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- カテゴリ:一般
- 発売日:2015/03/27
- 出版社: 共立出版
- サイズ:21cm/130p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-320-03526-3
紙の本
惑星形成の物理 太陽系と系外惑星系の形成論入門 (基本法則から読み解く物理学最前線)
著者 井田 茂 (著),中本 泰史 (著),須藤 彰三 (監修),岡 真 (監修)
系外惑星の観測を簡潔にまとめ、惑星形成を議論する上で必要な基礎的な物理を簡単に紹介したのち、現代の惑星形成理論の枠組みや各論を述べる。系外惑星の観測データを比較検討する「...
惑星形成の物理 太陽系と系外惑星系の形成論入門 (基本法則から読み解く物理学最前線)
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商品説明
系外惑星の観測を簡潔にまとめ、惑星形成を議論する上で必要な基礎的な物理を簡単に紹介したのち、現代の惑星形成理論の枠組みや各論を述べる。系外惑星の観測データを比較検討する「惑星分布生成モデル」も紹介。【「TRC MARC」の商品解説】
人類が知る最初の系外惑星が1990年代半ばに発見されて以来20年,人類が見つけた系外惑星の数はいまや2,000個に迫ろうとしている。そうした系外惑星の中には太陽系惑星に似たものもあれば,大きく異なる姿をしているものもある。一方,火星や木星,小惑星など太陽系内の天体に対しても観測や探査が進み,それぞれの天体についてはもちろん,太陽系全体の形成や進化についての理解も大きく前進している。
こうした太陽系の天体や系外惑星たちは,どのように誕生したのだろうか。太陽系の惑星と系外惑星の誕生の仕方は同じなのだろうか。私たちの太陽系は宇宙全体から見て「普通」なのだろうか,あるいは「特殊」なのだろうか。こうした問は,自分たち自身の起源の問題と密接に結びつく人類普遍の問の一つだろう。
こうした問に対して,科学的に答えを得ようという試みがある。特に,物理的視点に基づいて惑星形成を調べる研究が「惑星形成論」である。本書は,そうした取り組みの一端を紹介するものである。
本書では,惑星形成を議論する上で必要な基礎的な物理を簡単に紹介したのち,現代の惑星形成理論の枠組みや各論を一通り述べる。惑星形成は多くの過程が関与する複雑な現象だが,各部分の説明においては,そうした複雑な現象をどのように物理として捉えるかという視点を提示することに留意した。そのため,式の導出など各部の詳細を深く掘り下げた説明まではせず,むしろ,式の背後にある本質的な意味などを中心に説明した。
本書の最終章では,これまでの惑星形成過程の理解を総合して系外惑星の観測データと比較検討する「惑星分布生成モデル」を紹介する。残念ながら現時点では,惑星形成の全てを理解するにはいたっておらず、惑星分布生成モデルも観測データのあらゆる特徴を説明するのは至っていない。現在も世界の多くの研究者がこの問題に取り組んでいてその挑戦は今後も続けられるが,最終的な答を得るのはおそらく筆者らの世代ではなく,将来の世代になることだろう。
本書は,2010年代半ばにおける惑星形成理論の到達点を簡潔にまとめて示している。よって,惑星形成に興味のある多くの人たちにとって,その内容を理解するために有意義な一冊となるだろう。特に,この分野の研究で次に続く若い人たちが,先人達の理解を学ぶ際の一助となるだろう。一方で,惑星形成の研究を,多数の過程が関与する複雑な現象を理解しようとする作業の一例と捉え,そうした視点で本書を読むこともできるだろう。そういう意味で本書は,多くの人に楽しんでもらえるだろう。【商品解説】
目次
- 第1章 系外惑星と「惑星分布生成モデル」
- 1.1 多様な系外惑星系
- 1.2 惑星系の形成
- 1.3 惑星分布生成モデル
- 第2章 惑星系の物理の特徴
- 2.1 太陽系の惑星
- 2.2 軌道運動
- 2.2.1 二体問題
- 2.2.2 惑星形成領域で
著者紹介
井田 茂
- 略歴
- 〈井田茂〉東京工業大学地球生命研究所(WPI)教授。著書に「系外惑星」など。
〈中本泰史〉東京工業大学大学院理工学研究科地球惑星科学専攻教授。共著に「ここまでわかった新・太陽系」など。
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大変に平易で良質。但しケアレスミスあり。
2015/03/31 10:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Books with you - この投稿者のレビュー一覧を見る
系外惑星に関するテキストはレアで、日本語の専門書では、井田茂さんの書かれた「系外惑星」が恐らく唯一です。私は、「系外惑星」を読んだ後、更に新しいテキストを待ち望んでいました。
今回出された「惑星形成の物理」は、「系外惑星」の内容を平易化、更新したもので、とても読みやすい。(無論、数式などがあるので、科学解説書のような読み方はできません。専門書に当たる気持ちで読みましょう。)
気になったのは、あちらこちらにケアレスミス?印刷ミス?があるところ。例えば、5頁にある図1.2(惑星質量対軌道離心率のグラフ)中に「木星」が2個所あります。左側にある方、即ち質量が小さく軌道離心率が大きい方は、「水星」のドットでしょう。「刊行の言葉」に、「大学初年度で学ぶ程度の物理の知識をもとに」とある通り、初学者をターゲットにしたシリーズであると思いますので、できれば次の版で修正してもらいたいものです。