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このタイトルとイラスト付きの人物紹介で、怪人二十面相をアレンジした作品かと思っていた。読んだら全く違っていて、もっと残酷でドロ臭い冒険活劇だった。
冒頭で殺されたと思われた探偵にそっくりな人物が現れ、助手の少年が本物か偽物か判断出来ないまま、怪盗が財宝を狙う事件に巻き込まれる。中盤は事件の大きな動きが無く、本物か偽物かだけの興味で持たせているので、中だるみな展開で面白く無かった。終わり方も中途半端に思えた。
精力的に本格ミステリを発表していた著書の面影は、もう感じられなくなってしまったな。
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戦後間もない時代、探偵VS怪盗という設定に心惹かれました。冒険活劇という感じで、ミステリ的には物足りなかった。
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う〜ん、最後まで一気に読ませる勢いがなかったような…
最後までもしかして本当は九条先生生きていて本物なんじゃない?って読みつつもそんな簡単じゃないよなぁと思ったり。そこが狙い目だったんだろうけど。
結局、替え玉の大作なんだよね…
騙されたと言えば騙されたんだろうなぁ。
じゃ、何で無駄にあんなハイスペックなのさ(笑)
不思議紳士は誰?って感じでどうにもすっきりせずだし。変装の名人だというのはよく分かった。ただ不思議紳士はやっぱり不思議紳士だったっていうのは救いだったかな。
時代に流されて信念のない怪盗に成り下がったわけではなかった。でもその信念は子供たちには伝わってなかったね…
所々に出てくるセリフが悪役的に見えても結果として国のために動いていたのかもと思わせるところもあり…戦争は辛い思いをして救おうと努力した結果が悪に見えるっていうこともあるんだろうな。
探偵対怪盗物と言うより仇討ち物っぽかったけどキャラクターは魅力的だったので続編が出てもおかしくないと思う。
瑞樹が仇討ちを思いとどまって後悔していたけど、蝶子が「それで良かった、仇討ちをやめる勇気を持っている瑞樹くんが瑞樹くんである限り変わらない」って言ってくれてよかった。いつか瑞樹くんが自分の中でその言葉に納得してほしい。
生き生き動く瑞樹、蝶子。九条本人なのか大作自身に惹かれ始めているのか迷っていること心情も読んでるこっちにも伝わってきた。
今後、瑞樹がどう大作と共に成長していくのか見ていきたい。
舞台にもなってるらしいので、ミステリーとして読むより活劇として楽しむ方がいいのかな〜(๑˃̵ᴗ˂̵)
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少年探偵と、宿敵である怪盗のバトルがいま始まる! 痛快ミステリ活劇。
戦後間もない日本。孤児の瑞樹はひょんなことから探偵・九条響太郎探偵の助手を務めることになる。凶悪な事件を引き起こす謎の強盗集団、怪盗不思議紳士の追跡に協力することになった矢先、衝撃的な事件が起きる!
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怪人二十面相と明智小五郎を思わせる、怪盗と名探偵の対決物語である。だが、肝心の名探偵は、物語が始まって間もなく怪盗不思議紳士の手によって暗殺されてしまう。名探偵・九条響太郎の遺志を継いだ助手の瑞樹が、響太郎に思いを寄せる蝶子の手も借り、響太郎の影武者だった大作を響太郎に仕立てて、怪盗不思議紳士と対決することになるのだが、目の前には次々に苦難が立ちはだかる。困難な状況を共にしているうちに、大作が本物の響太郎に見えてきたりすることもあって、次第に信頼関係が深まっていくように見える。真相は明かされないまま事件は解決されるのだが、果たして解決編はあるのだろうか。気になるところである。怪盗不思議紳士と九条響太郎の正々堂々の対決も見てみたいと思わされる一冊である。
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この度は当選して戴きました、ありがとうございます。
我孫子さんだから読みたい、という単純な理由だったが、戦後日本、名探偵、怪盗……などなど興味を惹かれるものがたくさん散りばめられていた。
孤児であった瑞樹は探偵九条によって拾われ助手となるが、師である九条が目の前で殺されてしまう。現実を受け入れられない瑞樹の元に現れたのは、九条にそっくりな顔をした役者。九条の影武者をたまにやっていたという彼に、瑞樹は死んだ九条の役を演じさせ、師を殺害した犯人を追い詰めて行く計画を練った。
本来は舞台用だったらしいが、全体的にはジュブナイルミステリのような印象を受けた。
瑞樹の13歳という中途半端な年齢は、世間的に大人と認められにくいものの、彼自身は名探偵九条に認められるほどの有能な知識を持っている。少年らしい無鉄砲さと冷静な判断のちぐはぐさが、そのどうにもできない葛藤を表している気がする。
九条と瓜二つの山田大作という男の、読めない存在がまた気になる。大して親しくもなかったくせに、九条の死を知って金をせびりにくる、最初の印象としては最低な男だ。時代背景もあるだろうが、楽に働いて金が欲しいと豪語する印象は良くない。その大作が九条の真似事を始めると、自然とそのだらしない成を潜め、本当に九条が生きているかのような姿を見せる。
九条に入れ込んでいた蝶子もキーパーソンだが、ひとまずそれぞれのキャラの際立ちはとても強い。身代わりものというと、小心者の私はいつバレるのかとヒヤヒヤしてしまい苦手なのだが、この作品にはあまりそういった場面が見られず安心して読むことができた。
ただ「名探偵九条響太郎は生きている?」というまやかしに引きずられてしまい、スピード感は途中で失速する。際立つキャラクターや異常な殺人計画にどんどん読んで行けそうなものだが、なかなかページが進まなかったのが残念だった。
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ブクログさんの献本企画で当選しました。
ジャケ買いならぬ、ジャケ応募で、応募した後にレビューが条件と気が付き、ヤバイヤバイと青くなりました。まあ、当選しないからいいだろうと思っていたところ、なぜか当選。ありがたく読ませていただきました。
読む時間がないから困ったなあと思っていたのに、いざ、数ページ読み進むと、子どもの頃夢中になって読んだ江戸川乱歩の世界観を思い出させてくれるような作品で、とても楽しくあっという間に読了しました。少年探偵・瑞樹くんの九条探偵への思慕がせつなくて、瑞樹くんの願い通りの展開にならないかしら?とヤキモキしながら読み終えました。
こんな世界観のお話をもっと読みたいなあとシミジミ懐かしく感じました。
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突然凶悪になった怪盗不思議紳士、追う警察、そして探偵。
序盤の展開からびっくりして、最後まではらはらしました。
あとがきに関さんの名前がでてきてびっくりした。
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かつてはスマートな怪盗だったのに、戦争を経て、凶悪な殺人さえ辞さない悪党になってしまった怪盗不思議紳士。そしてそれを追う探偵・九条響太郎。これはもう筋書きだけで胸のときめく冒険活劇なのですが。なんといきなり殺されてしまう探偵……展開に絶句。
しかし。残された少年助手と、探偵の影武者がコンビを組んで繰り広げる怪盗との対決は、それこそ本物の探偵顔負けです。助手の瑞樹が子供ながらに頑張るのは、無条件に応援したくなっちゃうし。最初はヘタレなダメ男にしか思えなかった大作がなんだかどんどんカッコよくなってくる! まさか本物!? ってのは私も何度も思いました(笑)。
そして怪盗不思議紳士との息詰まる対決。そしてまさかそんな真相&結末になるとは! やっぱり探偵と怪盗の対決ってのはたまりませんねえ。最後までわくわくさせられっぱなしの一冊でした。
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「御神楽少女探偵団」を思い出すような、コテコテの設定とコテコテの活劇、続編への含みも含めて。ミステリというよりは小学生向け冒険活劇の類だが、気軽に読める。5.5
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乱歩を思わせる設定。怪盗に探偵に少年に旧華族。この手の活劇ものにしては怪盗が乱暴なのが意外だったけど、最後にひっくり返される。らしいっちゃらしい結末か。
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時代は戦後、探偵と少年助手と怪盗など大好きな設定で、わくわくエンタメ小説で楽しかった。元は小劇団の戯曲として作られた話と聞いて、このケレン味に納得!でも先にそれを聞いてしまうと、舞台ならどう演出するかを想像しちゃって、登場人物が舞台袖から出てくるイメージで読んでしまうのでちょっとツライ。 ニセ探偵をワトソンが雇うという映画「迷探偵シャーロックホームズ 最後の冒険」を思い出すが、その映画を意識して書かれたそうだ。
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表紙買い。
時代設定が良く、冒頭数行から早くも、我孫子氏の描いたこの不思議な世界に引き込まれた。それからの怒涛の展開、どんどんと不穏になっていく内容……全体的に非常に良く面白かったが、ラストの方はあまり好きじゃかった。なのでどこかもやもやする気持ちはあったものの、作者の話を読んで納得した。読後感はなんだかんだ爽やかだったような覚えがある。こういう雰囲気だけで二杯はご飯が食べれるね。
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終戦間もない日本。
戦災孤児の草野瑞樹は、ある事件をきっかけに探偵の九条響太郎の助手になる。
警察にも頼りにされる名探偵・九条響太郎は、「不思議紳士」と名乗る、神出鬼没で変幻自在の怪盗とは宿敵同士で、数々の対決は伝説であった。
戦時中鳴りを潜めていた不思議紳士の仕業と思われる強盗殺人事件が久しぶりに発生するが、調査の最中、探偵は爆殺されてしまう。
悲しみと怒りにうち震えながらも瑞樹は虎視耽々と機を狙っていた。
百戦錬磨の怪盗を相手に、少年の孤独な闘いが、幕開ける―!!
(アマゾンより引用)
探偵が早々に死んだのにビックリよ(´・□・)ア-
けど物語は面白かった。
終わりがちょっとあっけなかったかなって感じやったけど
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戦前に人を殺さず富裕層の財産ばかりを狙っていた義賊怪盗不思議紳士とそれを追っていた探偵九条響太郎。
戦後、再び現れた不思議紳士は残虐な手口を使う強盗と化していた。
不思議紳士に大切なものを奪われた探偵助手の草野瑞樹は密かに復讐に執念を燃やす。
不思議紳士に狙われた旧華族の屋敷を舞台に繰り広げられる冒険活劇。
神出鬼没の怪盗と、知的で警察からも一目置かれる人望の厚い探偵。戦災孤児の少年助手。予告状でのやりとり。今ひとつ頼り甲斐のない警察。GHQの横槍。
これ以上はないくらいベタな設定だけれど、そのベタさ加減が好き。
読み進めるうちに誰が本物で誰が偽物か、誰が味方で誰が敵か、疑心暗鬼になってくる。
希望を捨てきれずに揺れる瑞樹と蝶子の心情が切ない。
最後は性急にたたみ過ぎた感があって、不思議紳士と九条響太郎そのものの謎がフワッとしたまま物語を閉じられたのが少し残念。
続編の為にあえてそうしたのなら今後が楽しみだけれど、どうなんだろう??
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初読みと思ったら2作目でした。
「殺戮にいたる病」と全然違うので同じ人とは気付かずでした。
カッコイイ名探偵が出てきたのに早々に殺されてしまう。
でも、なんと、影武者が。。。
戦後、探偵のもとで見習いをする少年、探偵を慕う深窓の令嬢。
素材も舞台もスパイスもよかった、楽しんで読了。
ところで名探偵はほんとに死んじゃったの?
ほんとは・・・と思ってるのは私だけかしらん。