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紙の本
鳳雛の夢 長編歴史小説 上 独の章 (光文社文庫 光文社時代小説文庫)
著者 上田 秀人 (著)
父から家督を譲られ、伊達の頭領となった藤次郎政宗。奥州統一を目指し腹心片倉小十郎とともに走り始めるが…。乱れ行く戦国を寵臣との熱き絆で生き切った、伊達政宗一代記。オリジナ...
鳳雛の夢 長編歴史小説 上 独の章 (光文社文庫 光文社時代小説文庫)
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商品説明
父から家督を譲られ、伊達の頭領となった藤次郎政宗。奥州統一を目指し腹心片倉小十郎とともに走り始めるが…。乱れ行く戦国を寵臣との熱き絆で生き切った、伊達政宗一代記。オリジナル原稿に『歴史人』連載内容を追加。〔2014年刊に大幅に加筆修正〕【「TRC MARC」の商品解説】
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書店員レビュー
東北統一を夢見たある若武者のはなし
ジュンク堂書店福岡店スタッフさん
時代小説界のトップランナーの一人である上田秀人による、独眼竜・伊達政宗を主人公とした歴史小説。
上巻では幼少期~家督相続ごろまでが描かれているが、特に重点的に描かれるのが人間関係だ。父である伊達輝宗との関係、師である虎哉宗乙との関係、守り役であり腹心でもある片倉小十郎との関係が重点的に描かれている。その中でも特に大きな存在と感じたのが虎哉宗乙との関係だ。高名な禅僧であった宗乙は、輝宗に乞われて政宗の師となる。血のつながりもなく政宗の配下でもない宗乙は、だからこそ常に「師」としての立場で政宗に接することが出来、政宗の心が折れそうなときなどには、厳しい言葉で叱責し、立ち直らせることが出来るのだろう。
周辺の大名家や豪族との関係など、戦国時代の東北に詳しくない読者にも配慮がなされている点も素晴らしい。東北の有力な大名家はおおよそ姻戚関係にあるため、同盟関係が非常に複雑になっており、そのため伯父と甥や、実の兄弟同士といった肉親同士の争いが特に頻発しているのが東北という地なのだ。こういった部分への言及がしっかりとなされているため、伊達家の立ち位置が非常にわかりやすく、作品を理解する上での重要なポイントとなっている。
上巻のクライマックスとなるのは、伊達政宗最大の危機となる「人取り橋の戦い」だ。この戦いでたくさんの人が亡くなったので、橋の名前が「人取り橋」に変わったとされるほどの激戦を、政宗はどう乗り切ったのか。ぜひご一読ください。