腹黒従者の恋の策略 （ソーニャ文庫）

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投稿者：yun　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒーローやヒロインが歪んでいる、というよりも、家族の愛の形が歪んでいる、というお話でしたが…でもまぁヒーローも歪んでいるといえばそうなのかも…。

前の辺境伯の正体に関しては、前半でそうだろうな。と思いつつ、一度とある人物の存在によって否定され「ん～？ミスリードだったのかな？」となりましたが、やはり要所要所にある特徴がどうしてもそうだとしか思えず…。
なので、すべてが仕込みであったとわかり、あ、やっぱりね。と納得できました。
しいて言うのなら、中盤まで全く気にしていなかった兄、皇太子が後半にきて結構歪んだキャラであることがわかったわけですが、それでも善良である方が大きくて、ソーニャと言いつつもそこまでの歪みを感じることもなく。

もちろんそれが作品としてつまらないというわけではなく、結局最終的には「ヒロインばかりが真実を知ることなく、作られた幸せの世界で幸せになる」というお話なので…メリバといえばメリバ…。
まぁあとがきで作者さんも「なにをもってハッピーエンドというのか？」という問いをされていたので、まさにそういうことなんだと思いますが。

お話として破たんしているわけではなく、エロシーンも無理やり入れてきた感じもなく、読み終えた後面白かったと思えた作品でした。

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投稿者：ジャクリーン　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

なぜか両親から疎まれている王女ミルドレット。そんな彼女をずっと守ってきた幼馴染のライアン。ミルドレットが女性でありながら、辺境伯として領地に赴任した後もライアンは追いかけてきます。恋人でありながら、主従関係でもある二人の微妙な関係がもどかしいです。
ミルドレットの待遇の理由として、出生の秘密が関係しているのはすぐに予想できましたが、真相にはライアンが絡んでいます。
唯一ミルドレットを可愛がっている肉親が父方の曾祖父のギズランですが、彼はライアンの祖父でもあります。76歳のギズランのひ孫に19歳のミルドレットや6歳年上の兄はちょっと無理があるかな(本人も子供も孫も10代半ばで子供を持てば、あり得ますが)。