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「やれること」でなく「やるべきこと」に取り組む
流行りを無視して、逆を狙う
工場団地を作ったら土地が余る、リゾート開発したら客がこない
量を求めず、利益にこだわる
変人に寛容で変化を恐れない
福岡 日本五大都市
ニュージャージー州 ウエストフィールド 教育から街を再生
全国のコンパクトシティ化は失敗
富山市はコンパクトシティすすめたが、周辺の市町村が開発をすすめたので、広域で見るとコンパクトでない
軍港 横須賀、舞鶴、呉、佐世保 かつて発展
福岡市 明治維新の直前 福岡藩の役人が偽札問題
キャナルシティ 元カネボウの工場跡地
岩手県紫波町のオガールプロジェクト バレーボール専用コート
都市経営において「撤退戦略」は極めて重要
空港移転が裏目にでた広島空港
渇水問題が福岡市の意識を変えた
渡辺興八郎 帝大誘致、博多電気軌道鉄道 渡辺通り
松永安左エ門 電力
四島一二三 福岡無尽株式会社
川原俊夫 明太子 ふくや 製造法、通販のノウハウを公開
進藤一馬
制約はできない理由でなく、新たな戦略を考えるチャンス
都市コストが最適化されるのは12−18万の都市 川﨑一泰
内需はできるだけ地元資本でまわす
宮崎 青島ビーチパーク サーフィン
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民間主導の都市開発も含め、制約をうまく生かし逆張り戦略でいまの地位まで上り詰める福岡市の経緯を見るには読み物として面白い書籍でした。よく福岡市が取り上げられる理由を知るには良い本です。
ただ当初のフレーミングによるものだと思いますが、最強の地方都市かどうかはよくわからないのが正直なところ。
都市開発を民間主導で行い発展したという木下さんの自前の論に当てはまりが最も良い大都市は確かに福岡市だと思います。一方現在も競争力を有する製造業種が豊かな浜松や静岡、広島などは都市圏単位での一人あたり生産額は相当高く、京都市などは一人あたりの雇用者所得も高い水準にあります。このあたりは最強かどうかを見るには基礎データですが全く触れられていないので、福岡市ありきで議論を始めている限界かもしれません。木下さんはマーケティングがうまいのでわかって書いてらっしゃるのだとは思いますが。
あとはオガールは補助金が入っているので「補助金に頼らない」が何を意味するのか気になりました。
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福岡のことを知るというより、今後の地方創生含んだ自分の働き方に対する考え方として刺激を受けた。
相反する二つの事柄を難しいと言って諦めるのでも、折衷案として落ち着くのでもなく、
理想のままで実現する力を身につけたい。
行政と民間の高い垣根を超えてしっかりと予算管理し収入を上げ続けることが重要。
その中で都市にとっての「変化」と「不変」のバランスが難しいが必須。
地域だけで完結することはなく交流人口増のためにも、
変化のためにも、外部からの目を大切にしなくてはいけない。
それが他都市の真似ではない凡庸でもない埋没しない唯一無二の都市になることなのかもしれない。
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201812/
他都市と同じ産業分野で出し抜こうとするより、むしろ、活発な産業を周りの都市に譲り、そこで得たお金を福岡市で消費してもらうという流れをつくったのです。/
紫波町は人口約33300人で財政も厳しく、自治体単位で見ると恵まれた状況ではありません。一方、半径30kmのエリア単位で見ると、盛岡市、花巻市もカバーするので、他都市から高速道路を利用して訪れる客を見込むことができ、約60万人を超える規模まで取り込めるようになります。/
オガールの敷地内には、民営の体育館があります。この体育館はなんと、日本初の「バレーボール専用施設」なのです。なぜサッカーや野球ではなく、バレーボール専用なのか。それは、ライバルの少ないスポーツを狙うことで、体育館の高い稼働率を維持するためです。しかも、施設の設置は補助金に頼らず、あくまで銀行の融資によって建設し、運営にも民間ビジネスのノウハウがぞんぶんに生かされています。/
都市経営において「撤退戦略」は極めて重要です。大きな過ちが発生するのは大抵、失敗した時ではありません。失敗しているにもかかわらず、撤退の意思決定をしないことで発生するのです。/
もし仮に、工場誘致に失敗した際、知恵を出さずにしつこく工業化路線を追い求めていたらどうなるか。工業地域に特化させるために、内陸部と臨海部の交通は分散され管理中枢都市にはなれなかったでしょう。/
川原氏はなんと、魚卵の仕入れ元から仕込み方法など、明太子の製法をすべて無料で公開したのです(調味料の配合は企業秘密とした)。/
独占するのではなく、多くの人に参入させて産業そのものを大きく育て、それでも自分の店が一番うまいものをつくり続ければ、必ず商売は半畳する。そして独占しなかったその姿勢が、今日の明太子とその関連商品市場を生み出したのです。/
地方都市において、歴史的行事、特に「神事」は極めて重要な機能を果たします。
1つは、人々の結束量を高める効果です。行事の準備から開催まで、長い時間を地域の仲間とともに過ごすことになります。すると町会単位での活動によって対他町会の意識が芽生えて、地域単位の結束力を強めます。また、互いの信用・理解といった社会的資本の整理・蓄積が行われて、地域の問題解決を促したり、無用な衝突を防ぐなどの効果もあります。実際にまちづくりの取り組みでも伝統行事がきっかけとなって様々な物事が進展することがあります。
もう一つは経済循環としての機能です。祭事は基本的に「やってあげるもの」ではなく、「やらせていただくもの」という理念の上で取り組まれます。つまり、すべて参加者の「持出し」によって成立するのです。しかも祭事には、様々なルールもあったり、町会単位で立派さを競う地域もあります。そのために必要な資材をそろえるには、応分の財力が必要になるのです。財を持つ者は、応分の負担をすることが基本となり、商都では一部に偏った財を地域内で広く分配していくという、再分配的機能を持っているのです。/
苦しい状況でも、政治、行政、民間の人々が諦めず、「自治体にお金がないなら、民間��が自発的に出し合う!」「工業都市化ができないなら、サービス産業で独自路線を伸ばす!」「市域拡大が無理なら、他都市とのネットワークをつくって成長する!」というように、”常に諦めない姿勢”を貫いています。これはどんな困難も、前向きで力強く打開策を見出す「ネアカ」な心構えが大切であると感じました。/
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感想
行政の人材を育てる拠点に
国際教育都市 福岡
以下は読書メモ
常識破りの戦略の積み重ねによる強さ
多くの人の発想力や挑戦に触れる
PDCAを回すと当たり前の打算的な打ち手になる
思い込み
・人口の増加で解決
・他都市の成功事例を実践
・自治体が主体的に
・国からの予算最適化
・不便だと発展は無理
・市民WSは間違いなし
福岡の非常識
・民間主導
・まちの中では競争より協調
・工場誘致は早々に撤退
・空港を郊外移転しない
・市域拡大時代に開発抑制
自分たちの行政サービスに最適化でする人口規模を狙う
フェイスブックやアマゾンは都市整備に積極的
天神のエリマネ団体
・戦後の立ち上げ
・百貨店との協調戦略
・博多と天神のエリア競争と協調
→ライバル関係の好循環
福岡の覚悟
・民間のキーマンが中央集権に迎合せず判断
集積エリアにはある程度の再開発が必要
再開発をしないエリアの設定、内需拡大するミックスオープン
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人口増加、教育、コンパクトシティ、産業等の点で優れたパフォーマンスを発揮している福岡市について、その発展のポイントを、都市経営的な視点から解き明かしている。
民間主導が大切であること、周りと同じことをしないということ、「撤退」するという戦略もアリだということなど、地域活性化やまちづくりに当たっての有益なヒントが多かった。
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福岡市は人口増加し、人口増加率が高く、若者の人口が多いということで、最強の都市として扱われている。
その要因として、民間主導のまちづくり、周りと違うことをやることによる競争優位などが言われている。
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まちづくりや商店街振興の分野で著名な著者による、福岡市のこれまでの歴史などをたどりながら解説した一冊。
著者のこれまでの著書と異なり、1つの都市をテーマにしたものは初めて読み、新鮮な感じを持ちつつ、著者らしい鋭くも分かりやすい指摘が満載。
これをただの福岡市を褒め称えているだけと思うのではなく、何が応用できるのか考えていかなければならない。
▼まちづくりの「思い込み」
・人口が増加すれば、地方が抱えている問題が解決する
・他都市の成功事例を、そのまま実践すればうまくいく
・まちづくりは、自治体が主体になって取り組むべき
・国から予算をもらうために最善を尽くす
・自分のまちは不便だから、発展するわけがない
・市民ワークショップを開催すれば、間違いのないまちづくりができる
都市を発展させてきたところは、これらの「思い込み=常識」を打ち破り、独自の路線を突き進んでいる。その1つが福岡市
<この本から得られた気づきとアクション>
・福岡市は政令指定都市であり、一定以上の規模や産業集積を持つだけでなく、歴史もあり、現在も繁栄していて当然、と思考停止してしまえば、本質は見えない。
・「常識を疑う」が本書のテーマの1つ。今の都市の発展を阻害する「制約」は何か。それを強みに変えるには何が必要か、それを考えなければならない。
<目次>
第1章 まちづくりは「常識」を疑え!
第2章 福岡市は「ここ」がすごい!
第3章 福岡市5つの「常識破り」
第4章 福岡市を変えた10の「覚悟」
第5章 経営視点で見える「福岡メソッド」
第6章 福岡市の「制約」と「未来」
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わかりやすく都市創生の大事な考え方が理解できた。
同じことやれば良いというわけではないだろうが、一つのファクトとして理解しておくべきことと感じた。
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雑学カテゴリではあるが,ひょっとしたら講義に役立つかもと思い,購入してみました.内容は非常に面白いです.
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自分の興味関心のまちづくりに関する本として読了。
でも、仕事の仕方とか働き方、福岡の街の今後のトレンド(2年くらい前の本だけど)っていう意味で勉強になったな。
・100人の合意より1人の覚悟が街を変える
→レガシー企業の会社員として心に染み渡り、なんかズキズキする言葉。組織は合意を取りたがるし、責任の所在がよくわからなくなりがち。下のものは上を見て仕事してる。
・何のためにそれをやるのかという大目的を考え抜いて掲げる。そして、やるべきことは何かを導き出し、自分が行動していく。
これが地域を変えるプロセス。
・条件が悪い中でもビジネス取引を考え抜く。ex 路面電車敷地とソラリア計画の容積率
・福岡メソッド
①制約条件が特異な戦略を作り出す
②技術革新が起こるとき、競争論理は変わる
③議会や市民理解を必要としない民間資本が尖りを作る
・マーケティング近視眼
アメリカの鉄道会社は自分たちを鉄道会社と定義したのが衰退の原因
・福岡のこれからの制約
①九州衰退
②アジアの多様な成長衰退混乱
③大学の国際競争、若い人材の獲得競争の激化
④急速な成長による凡庸化、過剰集積
Ex チェーンテナントより個人店
需要を食いつかさない、フェラーリマーケティング一台売り残す
・イノベーション産業集積の他都市との競争激化
→地域特性×クリエイティブによるライフスタイル産業の開発
①特定のライフスタイルに合致した体験サービスを提供して地域で稼ぐ
②特定のライフスタイルに必要とされる商品市場で独自のブランドを築き、稼ぐ
・都市の魅力を創出する人を増やす
・ネアカな姿勢
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図書館で借りた本。地元だが地方最強なのかは分からない。物価は安く食事処の満足度が高いのは間違いないかな。男子は東京に行く人が多いから女子余り現象は昔から。若い層の人口増加は九州から集まってくる学生が多いのもあり、そのまま就職のパターンが形式化されているのもあるだろう。本書では天神や博多の商業や福岡市の行政、発展させた偉人たちの話の繰り返しだったので、ほどよく田舎を感じられる福岡市近郊の市や町の事なども掘り下げてみたら良かったのかも。福岡は観光資源が弱いが交通ターミナルの重要位置にいるのは地理的有利ではある。空港から10分以内で博多駅に着く利便性も利点。糸島や新宮など郊外に移住したがる若年層やシルバー世代、医療環境の充実もあり、市内まで交通機関の良さも相成って人口増加に繋がっているのかも。
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結論としては、まあまあそりゃそうだよな、というところではあるけど、福岡の現在が出来た経緯については全然知らなかった。広島もそのうち飲まれていくのだろうか。
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これまで日本の政令指定都市の人口五大都市といえば長らく、横浜市、大阪市、名古屋市、札幌市、神戸市となっていたが、2016年人口で神戸市を抜いて、第5位にランクインした福岡市が、全国的に人口減の今、なぜ人口を増やし続けられているのかを地方政策や各種政府委員を務めた経験をもつ著者が解説した一冊。
ここ数年、人口増加や起業推進事業等で話題に上る福岡市は、最近の政策が当たって伸びていると思われがちではあるが、都市の活性化は数年のスパンで伸びるものでもなければ、目先の発展や周辺の都市が成功した二番煎じで伸びるものでもない。先人たちがその都市の将来を見据えて興した事業に影響され活性化していくもの。
福岡市は、もともと水源に乏しく政令市の中で唯一、一級河川がないので周辺都市から水を供給してもらっていることや、周辺都市から出遅れたということもあり、明治後半から他都市が成功してきた工業地帯をつくり、産業を興し、団地を建てて人口を増やすことができず、第三次産業であるサービス業を中心に都市計画をつくっていく。
現代にもよくあるような、役所主体の公共事業や国からの補助金をあてにするのではなく、渡辺通や博多駅等に路面電車を通した渡邉興八郎さんや、後の福岡シティ銀行を作った四島一二三さん、10年かかって作り上げた明太子の作り方を惜しみもなく広め、福岡市の名物とした川原俊夫さん等、民間の力で福岡を盛り上げ、私鉄や国鉄だけでない西鉄バス、西鉄電車等の地方のハブ化を推し進めた結果、現在では羽田、成田に次ぐ離発着数を記録する福岡空港は市街地からの利便性に優れ、博多港も大陸や半島からの旅行者の玄関口として業績を伸ばしている。
都市としての魅力に加え、ローカルな屋台や商店街等、他都市では衰退していったような産業も福岡らしい魅力をもっている。
国や自治体手動の活性化では、『仏つくって魂入れず』という言葉のように、箱ものや道路を整備してもそこに入る民間企業の力がなければ、いずれ衰退していくことになる。その点、福岡市は民間主体で自治体は、あくまでそのお手伝いをするというスタンスがあり、他都市の成功例の真似でない、自分たちで考えた福岡市独自の事業を展開している。
都市の活性化に限らず、世の中には変な民主主義がはびこり、みんなで考えることが重要になってしまい結局、しないといけないことではなく、できることしかできず、やったとしても「みんなで考えた結果なんだから」と誰も責任をとらない。誰にとってもメリットがあって、みんなが納得できるものなんて先進性のない守りの事業に過ぎない。本気で結果を出そうとするのであれば、自分の保身を意識しながら計画したものではなく、自分の覚悟で旗をたて、リスクを負って切り開いていくことが大事だと感じた。
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まちづくりにも興味を持ち始めて読んでみました。きっかけは著者のTwitterをフォローしたことかな。
個人的にポイントだなと思ったキーワード→コンパクトシティ/福岡市の人口密度は1㎢あたり4,500人・札幌市は1,750人/福岡市の開業率7%/行政の力だけではなく大きな民間の力も必要、それには合意が必要ない/都市単位ではなく都市圏単位で考える/事業ではなく産業をつくる/補助金をもらう=どこかの成功例と同じ/神事は結束力を作る/チェーン店の地元貢献度は2~4割、地元店は5~7割……こんなところかな。目先のことにとらわれず長期的な目線で見ると言うことの何と大事なことか、そして難しいことか。自分の人生考えるのも、本当によく考えないとな……^_^;
そして、福岡市に改めて行ってみたい!と思ったけど、行けばわかるもんでもない内容な気がするな。どうするのが一番体感できるだろうか?