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商品説明
女性たちはいかにシェイクスピアを受容し、その正典化に影響を与えてきたか。フォリオへの書き込みが物語るもの、批評や研究、ファンの一大イベントなどを通して、18世紀までの女性の観客や読者が果たした役割を探求する。【「TRC MARC」の商品解説】
王女や作家から市井の観客・読者まで
現代でこそイギリス文学の「正典」として称えられているシェイクスピアだが、はじめからそうだったわけではない。むしろ、どちらかというと教養のない作家と見られていた。
そのシェイクスピアをイギリス文学の金字塔に押し上げたのは、学者や作家、舞台のスターや演出家、イギリス文化を広めようとした政治家や教育者だけの業績ではない。作品が今でも世界中で親しまれ、映画やテレビドラマになっているのは、多くの無名の人々が劇場でシェイクスピアを楽しんできたからだ。そしてそこには、確かに女性たちがいた。偉大なシェイクスピア研究者として知られる人々の大部分は男性だが、16世紀の末から、芝居を見、作品を読み、それについて考える女性たちは存在していた。批評・研究史の初期にさえ、女性の働きがあったのだ。
本書は、フォリオへの書き込みや手紙などの分析、18世紀にあったファンの一大イベントの記録を通じて、16世紀末~18世紀半ば頃までの時期、著名な作家や宮廷人から一読者、一観客にいたる女性ファンが、シェイクスピアの権威の確立にどのような役割を果たしたかを見る。【商品解説】
女性たちはいかにシェイクスピアを受容し、その正典化に影響を与えてきたか。十八世紀までの観客や作家、宮廷人などの関わりを見る。【本の内容】
目次
- 序論−わたしたちが存在していた証拠を探して
- 第一部 十七世紀における劇場、読書、女性
- 第一章 十七世紀イングランドの観劇
- 第二章 読み書きする女性たち
- 第二部 王政復古期の女性とシェイクスピア
- 第三章 王政復古演劇と女性
- 第四章 王政復古期の女性作家たち
- 第三部 十八世紀の女性たちとシェイクスピア・ジュビリー
- 第五章 読書する女性たち
- 第六章 十八世紀の女性観客たち
著者紹介
北村 紗衣
- 略歴
- 〈北村紗衣〉武蔵大学人文学部英語英米文化学科准教授。専門はシェイクスピア、フェミニスト批評。著書に「共感覚から見えるもの」など。
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