紙の本
所詮は他人
2018/06/27 19:52
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投稿者:真太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
記憶喪失から手繰り寄せる糸は、複雑に絡まれ、ほどけたその先にあるのは衝撃的な記憶。ある、主婦が夫の家族と、実の妹、そして夢にまで出てくる美しい男性の証言から自分という存在価値、相手への信頼や不信感を募らせていくところは、ゾクッとしました。まさかのラストです。
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病院で目覚めたら、記憶がないなんてまー恐ろしい。
続きが気になって気になって、一気に読んでしまったので。
面白かったー。
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記憶をなくした主人公・南。
夫のことも妹のことも忘れてしまったのに、夢に出て来る男性に恋をして…
これだけのあらすじで読み始めたので、記憶喪失の女性の恋愛小説かと思いきや…意外にもホラーに近い本格的なトリック小説で、一気読み!そして、凄く裏切られる展開に背筋が凍りそうだった。
タイトルが「スーツケースの半分は」に似ているので、どこかほっこりした話を勝手に期待していたせいもあるのだけど、仕掛けられたトリックにまんまとハマり、久しぶりに衝撃を受けた一冊。
この作家さんも作品の幅が広すぎる…
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怖い話だった。もし、自分が記憶喪失になったなら、誰を信じればいいのだろう。自分に優しく接してくれる人か、それとも、自分の感覚か。
病院のベッドで目覚めた南は、記憶喪失になっていた。そこに夫であるという慎也が駆けつける。慎也は優しいが、南の記憶が戻らないことを願っている風である。
南は、綺麗な顔立ちの男性の夢を見る。自分はこの男性を好きなんだと直感する。しかし、仲の良い実の妹もそんな男性はいなかったと言う。周りの誰も信じられず、自分の過去を調べる南。そんな時、夢の男性を見つける。
もし、自分が記憶喪失になったならどんなだろう。暗闇の中を歩いていくような不安感に包まれながら読み終えた。やはり、私もどうにかして自分の人となりや過去を調べ上げただろう。でも、南はそのまま記憶を失ったままの方が良かったのかもしれない。なんとも辛く、残酷な物語だった。
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構成が面白く一気読みでした。不穏な空気が付きまとい、でもユミがどんな鋭い言葉を吐いても嫌いになれない理由は最後に明らかになりました。さりげなく読者の感情をそう持っていかせるように書かれていると思われ。さすがは近藤さん、としか言いようがない。晴哉悪いなぁ。そしてその2人が堕ちていく地獄はどんな所で、誰がどんな風に巻き込まれるのだろう。南の未来は建て直しが出来そうなのに、しっかり後味の悪さも残る読後でした。実際記憶を失った人はこんな風に取り戻していくのだろうか。都合の悪い事だけを全部忘れられたら楽なのに。
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気づいたら病院のベットにいたわたし・三笠南(みかさ みなみ)。
目覚めたけれど、自分の名前も年齢も、家族のこともわからない。
現実の生活環境にも夫だという人にも違和感が拭えないまま、毎日が過ぎていく。
本当のことを言っているのは誰?
何のために嘘をつかれているの?
何を信じていいのかわからない不安が続くなか、夢に現れる
胸が痛くなるほどに好きだと思える人・・・
その彼が実在した!!
いやー、こうきましたか。意表を突かれちゃいましたねーw
いや、まるで、こんな展開を予想してなかったってだけですけどwww
しかしまぁ、人生のうち一度くらいは、こんな恋にのめり込むのも悪くないかもねぇ?www
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初出 2017〜18年「ランティエ」
面白くて一気読み
記憶を失って目覚めた病院に、夫だという人が迎えに来たが違和感を感じ、夢に出てきた恋しい人は別人で、婚家の人は本当のことを教えてくれない。そして夢の人は実在した。
この謎めいた状況が、誰も住まない実家に残っていた携帯電話のメールからわかってくるが、なんという裏切り!
記憶喪失の人の心情をこんなにビビッドに描いた小説は初めてだ。
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初読。図書館。記憶喪失という不安感にここまで同調できるのは近藤さんの筆力か。毎度のことながら不安感をかきたてるのが本当にお上手で、一気にラストまで読ませてくれる。人を好きになる気持ちなんてものは、思うようにコントロールできるものではないらしい。あっさりしたラストに拍子抜けしてしまったが、物語の勢いに引っ張られて読むのではなく、何度かじっくり読むと違う景色が見えてきそうな気がする。単なるファンならではの贔屓というだけかもしれんがな。
どうしても表紙が不細工な犬の横顔のだまし絵にしか見えないのだが。
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病院で目覚めて、記憶がないことに気づいた主人公。まったく思い出せない夫の存在に戸惑いつつ記憶を探るものの、どんどん大きくなっていくばかりの不安と違和感。ひたすらに落ち着かなくって心細い気分にさせられるサスペンス。
まあ夫は所詮他人だしね(笑)、と思って読んでいたのだけれど。徐々に明らかになる真相にはどきどきさせられました。まさかそういうことだったとは。主人公の心の動きがなんとも切なくってたまらないのだけれど。しまいには何なんだこの人たちは、と腹立たしく思う部分も。むしろきっぱりと本音をぶつけてくれるユミの存在が一番安心しました。優しい嘘がありがたいとは限りませんね。
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気づいたら病院のベットに横たわっていた私。
目は覚めたけれど、自分の名前も年齢も家族のこともわからない。
迎えに来た夫には違和感があり、夢に現れる心から好きだと思える人がいる。
続きが気になって一気読み。
驚くような展開ではないものの、安定した読みやすさで面白かった。
(図書館)
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(2018/11/10読了)
終盤に差し掛かるまで面白かったので、星4つかなと思っていたけど、その後があんまりにもやっつけだったので、星は3つに。
サスペンスって、先を早く知りたい気持ちで、どんどん先に読み進めてしまうものだったね。なんだか久しぶり。さらにこの本は、誰が悪で誰が味方なのか、誰が嘘をついて、誰が真実を言っているのか。あっちだと思ったらこっちなの?的な。かなり引っ張るなぁとも思ったけど、その辺りが一番面白かったな。
章のはじまりがいきなり話に入るので、いったい誰のいつの話なのか、とっかかりが分かりづらかった。複線のように最後でつなげて納めたかったのでしょうけど、伊坂さんのように華麗にまとまってなかったな。あと、後味が悪かった。
(内容)
気づいたら病院のベッドに横たわっていたわたし・三笠南。目は覚めたけれど、自分の名前も年齢も、家族のこともわからない。現実の生活環境にも、夫だという人にも違和感が拭えないまま、毎日が過ぎていく。何のために嘘をつかれているの?過去に絶望がないことだけを祈るなか、胸が痛くなるほどに好きだと思える人と出会う…。何も思い出せないのに、自分の心だけは真実だった。
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目が覚めると記憶を失っていることに気付いた主人公。
と、言うところから始まるお話。
誰の言葉を信じて誰の言葉が信じられないのか。
そもそも自分自身が何一つ分からないので自分自身がどのような人間なのか。信用に足る人間なのか。
記憶を少しずつ辿って行く内に真相にたどり着けるのかとページをめくる手が止まらなくなる展開でした。
割とずけずけとものを言う義姉は最初は嫌な人なのかな?
と、思いきや彼女の存在が救いだったな。
モンスターな弟二人に振り回された人生のような気がしてヒロインよりも不幸に思える。
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主人公が記憶喪失。
ありがちな設定といえばそうだけど
嫌悪感なく、むしろ面白く読めたのだけど
終盤なんだかもやっと終わってしまい
もったいない感じ。
もっとミステリーにしてもよかったかなぁ。
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この小説が、というよりもミステリーにやられたっと思うことが
あまり好きじゃないことがわかった。
SFとかは割と好きなのだけれど、ありそうなレベルで現実的な物語の中で
必ずあるまさかの展開。物語に入り込めばその過程を楽しめるのだろう。
物語中心の小説の方が私は好きなのだと思った。
ミステリー好きな方にはオススメします。
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「わたしの本の空白は」
近藤史恵
近藤さん初読み!(^-^)/
図書館の新刊コーナーにありました。
まず表紙の絵、ぱっと見何に見えますか?
私は最初は「象」に見えました。
よく見ると、騙し絵。(*^^*)
でも、騙し絵だと分かった途端に何度見ても象に見えなくなったから不思議。
内容も不思議な世界。
病院で目が覚めたら記憶がなかった南。
自分は何者でどんな過去を持っているのか。
記憶を無くしても周りの人間に不信感を感じたり、好きだなと感じたりする感情が残っているというのが興味深い。
ざわざわもやもや。。
先が気になる。。
少しずつ明かされていく事実は面白いものの晴哉のキャラクターがなんだかすっきりしない。