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商品説明
ボウルビィ以後の研究を俯瞰し、今日的水準のアタッチメント理論を構築するとともに、心理臨床への応用を論じる。そして、アタッチメントという視点から、思春期のクライエントの心理療法に光をあてる。【「TRC MARC」の商品解説】
アタッチメント理論は、英国の児童精神科医J・ボウルビィ(1907-90)により創始された。アタッチメント理論とは「人間には危険にさらされた人間が身を守るために特定の他者に接近する行動、そして接近された人間は相手を保護しようとする行動、そのいずれもが生得的反応として備わっている」と提唱した説であり、ボウルビィはそれらの対人関係行動を「アタッチメント」という概念で抽出している。
ボウルビィの主著『母子関係の理論』の完成から四半世紀が過ぎ、アタッチメント概念は心理学の世界でもはや母子関係の枠を超えて、人間理解に用いられている。本書はアタッチメント・スタイル・インタビュー(ASI)と呼ばれるアタッチメントの測定法の第一人者である著者が、ボウルビィ以後の研究を俯瞰し、今日的水準のアタッチメント理論を構築するとともに、心理臨床への応用を論じたものである。
思春期のとらえがたい心性にどのように接近し、どのように触れ、心理療法へどのように生かすのか。アタッチメント理論を十分に咀嚼し、面接過程に織り込まれるように思春期のこころの動きを巧みに論じた臨床素材は、日々の臨床の実感に溢れている。
精神分析理論と発達理論をつなぐ触媒となるとともに、思春期理解の方法論を鮮やかに論じた、アタッチメント論の重要書。【商品解説】
目次
- 序文 吉田敬子
- はじめに
- 第1章 アタッチメントとは
- 1 ボウルビィによるアタッチメント理論の基礎
- 2 アタッチメント・システムの機能
- 3 内的作業モデル
- 4 アタッチメントの内的作業モデルの個体差
- 5 アタッチメントの内的作業モデルの型の形成
- 6 アタッチメントと適応
著者紹介
林 もも子
- 略歴
- 〈林もも子〉1960年生まれ。東京大学教育学研究科博士課程単位取得退学。立教大学大学院現代心理学研究科教授。臨床心理士。ASIコンサルタント。
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