一得有る所以也。=⇒ 一得有る所以なり。
131頁:曰く火と。元気と與(とも)に両立せず。=⇒ 曰く、火と元気與(と)両(ふた)つながら立たず。
131頁:説を起す。=⇒ 説起きる/起つ。
131頁:陰虚の説を立て、=⇒ 陰虚の説を立てて、
131頁:聖人の微言も亦隠る。焉(いずくんぞ)予が心邪ならんや。=⇒ 聖人の微言も亦隠る。予が心邪(よこしま)なり���
131頁:常に非を探すを欲す毎に陰陽大論を読む。=⇒ 常に非を探さんと欲す。毎(つね)に陰陽大論を読む。
131頁:前賢の説に因らずんば=⇒ 前賢の説に因るときは
131頁:順ならずんば則ち疑いを存す。=⇒ 順ならざるときは則ち疑いを存す。
131頁:間(このごろ)及び長沙の書を読む。=⇒ 間(このごろ)長沙の書を読むに及んで、
131頁:向の順ならざる=⇒ 向(さき)の順ならざる
131頁:然るに賢者に非ざるべからず。=⇒ 然れども賢者非(そし)るべからず。
131頁:其の則ち疑い決せず直(すぐ)に非と為して以て之を読む。則ち文順理正をして則ち聖人=⇒ 其の非に従うときは、則ち疑い、遂に決せず。直(すなお/ただち)に非と為して以て之を読むときは、則ち文順い理正しくして、聖人
131頁:以て千慮をして以て得する所を述べる。=⇒ 以て千慮の得る所を述ぶ。
131頁:欲するには非ざる也。=⇒ 欲するには非ず。
131頁:自取する者=⇒ 自ら取る者
131頁:愚者も與(あたえる)こと有りと。=⇒ 愚者も與(あずか)ること有り、と。
132頁:劉河間……而るに『原病式』を作りて=⇒ 劉河間……(而して)『原病式』を作る。
134頁:沈痼に嬰〔罹〕り、重茵に六座して=⇒ 沈痾に嬰(かか)り、重茵に久座して
134頁:襟(胸のうち)罷(つか)れ、娨(ごうまん)倦(う)み=⇒ たぶん、僕罷(つか)れ、婢倦(う)み
134頁:改た覚む。=⇒ 復た覚む。
134頁:尽くづく=⇒ 尽(ことごと)く
132頁:多略記すと焉(ここ)に云う=⇒ 略記すと云う 「多」に見えたのは「而」字であろう。
『丹水下』
135頁:今の医其の=⇒ 然るに今の医 其の
135頁:新習の者と與(とも)に=⇒ 新習の者と
135頁:云ふに足らず=⇒ 言ふに足らず
135頁:衛気の衰えによって百病は生じると。……主と為す。然して人はただ……元気弱きは則ち病未だ(治らず)と知り、このことを全く信じている。=⇒ 衛気微(すこし/ようや/しばら)く衰うるときは、則ち百病生ず。……主と為す、と。然れども人但(た)だ……元気弱きときは、(則ち)病むことを知って、未だ全く之を信ぜず。
135頁:"衛気は百病の母"なること=⇒『衛気は百病の母』為(た)ること
【怪痾一得】
136頁:悪報の業、冤と雖も果減の時 ・冤:無実の罪。ぬれぎぬ。=⇒ 悪報の業冤と雖も、果滅の時 ・業冤:罪業冤仇。悪因。
136頁:必ず之を瘳する薬有りて値〔与〕ふ応(べ)し。=⇒ 必ず応(まさ)に之を瘳する薬有りて値(あ)ふべし。 ・値:一致する。
136頁:手を空けんや=⇒ 手を空(むな)しくせんや。
【丹水家訓】
137頁:会得す。則ち諸書は通ぜざると云うなし。=⇒ 会得すれば、則ち諸書通ぜずと云うことなし。
137頁:知ることは則ち=⇒ 知るときは則ち
137頁:宜く能熟すべし。=⇒ 宜しく能く熟すべし。
137頁:若し中風ならば則ち=⇒ 中風の若きは則ち
137頁:中風病源=⇒ 中風の病源
137頁:已来の諸論ありと(後略)。=⇒ 已来の諸論、一一具(つぶ)さに之を述ぶ(後略)。
137頁:初て病者を診る。則ち=⇒ 初めて病者を診るとき���、則ち
137頁:経絡篇霊枢・論疾診尺論五色篇=⇒ 経絡篇、『霊枢』論疾診尺論・五色篇
137頁:仲景法に随い而して=⇒ 仲景の法に随いて、
137頁:又能く五蔵の別則ち終期を知り過(あやまた)ずして終期を知る者は、=⇒又た能く五臓を別(わ)かつときは、則ち終期を知りて過(あやまた)ず。終期を知る者は、
137頁:仮に病者をして=⇒ 仮令(二字で「たとえ」)ば病者 ・なお119頁も同じ。また「與」を「興」字に誤る。
138頁:己が臆説を将(い)て=⇒ 己が臆説を将(もっ)て ・なお同文を120頁では「臆説を将に」と誤る。
138頁:厚信し=⇒ 厚く信じて
138頁:舉て之を毀詆する耳(のみ)。聞くこと勿れ。=⇒ 挙げて之を毀詆す。耳 聞くこと勿かれ。 ・「耳」に「ミヽ」と振り仮名あり。120頁おなじ。
138頁:陽盡く則ち死す。=⇒ 陽盡(尽=つ)くるときは、則ち死す。
138頁:参附を以て捨てること莫かれ焉。=⇒ 参附を以て捨(お)くこと莫し。
138頁:若し元陽晩者参附を用いずんば則ち=⇒ 若し元陽脱する者、参附を用いるときは、則ち
『金匱要略註解』
138頁:経旨を与え=⇒ 経旨と
138頁:経義の包る所=⇒ 経義の包(か)ぬる所 ・包:統括する。
138頁:而る後皆此に=⇒ 後皆此れに
139頁:以て予は為す、金匱要略を作り……=⇒ 予以為(二字で「おも」)えらく、然らず。金匱要略を作り……
139頁:傷寒論は寒に傷(やぶ)れて病む者を論じ、=⇒ 傷寒論は寒に傷(やぶ)られて病む者を論じて、
139頁:王叔和は内経熱病六日にて生死極まるものを以て混雑し=⇒ 王叔和 内経熱病六日にして生死極まる者を以て混雑して
139頁:明らかならざるの所以なり。麻黄=⇒ 明らかならざる所以なり。且つ又た
139頁:百問 =⇒・(宋)朱肱撰『傷寒百問』。
139頁:或いは曰く然ば……治の無耶なる所か。=⇒ 或るひと曰く、然らば……治の無き所か。曰く、
139頁:壮為る者の=⇒ 壮なる者
139頁:皆邪と為して=⇒皆な邪と為りて/為って
139頁:腸胃に入るは即ち経刺の所に非ず。能く=⇒ 腸胃に入るときは則ち経刺の能く治する所に非ず。
139頁:曰く……止めること勿れ。=⇒ 曰く……止(とど)むること勿かれ、と。
139頁:紛紛とぞ=⇒紛紛として
139頁:麻黄はまた風寒を=⇒ 麻黄又た風寒を
139頁:黄芩半夏もまた腸胃を治するものなり。故に並に之を用ゆは=⇒ 黄芩・半夏も亦た腸胃を治する者なり。故に並びに之を用ゆ。
139頁:柴胡と謂うには非ず。=⇒ 柴胡の謂(いい)には非ず。
奥三璞の序文
140頁:疾を療するを召て=⇒ 疾を療するを以て ・書いてあるのは「召」ではなく「以」の異体字。
140頁:相(たがい)に埒(ひと)しと、其れ肯有るかな。或は=⇒ 相(あ)ひ埒(ひと)し、と。其れ旨(むね)有るかな。 ・「或」は「哉」の誤読。
140頁:汗牛充棟勝(た)へず。然れども其の要を論するは多きに則(すなわち)=⇒ 汗牛充棟、其の多(きに)に勝(た)へず。然れども其の要を論するときは、則ち
140頁:玄の本を要する=⇒ 其の本を要する
140頁:天と日興の若し。=⇒ 天と日との若し。 ・與である。
140頁:其の所を失へば=⇒ 其の所を失ふときは、
140頁:或は玄の陰を尊ぶも亦陽を扶(たすけ)れば也。=⇒ 或るひは其の陰を尊ぶも亦たようを扶くればなり。
140頁:七損八益を知るべきは=⇒ 七損八益を知るときは、
140頁:陰陽各々調べる=⇒ 陰陽各々調ふる
140頁:一気の変句平ならん也。=⇒ 一気の変自(おのずか)ら平ならん。
140頁:易の道なる陰=⇒ 易の道為(た)る、陰
140頁:固(もと)より聖人の微意にて=⇒ 固(まこと)に聖人の微意にして
140頁:治を投ずる者の深く損益有るを=⇒ 治を投ずる者、深く損益有ることを
140頁:馬子(まご)を鑿(うが)り去らざらん。 ・馬子:馬方、馬追いのこと。=⇒馬子(バシ)を鑿(ほ)り去らざれ。 ・馬子:未詳。便器。性交か。
140頁:吾が丹水先生の漢の=⇒ 吾が丹水先生の若(ごと)き、漢の
140頁:召して斯の民を=⇒ 以て斯の民を
140頁:識度(しるたび)馬英遽とぞ神に入る=⇒ 識度〔識見と度量〕高英〔高く優れ〕邃乎として〔精通して/深遠で〕神に入る
140頁:王安道(王履)輩=⇒ 王安道〔王履〕が輩
140頁:恐らくは斯に玉する=⇒ 恐らくは其れ斯(こと)に至る
140頁:況んや玄の汗下なる者をや。即ち=⇒ 況んや其の汗下なる者をや。 ・「即」字ではなく「耶」。
140頁:著す所=⇒ 著す所にして
140頁:後世諸賢に仕え=⇒ 後世諸賢皆な
140頁:百病を毉(くすし)する=⇒ 百病を医する ・毉:醫(医)とおなじ。動詞。いやす。治療する。
140頁:その是を以て古々の=⇒ 是(ここ)を以て古今の
141頁:永く萬興の=⇒ 長く万世の
141頁:蘇息し、遠遠の統を委ねんとす=⇒蘇息して、遠遠の統を垂れんとす
141頁:先生に事(つか)ふること満(足)とし先生茲(ここ)に多年=⇒先生に事(つか)ふること渉とし、茲(ここ)に多年、 ・渉事:ものに接し事に処す。先生に今まで長年にわたって師事してきた。その
141頁:玄の籓籍を窺(うかがう)に=⇒其の籓籬〔範囲〕を窺ひ
141頁:学(まなぶ)者主(あるじ)の意を=⇒ 学者、其の意を
141頁:知りて有りらん。而主用の法各々其の惜然たらざるを以て、……是れ則とす。吾が先生の大意にて=⇒ 主用の法各々其の宜しきを得ることを知って、其の以て治法の梗概に懵然たらざること有らん。是れ則ち吾が先生の大意にして
141頁:今に玄(医)の概ねを=⇒ 今に其の概を
141頁:注解を察せ。注解を其の旨趣を=⇒ 注解を察して其の旨趣を
141頁:注解の成(なせ)る=⇒注解の成れる
岡本一抱 2017/11/28
143頁:為竹を襲稱す=⇒ 為竹と襲稱す
143頁:方に盛んなるゆえ=⇒方(まさ)に盛ん、
143頁:屡(しばら)く三伯意を失い=⇒屡(しば)々三伯の意を失し ・失意:意見が衝突して、和睦せず。
143頁:以て浅蒙を開発するを己の=⇒浅蒙を開発するを以て己の
143頁:豈に惜む可きの甚ならず。=⇒ 豈に惜しむ可きの甚ならずや。
144頁:亦是猶(なお)子歳月に=⇒ 亦た猶お是(かく)のごとし。子歳月に
144頁:近に就く。復た本書を研究せず。=⇒ 近に就き、復た本書を研究��ず。
144頁:(正誤表訂正後)鹵莽の術を施し……孰(いずれ)子書累を為すに非ざると謂はんや。=⇒ 鹵莽 術を施し……孰(たれ)か子書の累を為すに非ずと謂はん。
144頁:一抱大いに悟り時に素問諺解成さんとするも将に =⇒一抱大いに悟る。時、素問諺解将(まさ)に成らんとす。
144頁:・洄集和語抄=⇒ 㴑(溯)洄集和語抄
『格致余論諺解』
146頁:之が註解を為せる =⇒之が註解を為(つく)る
147頁:余論を聞くことを徳と謂う=⇒ 余論を聞くことを得(う)という
『鍼灸阿是要穴』
148頁:いづこにても阿(あひね)く=⇒ いづこにても阿(あまね)く
148頁:(訂正後)本朝に謂う所の=⇒ 本朝に所謂(いわゆる)
149頁:気穴論に謂う=⇒気穴論に謂(いわゆ)る
149頁:出る者=⇒ 出づる者
149頁:諸書に挙げる……記して阿是要穴と号(なづ)け=⇒ 諸書に挙ぐる……記して鍼灸阿是要穴と号し、
149頁:背の第二の椎上に灸す。及ぶ……に処す。=⇒背の第二の椎上、及び……二処に灸す。 ・第二の椎上and窮骨(亀の尾/尾骨)の尖りの2箇所。
『医学入門諺解』序
150頁:人身の尊ぶ父母の遺体の之を養う=⇒ 人身の貴きこと、父母の遺体なればなり。之を養う
150頁:災青作らず=⇒ 災眚〔わざわい〕作(おこ)らず
150頁:何以(ないをか)盡するに=⇒ 何を以てか尽くるに
150頁:其の書深遠なるを=⇒ 其の書深遠にして
150頁:測るは易からず=⇒ 測り易からず
150頁:之が解を為して=⇒ 之が解を為(つく)って
150頁:愛する者の心為る哉。=⇒ 愛する者の心なるかな。
150頁:梓の既に成て=⇒ 梓既に成りて、
150頁:岡本氏の心して用ふを嘉び=⇒岡本氏の心を用ふを嘉(よみ)して、
150頁:其の首(はじめ)に弁ず=⇒其の首に弁(こうむ)らしむ
『正誤医学切要指南』
151頁:一二に在りや。=⇒ 一二に在り。
151頁:二三を摂りて=⇒ 二三を撮って
151頁:集録し凡(すべ)て=⇒ 集録す。凡て
151頁:しかりといえどもその義や、あえて省みるにその己(おのれ/訂正による)に至る=⇒然りと雖も斯の義や、敢えて自(みずか)ら已に至る
151頁:この後の君子=⇒ 後の君子
巻之中
151頁:一得ならん歟(や)。されども自是(じぜ)=⇒ 一得ならん歟(か)。されども自(みずか)ら是(ぜ)
後藤艮山
158頁:江戸に徙く=⇒ 江戸に徙(うつ)る
158頁:人の為に謹厚……事(つかえ)る。=⇒人と為(な)り謹厚にして、……事(つか)う。 ・ひととなり:生来の性質。人柄。
158頁:災厄此の如く復生の意無く=⇒ 災厄此(かく)の如し。復た生意無し。 ・生意:商売。仕事。
158頁:西歸し……終えるにしかず。達乃(そこで)=⇒ 如(し)かず、西帰して……終えんには。達乃ち
158頁:業と為し家道益窘す。=⇒ 業と為す。家道益々窘す。
158頁:益篤し。=⇒益々篤し。
158頁:服する三年=⇒ 服すること三年、
158頁:初め将に医を学ばんと慨然と=⇒ 初め将に医を学ばんとす。慨然として
158頁:儒を為さんと……僧に為らんと=⇒儒為(た)らんと……僧為ら��と
158頁:兄たるは難(がた)く已(や)むこと無し。則ち医を先鞭する人無く=⇒ 兄たり難(がた)し。已(や)むこと無し。則ち医か。先鞭 人無し。
158頁:乃(そこで)自ら奮励日夕研究す。=⇒乃ち自ら奮励して日夕研究す。
158頁:久しく大いに=⇒ 久しくして大いに
159頁:熊胆の如きに莫し=⇒ 熊胆に如(し)くは莫し。 ・熊胆よりいいものはない。
159頁:主と為すと謂ふ。百病は=⇒ 主と為す。謂ふ、百病は
159頁:庖犧は犧皇を始めとし ・庖犧:伏羲。=⇒庖犧は犧皇に始まり ・庖犧と犧皇がおなじ伏羲を指すのでは、意味をなさない。晉·皇甫謐《帝王世紀》:「取犧牲以充庖廚,以食天下,故號曰庖犧氏,是為犧皇」 。ここでの「庖犧」とは、庖廚つまり厨房のことではないか。つぎに「菜穀は神農に出づるを察すべし=⇒菜穀は神農に出づるを察し、」とある。
159頁:籍(あ)るを知るべし。=⇒ 籍(か)るを知るべし。 ・籍:藉に通ず。かりる(假借)。よる(依賴)。
159頁:旺相:よく茂ること。 =⇒運気のこと。《通俗編.祝誦》:「按陰陽家書五行,遞旺于四時,凡動作宜乘旺相之氣。如春三月則木旺、火相、土死、金囚、水休。夏三月則火旺、土相、金死、水囚、木休。故俗語以凡得時為旺相,生時為休囚也。」
159頁:府蔵:腑臓の誤り =⇒「腑臓」は「府蔵」の後起字(あとから出来た文字)。古典においては、これらの文字を意識して区別して使用された例はあるのだろうか。一書に混在することもまれではない。
159頁:区区(まちまち)の辯に惑わされず =⇒区区(クク)の辯に惑わず ・区区:狭い範囲にこだわること。
159頁:生ずるを識らば則ち=⇒ 生ずるを識(しる)す。則ち
159頁:既に其人私(ひそか)にして=⇒既にして其の人に私して ・「既而」:まもなく。
159頁:従うに能わずは、=⇒ 従う(こと)能わざるは/者/こと、
159頁:此の舎=⇒ 此(ここ)を舎(す)て
159頁:溝壑:高い理想を持ちいかなる境遇になろうともその節操を変えないこと。 =⇒溪谷、山溝。
159頁:僧官に拜(おが)む。=⇒ 僧官に拜〔=拝〕す。 ・拝:任官、授職。
159頁:首(はじめ)として=⇒ 首として
159頁:是の先向井……来、=⇒ 是れに先んじて向井……来たり、
159頁:定準無きは悪し。=⇒ 定準無きを悪(にく)む。
159頁:円(通貨の単位)七三=⇒ 円匕三 ・匕:匙のことであろう。
159頁:等尤ら著す。=⇒ 等尤も著わる。
159頁:家を摂り=⇒ 家を摂し
159頁:甄錄:はっきりと記録すること。 =⇒選錄におなじ。甄は、選抜すること。
159頁:重高灼艾を以て一門とす。師説已に備わるを以て=⇒ 重高、灼艾の一門、師説已に備わるを以て
159頁:既に曰く=⇒ 既にして曰く
159頁:相(たがいに)敵す。=⇒ 相(あい)敵す。
159頁:路程(ほど)=⇒ 路程(ろてい) ・路程:行程。旅程。
159頁:往き難しは有らん=⇒ 往き難き者有らん
159頁:硫黄を内し浴すること日に三回。漸く潮を内し=⇒ 硫黄を内(い)れ、浴する日に三たび漸く潮を内れ
159頁:一日改めて=⇒ 一たび改む。
『師説筆記』
163��:煮たる肉は(汁が)したたる故なり。=⇒煮たる肉はしたるき故なり。 ・したるし:湿っている。
163頁:瀉のためには=⇒ 瀉の多きには
164頁:積気が脾胃を妨げるゆえなり。=⇒ 積気 胃の妨げ窄る故なり。
164頁:こなしがたし。=⇒ こなれがたし。
(2)運動麻痺 2017/11/30
164頁:手足自由ならずしても=⇒ 手足自由ならずとも
164頁:痺などの日を歴て……思はしからず。=⇒ 痺などの日を経て……思ふ。不
然(しからず=そうではない)。
164頁:撫でてみるに、……思はざるなり。=⇒撫でてみて、……思はざるものな
り。
164頁:難用力のなき=⇒ 用い難く、力のなき
164頁:然れば、痺より……あらず。別症なり。 =⇒然れば、別種なり。 ・「痺
より……あらず。」はどこから持ってきたのか。
(3)温泉療法
164頁:潮脈等の筋=⇒ 潮脈・風脈等の筋
164頁:自然に地中に凝る所なれば、=⇒ 自然に抜くる処なれば、 ・創作してい
るのか?
164頁:多く陽気通ずる所=⇒ 多く潮気通ずる処 ・以下、掲載せる部分とは、
異なるところに基づいているようだ。
164頁:湯の性(質)善悪あり。=⇒ 湯の性に善悪あり。
164頁:或は味酸っぱく、=⇒或は味すく、
164頁:兪(いえ)れども=⇒ 愈(いゆ)れども
164頁:害あり。=⇒害あるなり。
165頁:湯(治)客のため=⇒ 浴客の為
165頁:瘡を兪すと云うは=⇒ 瘡をいやすを云うには
(4)蕃椒と甘草
165頁:蕃椒は辛く=⇒ 蕃椒は辛の
165頁:其の性(質)良く、陽気を運行して=⇒其の性、よく陽気を運行して
165頁:血の枯れと云う。=⇒ 血を枯ると云う。
165頁:何も(皮膚に)出来ぬ也。=⇒ 何もならぬなり。
165頁:常に用いる也。=⇒ 常に用いたり。
165頁:入れる真似をせよと云うべし。=⇒ 入るるまねをせよと云ふことなり。
165頁:甘草は良からぬ =⇒甘草良からず
165頁:気を塞ぎ=⇒ 気塞ぎ
165頁:柔弱也は=⇒ 柔弱なるは
165頁:泥と同じ=⇒ 泥(なづ)むと同じ
※ここでは「故」字をわざわざ平仮名で「ゆへ」としているが、歴史的仮名遣いで
は「ゆゑ」である。『説筆記』では「ユヘ」と書いてあるところもあるが。
(5)順気剤
165頁:加味して用いることなり。=⇒ 加味して用いるなり。
165頁:胸(脇)腸胃=⇒ 胸脇腸胃
165頁:失う誤り也。=⇒ 失するの誤りなり。
165頁:気を推しひらきて、久しく用いるは……損うと。日に用いて功多く=⇒ 気
を推してひらき、多用は……損なうと云う。用いて功多くは
165頁:合方をす。=⇒ 合方にす。
166頁:生じる云……主とす。又然れども=⇒ 生ずると云……主とす。然れども
・「ス」が「又」に見えた?
166頁:紫蘇は=⇒ 紫そ〔蘇〕も
166頁:秘(ひそ)かに其の意に基づき=⇒ ひそかに其の意に本づき
166頁:滞(とどこおり)を散らす =⇒滞を散ず
166頁:亢も則ち害承則ち制=⇒ 亢すれば則ち害し、承すれば則ち制す
(6)名医家と狂歌
166頁:先生在る日=⇒ 先生在りし日〔生前〕
166頁���鯛屋定(貞)柳=⇒ :鯛屋貞柳〔江戸中期の狂歌師。姓は榎並、通称は永
田善八、別号に信乗・油煙斎・精雲洞等がある。豊蔵坊信海に学び、斯道中興の師と
仰がれる。享保19年(1734)歿、81才。『美術人名辞典』〕
166頁:反(返)歌する也。=⇒ 反歌せり。
『艮山先生遺教解』
168頁:凡そ医を知んと欲する者は、……ものとなり[原文]=⇒凡そ医を知らんと欲
する者は[原文]、……ものとなり。
168頁:問いければ=⇒ 問われければ
168頁:別にして疾(なや)み煩(わずら)ひ=⇒ 別して疾(や)み煩(わづら)
ひ
168頁:子の所慎、斎戦に疾つ。=⇒子の慎む所は、斉(モノイミ)〔斎戒〕・戦
(タタカヒ)〔戦争〕・疾(シツ)〔疾病〕。 ・『艮山先生……』も『論語』も
「斎」ではなく「斉」字。以下、おなじ。
★どうやら,これ以上書き込めないらしい。まだ,半分以上残っているが