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- カテゴリ:一般
- 発売日:2019/02/21
- 出版社: 日本経済新聞出版社
- サイズ:20cm/282p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-532-17152-0
読割 50
紙の本
狂歌
著者 佐伯 琴子 (著)
【日経小説大賞(第10回)】福岡のフリーペーパーの女性編集長のもとに、広告主の男から恋の歌が綴られた手紙が届く。時が経ち、男は仮想通貨の取引所を起ち上げ、女が社長を引き受...
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商品説明
【日経小説大賞(第10回)】福岡のフリーペーパーの女性編集長のもとに、広告主の男から恋の歌が綴られた手紙が届く。時が経ち、男は仮想通貨の取引所を起ち上げ、女が社長を引き受けていた。順調に拡大していた事業が危険な方向に流されて…。【「TRC MARC」の商品解説】
◆第10回 日経小説大賞受賞作!
第10回日経小説大賞(選考委員:辻原登・高樹のぶ子・伊集院静)を受賞したのは、古典的とも見える血をめぐる復讐劇を、仮想通貨交換会社というある意味で現在を象徴する場所を舞台に選び、人間が欲望にとりつかれ正気を失っていく様を描き出した本作。人間誰しも自制心で抑えている欲望が何かのきっかけで堰を切ってあふれだした時、必ず犯してはならない禁忌にふれる。そして、禁忌ゆえの抗いようのない魅力にとりつかれ人は墜ちていく。不正な会計操作、結ばれてはならない男女がおぼれていく恋とセックス、余計者を闇に葬る排他的なムラ社会……。
選考会で評価されたのは、作品、そして文章そのものが持つ強烈な身体感覚だった。”肉食系女子”という言葉があるが、ねっとりと濃密な文章は”肉食系”そのもの。「文学から身体感覚が失われて久しいが、その意味でも受賞者は希有な存在だ」(高樹のぶ子氏選評より)九州・福岡の土着性もうまく取り入れ、暗く陰鬱になりそうな題材であるにもかかわらず、カラフルなパッションが加味された力強い作品に仕上がっている。
物語の前半は、ある意味”よくある”女がほれた男のために身を落とす話が展開されていく。タイトルの「狂歌」は「戯れ歌、こっけいな歌、ひわいな歌」という意味。この”よくある”話にふさわしいが、それが初めから仕組まれたものだったとしたら――後半はまさに人間が欲望にとりつかれ「狂」う話に変貌する。【商品解説】
目次
- プロローグ
- 第一章
- 第二章
- 第三章
- 第四章
著者紹介
佐伯 琴子
- 略歴
- 〈佐伯琴子〉1976年大分県生まれ。一橋大学卒業。フリーライター。「狂歌」で第10回日経小説大賞を受賞し作家デビュー。
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