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老荘好きの方に
2017/10/31 18:57
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投稿者:ふぃれ - この投稿者のレビュー一覧を見る
老子や荘子に興味があったので購入しました。
こちらのシリーズでは他に大学・中庸も持っていますが、
初心者にもわかりやすくてとても勉強になりました。
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中国古典は読もうと思いながらもなかなか読めずにいました。
現代語訳もついて有名な老子、荘子の文を厳選したのが本書です。ビギナーズクラシックというシリーズの名の通り初心者向けでとっつきやすい
無為自然を説き人間のありのままの姿で生きるべきであると説いた老子
善悪、生死などの価値はどちらがよりよいとか悪いとか絶対的なものはなく、それぞれに意味があると説いた荘子
かれらの考えがその『老子』『荘子』の中から伝わってきます。
やっぱり1000年以上日本人にも読まれてきた古典です。このように世の中、人間というものを洞察してきた老子、荘子にはただただ敬服するのみです。
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老子と荘子のエッセンスを1冊にまとめています。
「ビギナーズ・クラシックス 中国の古典」の1冊で、入門書としては野末陳平の本と並んで最適かもしれません。
老子も荘子も、ユーモアとはいっても、なまぬるいものではありません。
辛口の批評を「飄々」とした乾いた笑いでコーティングしているのです。
オススメ度 ☆☆☆☆ 4つです。
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[出版社 / 著者からの内容紹介]
自然に身をゆだねて、心豊かに生きるための知恵の宝庫
老荘思想は、儒教と並ぶもう一つの中国の思想。わざとらしいことをせず、自然に生きることをすすめ、ユーモアに満ちた寓話で読者をひきつける。「大器晩成」「胡蝶の夢」など身近なことばが盛りだくさん。
[目次]
老子((道の世界と名のある世界)
(何もしない政治)
(道は空っぽ)
(天地は無情)
(牝の力) ほか
荘子(大鵬の飛翔(逍遙遊編)
蓬の心(逍遙遊編)
朝三暮四(斉物論編)
齧欠と王倪との問答(斉物論編)
生と死と、夢と現と(斉物論編) ほか
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角川ソフィア文庫は、読みやすくて良い。
私の好きな思想が多いけど、ビジネス書に書いてあるような、ビジネスマンの是とことごとく相容れない気がする。
私の彼氏は老子に似ている気がする。
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これはなかなかいい。角川ビギナーズクラシックスは、いきなり現代語訳を読ませてまず内容をつかませる、という芸風があまり好きになれなかったが、これは硬派にまず書き下し文から入る。随所にあるコラムも面白い。ボリュームが少ないので完読の達成感が得られやすいところも子どもにもおすすめ。私のお気に入りは、秋水編の「往け、われまさに尾を塗中に曳かんとす」
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老子・荘子の思想は、全てが共感出来るというわけではなく、たまに頷かされるものもあるかなという程度である。でも、現代の共産党中国には、その思想はほぼ生き残っていないような。
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老子と荘子から何章か抜粋し、各章毎に書き下し文、和訳、解説、原文の順に書かれています。漢文は苦手なので和訳と解説を読みました。
「いま自分に与えられた状況に満足する」「不自然な行為は長続きしない」など思想がすごくやさしい。しかし、「学問をして知識が増すから無用の悩みが生じる」というのは実践するのに勇気がいるよなあと思いました。
大器晩成や胡蝶の夢の出典が老子や荘子だったのは知らなかった。
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老子・荘子のダイジェスト版。訳文も注釈も読みやすく、わかりやすかった。
普段、「こういう考え方が正しいんじゃないのかな」と思っていたことと違う考え方がばんばん出てくるので、自分の考え方や価値観を相対化することができて良かった。
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加島祥造「タオ」と合わせて。入門編として。
老荘思想、とよく聞くけれど、そんなにこのふたつは親和性が高いのだろうか。
なんだか荘子は話が大きすぎて、ちょっとついていけないなあという感じがしたけれど。大陸的発想、なんだろうか。
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高校生のころ、授業で少し荘子を読んで以来。
荘子の方が書物としてもボリュームが多いはずだけど、この本では老子の方により多くのページが割かれている。
聞いたことのある故事成語や言葉が、老子からたくさん出ていることにも驚いた。
胡蝶の夢の話を、長らく一種のファンタジーのように理解してきた。
本書を読んで、やっと思想的な背景が分かった。
もちろん、こういう思想を生きることはできないけれど、不思議な感じがやはり好きなんだろうと思う。
コラムも、天長節や五行思想、仏教徒のかかわりなど、老荘思想が与えたインパクトがわかるものが多く、楽しく読めた。
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NHK Eテレの教養講座「100分de名著」5月は『荘子』であった。荘子に接するのは初めてだったが、玄侑宗久氏の解説がとても親しみ易く、もう少し原文にも触れてみたいと思い本書を入手した。
本書は老子と荘子がセットになっているが、老子は以前かなり読んでいるので、今回は荘子の部分だけを読むこととした。
解説部分は玄侑宗久氏による「100分de名著」のテキストの方が数倍詳しく解説してあり、しかも映像を通してだから、そちらに譲る。だが、原文と読み下し文は本書のほうが若干詳細(丁寧なルビが振ってある)なので、音読することができた。最近は現代国語や古典ばかりではなく、英語も音読の効用が取り沙汰されている。この際このような中国古典(いわゆる漢文)も、昔のお侍さんたちが勉強したように、大きな声で音読して親しみたいと思った。
そして今回もブクログにはたくさんの引用を登録した。文章を引くことで、また親しみも倍加するように思える。
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老子荘子の主な言葉を原文で引用し、解説がつけられている。
原著を読むとなると大変なのでコンパクトに読んでみるのにはとても良い。
老子や荘子の考えは現実離れしていたり、
言葉遊びに感じる部分も多く、
韓非子や荀子、孫子や孔子の方が的を得てるなと感じる。
無為自然はあたかも自然の摂理のようだが、生命が生きる上での論理には当てはまらないし、真実をついてもいない。
無を説くも中庸のほうが説得力がある。
ただ、老子の考えは一部ハッとする所もあった。
仁を絶ち義を棄つれば民は考慈に復る。とか。
荘子に至っては何でこんな頭の悪い人が賢者となるのか意味不明。おっさんのぼやきにしか思えなかった。
本自体はコンセプトがとても良いので、
老子や荘子の思想に触れるのにはちょうど良いでしょう。
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古文調→現代語訳→漢文の流れで構成。途中まで古文は頑張ったが、正直ちっとも分からないので途中でギブアップ。
老子は、本人が後世に伝える気がなかったというだけあって、なんでそんなことを言い出したのかちっとも共感できず…荘子については色々な解説本を読んでいたので概ね理解できた。
なかなか最初から原文を読むのはかなり厳しいか。。
仏教の禅(本書の中でも荘子の影響があると明記)、ニーチェに考え方が近いのは興味深い。
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あんまり高校の授業でも時間を割いて習わないであろう老荘思想。けれど、中国思想史においては儒教に並んで大切な思想、ということがわかった。特に、李白や白居易の詩句に『老子』『荘子』の一説を踏まえた表現があることが解説されていたのが良かった。士大夫のA面は『論語』で出来ていて、B面は『老子』『荘子』なんだなぁ。
内容で言うと、個人的には『荘子』の「尾を塗中に曳く」が好き。高校の頃に一度読んでやたら記憶には残っていたけど出典を覚えていなかった話。命を削ってまで人の役に立とうとするより、人にほめられたりうらやましがられたりされなくてもいいから、自分に合った生き方をしたいという今の自分の原点はここだったっぽい。デクノボー万歳。もしかしたら「弱いままで生きていく」という今、一番、私が気になってることの端緒もここなのかしら??
それから、100分de名著の『荘子』の回を玄侑宗久さんが担当されていた理由も腑に落ちた。なるほど、仏教、特に禅の思想の受け入れの中国における下地を作ったのが老荘思想だったのねー。もちろん、両者は同じではないけれど、通じ合うところが多かった、ということらしい。「万物斉同」って「山川草木悉有仏性」によく似てるなーと思ったら、そういうことだったか。
あと、巻末の『老子』『荘子』由来の成語一覧は便利。日常目にするいろいろな言葉が実はここから来ているのを知ると、その言葉の捉え方がきっと違ってくると思う。
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技術、知識に捕らわれない、もう一歩進んだ価値観を持つために必読の書です。
論語、中庸、大学と、孔子に連なる本を読んでいたところ、友人から「バランスを取るために老子も読んでおいた方がいい」と薦められました。
読んでみて納得です。
万物斉同(すべてのものはすべて1つである)という万物一元論を基に、孔子の考え方を「表層的」と暗に批判する姿勢に、孔子との違いを比較せずにはいられませんでした。
孔子が唯一であるよりも、比較対象があってこそお互いの意見にもっと寄り添うことができます。孔子が現実的、具体的であるとすれば、老子は、非現実的、抽象的です。そして、現実的である孔子の言を以て、まだ浅いと指摘しているのです。
どちらが良いか?と言われると、迷います。
老子、荘子の言葉がより深遠に読み取れますが、深すぎて、明日の仕事に換言できません。
孔子が説く、恕(「じょ」:思いやりの心)や、富国、楽しむ力の方が、より自分の生活に言い換える事ができます。
孔子の言葉が25メートルプールで泳ぐ助言だとすると、
老子はの哲学は潜水専用プールで役立つヒントのようです。
深い、万人に通じるイデアだけれど、万人の理解は難しい。泳ぐというよりは、思考を深く潜る意識が必要でした。
最後に、印象的な言葉を3つほど引用させてください。
・無用の用
ソクラテスの無知の知を彷彿とさせる、常識を覆すような言葉。
・無為にして民自ら化す
トップダウンであれこれ言うと、民衆は反発する。無理な改革、新技術のおしつけをやめれば、おのずから人は変わる。
・足るを知るの足るは、常に足る
満足していることを知っている人は、常に満足できる。
最後の一文は自分の座右の銘だったのですが、実は語源を知りませんでした。
こういう出会いがあるから古典は辞められません。
論語と同じく、「早く読んでおけば良かった」と思える1冊です。
2021年ベストブック認定です。