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七十人訳ギリシア語聖書入門 (講談社選書メチエ)
著者 秦剛平 (著)
現存する最古の体系的聖書でもある「七十人訳聖書」とは何か。さまざまな視点からその全貌を明らかにするとともに、ユダヤ教・キリスト教と切り離せない西欧世界の歴史を、ギリシア語...
七十人訳ギリシア語聖書入門 (講談社選書メチエ)
七十人訳ギリシア語聖書入門
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商品説明
現存する最古の体系的聖書でもある「七十人訳聖書」とは何か。さまざまな視点からその全貌を明らかにするとともに、ユダヤ教・キリスト教と切り離せない西欧世界の歴史を、ギリシア語という視点から追う。【「TRC MARC」の商品解説】
ギリシアが強大な力を持っていたヘレニズム時代。アレクサンドリアの七十二人のユダヤ人たちが、ヘブライ語聖書をギリシア語に翻訳しはじめたという。この通称「七十人訳」が、こそ、現存する最古の体系的聖書であり、「イエス時代の聖書」である。七十人訳聖書とはなにか。なぜ生まれ、いかにしてキリスト教を変えたのか。『七十人訳ギリシア語聖書』の訳者が、長年の研究の成果をわかりやすく解説する。
紀元前三世紀頃、ギリシアが強大な力を持っていたヘレニズム時代。エジプトの港湾都市アレクサンドリアの七十二人のユダヤ人たちが、ヘブライ語聖書をギリシア語に翻訳しはじめたという。この通称「七十人訳」(しちじゅうにんやく)が、新興宗教のひとつでしかなかったキリスト教を地中海世界に広め、その後の世界宗教としての展開を決定づけることになる――。
七十人訳聖書とはなにか。なぜ生まれ、どのように広まり、いかにしてキリスト教を変え、政治や世界に影響を与えたのか。『七十人訳ギリシア語聖書』の訳者が、長年の研究の成果をわかりやすく解説する。【商品解説】
著者紹介
秦剛平
- 略歴
- 〈秦剛平〉1942年生まれ。ドロプシー大学大学院修了。ユダヤ教学博士。多摩美術大学名誉教授。オックスフォード大学およびケンブリッジ大学フェロー終身会員。イェール大学大学院客員研究員。
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教文館刊の「七十人訳聖書入門」と読み比べましょう
2018/06/14 18:16
5人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
教文館から出ている土岐健治氏の「七十人訳聖書入門」にはイスラエルやアメリカ帝国主義と共に秦剛平氏が翻訳に関わった新共同訳に対する感情的な批判が目に付くが、秦氏の仕事どころか名前すら一切出て来ない。もっとも、これはお互い様で、土岐氏が書いたり訳したりした七十人訳の本は言及していないが、教文館から出たフィロンの翻訳で秦氏が解説を書いた講談社学術文庫版の「学術都市アレクサンドリア」の著者が訳した本は言及しているのに、土岐氏が訳した本は触れていない。犬猿の仲なのは分かるが、読者まで巻き込まないでほしい。
全体的に言って、七十人訳聖書が生まれた背景から写本、校訂本、そして英訳だけだが翻訳までの歴史は読みやすい。これは評価出来る。「七十人訳聖書入門」のようにギリシャ・ローマ文学の歴史がキリスト教の聖書の歴史と並行関係にあるかのような七十人訳聖書についての本の内容と関係のない事で1章を裂いていると、別の本で書いてほしいと思ってしまう。
未刊だが翻訳が終わった書からの引用があると書かれているが、ヨシュア記、士師記、サムエル記などは終わっているようだが、歴代誌や詩篇の解説が簡単なので、まだなのかもしれない。
正教会の聖詠経を除くと、詩篇の翻訳では訳されていない詩篇151編の翻訳はある。
ただし、シナイ写本が見つかった聖カタリナ修道院について、ユスティニアヌスが建てたと記したプロコピオスの本は邦訳のある「秘史」ではなく、「秘史」の補遺にあるユスティニアヌスの略歴に記されている「建築」だ。これではニカの乱の時の有名なテオドラの演説を「戦史」ではなく、「秘史」か「建築」だと書くようなものだ。
コンプルトゥム・ポリグロットは刊行年度が1517年になっているが、これは印刷された年であって、刊行されたのは1522年。また実際に翻訳が行われたのは印刷される前に昇天したヒメーネス枢機卿の生前なので、「カトリシズムとルターのプロテスタンティズムの対立」はあり得ない。またラテン語訳付きのタルグムが印刷されているのはトーラーだけ。
ティンダルが「旧約聖書を英語に翻訳する事業をやってのけた」は新約聖書の間違いでなければ、彼が火刑にされたので、ヘブライ語聖書の翻訳は途中までだ。またヘンリー8世が「各教会管区に配布する英訳聖書の作成を命じた」とあるから、「大聖書」だが、ティンダルが訳せなかったところはウルガタとルター訳から訳されている。
それと普通、「雅歌」と訳されている書をエホバの証人の新世界訳みたいな「ソロモンの歌」が多用されているが、「歌々の歌」など表現がバラバラだ。「雅歌」にするか、それとも他の訳語でも、どれか一つに絞ってほしいものだ。