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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
WBCを見て気になって読んだ本でしたがでした、とても勉強になり教育者としても素晴らしい考え方を持った方で、丼系します。
紙の本
渋沢栄一
2019/06/19 07:32
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投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
渋沢栄一が日本のプロ野球を経営したらどうしていただろう。偉人に学ぶ気持ちを持つ栗山監督は素晴らしいと思う。
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栗山英樹監督が、愛読書としている渋沢栄一の「論語と算盤」をどの様に解釈し、自分の言動に移しているのかのエピソードを著した一冊です。かねてから、栗山監督の言動に感銘を受けていたので、その言動が「論語(道徳)」と「算盤(経済)」を基にしているということを本書にて知ることができ、渋沢栄一の「論語と算盤」を読んでみたいという読書欲が湧きました。巻末には、渋沢栄一の玄孫である渋沢健さんとの対談もあり、これもまた興味深いものがあります。
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「論語と算盤」を題材に選手を育て続ける栗山監督のチームを率いるリーダーとしての神髄を見たような気がします。多くのリーダーは相手に自分の意見を無理やり押し付け「説得」しようとするが、栗山監督は自分の思いを伝えるだけで「選択」は相手に任せ選手自身が「納得」するように試みる。大谷選手にもMLBで活躍するという彼の夢をかなえるためにはNPBでのステップが必要であるという意見は伝えたが、日ハムに入ってくれるように説得はしなかったという。大谷選手はMLBに舞台を移したが、今年は高校最多ホームラン記録を持つ清宮選手が入団した。清宮選手は13歳のときに日ハムの始球式を務めたことがあり、日ハムの監督は栗山監督だった。清宮選手が日ハムに入ったのは運命だったのかもしれない。栗山監督が清宮選手をどう育っていくのが楽しみで仕方がない。
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「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉のとおり、栗山監督は賢者である。だから好きなんだよなぁ。ビスマルク良いこと言うなぁ。
北海道日本ハムがどうして育成がうまいのか。育てているからじゃない。選手自身が育つから、育成が成功するのである。
その秘訣が歴史に学べる。日本資本主義の父である澁澤栄一から学べるのだという。オオターニサーンはこの本をもって渡米したらしいが、この本はどれだけ彼を救ってくれるのか。
前々から冗談半分で日本ハムは牧畜業だから、選手を育てるのがうまいと言ってきた。経済動物の扱い方をよく考えている。それは利益追求という意味では全くなくて、価値の提供という視点で、育成をする哲学があると思えるから。牧畜業との関連もあながち冗談でもないのだと思う。
畜産業は生命を売っている。機械、工場的に命を大量生産すれば利益は増える。でもそうやってストレスフルに育てた経済動物たちは、味が落ちて価値がどんどん下がっていく。食品製造で大事なのは、「価値の提供」ということを忘れてはいけない。おいしいものを売って儲けるから意味があるのだ。安かろう、まずかろうで儲けても意味がないのである。
これは人材育成も一緒である。プレッシャーで鞭打って必死に働かせて、労働生産を向上させる。そんなストレスフルでしごいた人材が、生き生きとしたプレーをして活躍してくれるのか。いや、しない。内発的動機付けのないプレーでは、自分の限界を突破した結果は残せない。
日本ハムという球団は、選手一人ひとりが最もおいしくなるように、こだわって育成している。餌にもこだわっている。本という心の栄養を十分に与えて、心身ともに大きく育つようにしている。
その心を育てるこだわりの餌が『論語と算盤』なのである。
そんなことは書いてないけど、そんなことを考えてしまった。ファイターズは奥が深い野球チームである。
ファイターズは心の放牧をしているんだ。選手たちがのびのびと活躍できるように、心を育てている。どこかのウサギや虎の球団のようにプレッシャーによる締め付けでコントロールされないようにしている。
p206からの栗山さんと渋沢さんの対談が面白い。
「論語と算盤」だから良い。「●●か□□」だと、選別するだけで新しい何かは生まれない。「●●と□□」は組み合わせる。一見まったく混ぜられないものでも、創意工夫でうまく組み合わせて新しい何かを創造できる可能性がある。
論語と算盤もそうである。道徳観と経済をうまくコラボレーションさせたその先に、深い哲学が生まれた。この「と」の字を大事にすべき。という発想は、良い。
大谷翔平も「投手と打者」である。これをコラボさせたら、ものすごい価値を生み出せる。実際、日本では大活躍した。MLBでは。楽しみでしょうがない。
「宿命と運命」のちがいとは。
渋沢さんは、「宿命は宿った命だから変えられない。でも、運命は運ばれてくる命だから、変えられるはずなんです。じゃあ誰が運んでくるかっていうと「人」が運んでいるんですよ。出会いな��てまさにそうですよね。」 と言った。
これいいな。運命は変えられる。人事を尽くして天命を待てば、運ばれてくるものは、変わるだろう、ってことだ。
「コラボレーションとコクリエーション」
渋沢栄一は資本主義の父と呼ばれるが、彼は資本主義のことを「合本主義」と訳していた。
資本主義とは、資本を元手に資産に投資して価値を大量生産するということである。それはブルジョワが独占するみたいなイメージがあるが、そうではなくて、てんでんバラバラになっているお金を一か所に集めて、大きな装置を作って、より良い価値をたくさん生産することが、社会全体でみればよいのだということである。
庶民がちまちま金をたんす貯金しても、だれも巨大な工場は作れない。でも、銀行に貯金して、銀行が集めた金で資本提供して巨大工場を作れば、製品が作れるし、雇用が生まれるし、需要を満たせる。
このように小さな力を集めるシステムを作ることが大事なのである。それが合本主義だという。
これはコラボレーションとコクリエーションの精神ということである。日本ハムもこれを大事にしている。選手にいろんなポジションを守らせて、技術を向上させているし、いろんな打順を組み合わせられるようにしている。最大のコラボは大谷翔平の二刀流だろう。
こんなところにも澁澤栄一の精神が見え隠れ。
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2018/09/19:読了
「論語と算盤」の教え、というより、渋沢栄一の教え。
渋沢栄一が、プロ野球を経営したら、どうするだろうと常に考えている。
姿勢がすばらしいので、素直に感情移入して本が読めた。
カテゴリは悩んだけど「教育」にした。
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我らが栗山監督の最新作。
喜び勇んですぐに読んだが・・・???
前著『栗山魂』、前々著『未徹在』と比較すると、私にはその内容が全くしっくりこなかった。
残念。
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栗山監督が体現している監督業の心得、醍醐味、覚悟についてがよくわかる。人のために全力を尽くすことには尊さがあること、決断には覚悟を伴うこと、その覚悟をするまでに生じた迷いを「論語と算盤」に助けられたことが書かれていた。私利私欲を捨て目の前の出来事に全力で取り組むことが重要であると再認識できた。
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私でも小平でも中田翔でも斎藤佑樹でも自分が自分に課すハードルがあり周囲が求めるハードルがある。そのハードルを高い苦しいと思ってしまえば成長は止まる。それどころか、何か理由をつけてはハードルを下げることに躍起になる。逆に高いハードルをクリアしていくことを喜びとして全身で大家できればおのずと限界はなくなる。
・成功や失敗などの結果は、ただひたむきに努力した人の身に残る残骸や"かす"みたいなものである。
・勉強をして心を磨いて人格を高めるよう努力すればするほど物事に接するときに物の良し悪しがはっきりしてくる。それができているのなら何を選んで何を捨てるかということを決断する時に迷うことなくスムーズに決められるものだ
・自分の理想を下の人に押し付けない
・組織はリーダーの器以上にはならない
・澁澤の凄みはとてつもないイマジネーションだ。私は「論語と算盤」を読みながら、見えない未来を見る力に、ぞくぞくとさせられている。
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・組織はリーダーの器以上にはならない。他人のことは分からない。しかし、私が思う監督のあるべき姿とは、「じぶんのことは滅して、人の為に尽くしきれるかどうか」ということ。私にとって有益か無益か、という思いが少しでもあってはならない。「偉い人」であってもならない。
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北海道日本ハムファイターズの監督である栗山英樹氏が自身が指針として持ち歩く現在の日本の経済の礎を築いた渋沢栄一氏の著者「論語と算盤」から影響を受けたエピソードや考え方の数々を作家小松成美氏の協力のもと書いた一冊。
栗山氏が自身が繰り返す読むだけでなく、選手にも手渡している「論語と算盤」が氏の根底にあることを本書に読んで強く感じました。
自身が選手時代のスランプ時の支えになった監督であった内藤氏や若松氏や関根氏の想いを後から知るきっかけや選手として成績を残せなかった自身が監督としての振る舞っていく中で伝えなければならない事などを「論語と算盤」からたくさんのことを得ていった事を知りました。
大谷翔平、中田翔、清宮幸太郎と球界を代表する選手を育てるための覚悟と本人たちに説く責任の原点に「論語と算盤」があることを知りました。
大谷選手の二刀流や斎藤佑樹投手の開幕先発など氏でしか出来得ない数々の決断の後ろには「論語と算盤」にある渋沢哲学から得たものが大きく関わっている事も感じました。
そんな本書でも大谷ルールというものを作って人間としての規律を律したところは印象に残り、現在の大谷選手の謙虚な姿勢の礎になっているとも感じました。
あと、氏の身なりのこだわりについても納得できる部分があり印象に残りました。
華のあるプロ野球界で氏のもとで活躍している選手は成績だけでなく、人間性も魅力的であることの理由が本書を読んで理解することができました。
そして、人間の礎を築き、人としての指針が記されている「論語と算盤」の魅力を感じられる一冊でした。
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栗山監督はタイミングが良かったよね〜。
なんていったって大谷翔平を育てたって言ったら箔がつくし!
大谷翔平は高校生の時から人間として出来ていたから、一般人と比べるのは難しい気がする。
要は、時間は平等に与えられているから、めげずにどれだけ日々努力できるのかっていうこと。
継続は力なり。これがいちばんシンプル。
まぁこの本きっかけで論語と算盤は読むしかない!
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栗山監督の本は2冊目。
折に触れ栗山さんが「論語と算盤」に並々ならぬ想いをお持ちなのは心得ておりましたので、新たな発見というよりは、ざーっと確認、みたいな気持ちで読みました。
栗山さんが読み込み、読み返し、咀嚼して、いかしているあれこれが書かれています。「使い方の例」とすると分かりやすいかもしれません。
なので、生きていく指針としてのものを求める場合は、やはり原書を読むのが良いでしょう。論語と算盤でも、さらに遡って論語でも、読みやすく触れやすいほうを選べば良さそうです。
私を滅して他に尽くす姿勢(監督だと日ハムですね)、そこまで熱い気持ちで何かをなしたことがありませんので、本当に感服します。スポーツする人だとわかりやすいのかな。善く生き、自分とも対話をしながら出会いを楽しみたいと思います。
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埼玉県の星、渋沢栄一の論語と算盤を辿り巡り合った一冊。
栗山監督の暖かさとストイックさがにじみ出る、指導者の学びと行動の芯。最良の選手は、最良のリーダーとの出会いによって育つんだなとしみじみ。
「未だ徹しきれず、未だ到達できず」未徹在の哲学!
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渋沢栄一は『論語と算盤』において、論語(=道徳)と算盤(=経済)を一致させることが大切で、「誠実な振る舞い」や「他者の利益を優先して考えること」が安定的かつ持続的な社会の繁栄につながると説いている。そして、本書では、論語の教えと同様に組織論の真髄が書かれている。人を育て、強い組織を作り上げていくための核となる考えは、野球の監督だろうが、ビジネスの世界においてだろうが、全く同じだと考えている。
第1章 部下をどうコーチングするか
人の考えにだけ従い、自分で決められない安っぽい人間になってほしくない。問いかけ、共に考え、想いが実行されることを見守る。それが監督の仕事だと思っている。
人の何倍も能力があることの落とし穴は、ふとした瞬間に努力と勤勉さを見失うことだ。こんなことに何の意味があるのか、と悩んでしまう。だが、地道な練習を積み重ねることでしか未来への道はない。渋沢栄一は、困難がもたらす効用を繰り返し説いている。閉鎖感と逆風に苛まれ、苦しみぬいて戦った者が名声を得るのだ。
不安の一端を引き受け、その荷物を半分にしてやることもできるし、たった一言をきっかけに選手のモチベーションに火をつけることもできる。選手を育て支えるために、言葉より有効な道具はないと思っている。上下関係をことのほか喚起させ、緊張感を募らせて、命令することが理想の監督像ならそうするが、私はそう思っていない。フラットな心で語り掛けることが、物事の核心をストレートに伝える秘訣だと考えている。私が好かれていようが、嫌われていようが、そんなことはどっちでも良い。大切なのは、向き合った相手に真摯であり、ごまかさずに伝えるべきことを伝える、ということだ。
リーダーは、時には選手を鼓舞し、この人についていけば何かが起こると思わせなければならない。適材適所で活躍させ、また意表をついた大抜擢で局面を切り抜ける。
第2章 「論語と算盤」とは何か
成功か失敗か。それは、世の中では重要なこととして判断される。しかし、人の真価は、決してそれだけで計られるものではない。私は「社会のために尽くそうとした精神と効果」に目を向けられる者でありたい。そして、日本の社会全体がそういった目を持ってほしいと願う。
偉大な起業家のエネルギーの根源は、人に喜んでもらいたいという思いだったと感じている。私に何ができているかは分からないが、私が立ち止まることなく走り続けるのは、一人でも多くの人に野球を楽しんでほしい、という気持ちが旨を満たしているからだ。
私が選手と向き合う時に最も大切にしているのは「方向性」と「覚悟」だ。自分はどこへ、どんなルートでたどり着くのか。それが分かっている選手と分かっていない選手では、行く先が全く異なる。進むべき道が見えていない選手には、道を指し示すこともしなければならない。加えて、「この道を進むことこそ自分の生きる道だ」という強い決意は、必ず進化に繋がっていく。
渋沢栄一は、そうできる立場にありながら巨万の富を放棄し、公の富のために力を尽くし、正しい資本主義を構築することに生涯を懸けた。貫かれているのは、「���は人のために尽くすことこそが生きる道である」という魂だ。
第3章 リーダーが大切にすべきこと
相反するように見える「道徳」と「利益」は一致するもので、正しい富でなければ、その富は永続することができない。
善の競争、つまり自分を高めていくためのチャレンジはどうすれば生まれていくものなのか。そこには「明確な目標」や「大きな壁」の存在が重要になる。競い合うべき理由や目的がないと、人は安穏として工夫も努力もしない。憧憬の対象やライバルの存在があって、知恵を生み努力もうながされる。
チームは、まったく別のバックグラウンドを持ち、年齢も考え方も違う選手たちが集う中で、勝利という目的のために同じ方向を向かなければいけない。そこには、渋沢の説いた「忠信孝弟」、つまり良い心、信頼、先輩を立てる心が、当然のこととして必要になる。
第4章 強い組織作りは『論語と算盤』に学べ
同じ国、同じ会社、同じ組織にあったなら、お互いが信頼し合うことで仕事がはかどり、発展に繋がることを、渋沢は何百と経験したに違いない。軋轢のない環境には会話が生まれ、そこには組織のための知恵が生まれる。
「組織は、リーダーの器以上にはならない」とよく言われているが、どんなにチーム刷新の準備をし、選手に課題を与えたとしても、リーダーである私の力量や器以上には育たない。