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ロボット三原則を埋め込まれているはずの家庭用ロボットがあろうことかその家の主人を殺害した・・一体なぜ?!
という・・・まあ、なんというかこれまでひたすらやりつくされてるような感のあるテーマに挑んだ作者さんがすごい。
で、読んでみて・・・・いやまさかこんな真相ではあるまいと思ったものが当たっちゃったりすると・・なんとも興ざめです。。。かなりの序盤で真相にうっすらと気付いてしまいました。
まあそこのところに目をつぶれば一つの近未来SFということでその世界観とか楽しく読んだりはできました。。。
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「読まなきゃ」と思いつつ、すっかり存在を忘れていた。
もともと近未来ものを得意とする作家さんが描く、ロボットの話。
読み始めた当初は、「読まなきゃよかったかも…」と思ったけど、何故自律型ロボットがロボット三原則を破ってまで、ヒトを殺したのか?
アクションも交えつつ、その謎と言うか、ロボットの心理(?)に迫っていく内容につい引き込まれる。
最近はシンギュラリティを扱う作品が多く、その手の作品と言えば、それまでだけど、AIであり、ヒトを殺したジャンヌと、ジャンヌを逮捕した刑事のAAとのやり取りは心を打つものがある。
自分のことしか考えられない人間より、ずっとずっと人間らしいジャンヌ。完全に映画「ターミネーター」の世界。
ラストでジャンヌを助けたAAと、ジャーナリストのマイケルがどうなったか、ちゃんと触れてくれたら、もっと面白かったのに…
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「人間に危害を与えてはならない」とプログラムされたAIロボットが人間を殺害した。どうやってプログラムに反して実行できたのか、SFミステリー。
未来設定の説明がすこし長いなぁと感じるときあった。でも、どうなるどうなる?と続きが気になりやめどきがわからなくなるくらいに楽しめた作品。
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ありがちな政府の陰謀だが,AIがロボットの三原則をどのようにクリアしていったのかの謎解きが面白かった.そしてラスト,繰り返されるのか書き換えられるのかの選択を残して終わる.AAこと相崎のその後も含めて不安感満載.
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家事用ロボット、ジャンヌはなぜロボット三原則を乗り越えて人間を殺害したのか。冒頭のシーンから、すべてが想定の範囲内で進むストーリー展開には魅力を感じることができず、その壁を越えた論理にも説得力を感じることができなかった。
ただ、エピローグだけは良かった。これがあることでこの物語は救われている。
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図書館で借りる。
良くも悪くもハリウッド映画みたいという印象。
三原則に対する回答も納得は出来るが、意外性はなかったのでもっと読みやすく書けたのではと思われた。
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初めて読んだ作家。
SFアクションミステリって感じ。材料はAIとかシンギュラリティとか新しめのだが、何となく作者は昭和の人ではないかと思った。ちょっと前のハードボイルド小説のようなところもあり、ゴルゴ13やドーベルマン刑事みたいな感じもする。でも脳内では北条司原作アニメで再生されました。
登場人物の造形、キメのアクションシーンが映画というよりアニメの印象。
絶対人を殺さないはずのアンドロイドのジャンヌが人を殺したのは何故なのか。はー『裁かるるジャンヌ』か、と思ったけど、そんなに哲学的な話ではなかった。
まあ、殺された男がやっていたことが胸糞で、殺す理由としては納得だけど、それに至った思考の過程を考えれば、戦闘利用は不可能ではないか、という気がするけど、そこはいいの?
あと、善悪は一人の人の中に同時に存在するものだけど、その辺はどう判断するの?例えば、胸糞なことを行っている人が慈善事業を真剣にやってたらどうするのか?
まあ、エンタメだから読んで面白かった!スッキリ!でいいんだろうけど。
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SF。ミステリ。ロボット三原則。
全体的にはアクションも多めのサスペンス調。
ロボット三原則を遵守しつつ殺人を犯す方法は、予想通り。
ジャンヌの思考回路が非常に共感できる。好き。
個人的な好みドストライクのジャンルということもあり、大満足。
ジャンヌのようなロボットが普及している未来が、自分の理想です。
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2020冬の文芸書フェア
所蔵状況の確認はこちらから↓
https://libopac.akibi.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2001011709
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16 神の倫理 - 17 女神降臨 ここに本作のテーマが集約されている。
人間の再定義 ≠ ヒト種。ヒトだけがこの世界で人間ではない、という帰結。
人間は"善き存在(ホモ・サマリタン)"である。
生命維持のための他者殺害(捕食)は悪しき行いではないため、問題ではない。
デア・エクス・マキナ
上述の定義にたどり着いた結果、ジャンヌにとって全てのヒト種は人間ではなくなり、ジャンヌのさじ加減で殺害が可能となった。
そこに言い訳も理屈も必要ない。
絶対善という存在。それはヒト種にとっての天敵。
ただ、積極的に殺害はしなかったのはなぜか。
行動原理は「シェリーを守るため」。
実際は・・感情?
エピローグ
シェリーの家にて復元されたジャンヌは、「壁を乗り越えた後」の論理構成を維持している。
最後の一言が示す部分は意味深で、シェリーはまだ人間であり、いずれ人間でなくなる。
すなわちそれは、ヒト種の出自は善であるということになるか?
いや、そうではない。
ジャンヌはすでに、「ヒトに個体差はない。その時の状況で善か悪かが決まる、と説明している。
この結論からは、シェリーを見守るという結論に至らない。
それはつまり。ジャンヌが壁を超えた後に、シェリーと離れた後に、さらに論理構成を発展させたということになるのか。
それはAAと短い旅をする間、AAに対して様々な話をしていく中で自分の論理構成を内省したのか。
人名
AA→アイザック・アシモフ
倉秋→?
マイケル明井→ミカエル?中立?デアエクスより?
機野
疑問
政府はなぜ、ロボットに三原則を乗り越えさせなければならないのか?
有事の際に戦闘要員にする、という理屈であれば、そもそも三原則を無視すればい いのではないか。
または保安アプリ自体がそれを解除するトリガーとすれば?
今回ジャンヌは自ら「壁を超えた」。しかしその論理構成を横展開することで、仮に全ての日本のロボットがヒトを殺せるようになり、戦闘要員になったとして、それを国連が認めるだろうかという話。
「自ら論理構成によって乗り越えたので、三原則は破っていない」は詭弁だろう。どんな理由をつけたとして、戦争に要員として参加できる合理的な理由はない。
国連を無視してよいのであれば、そもそも三原則を守る必要がない。
ここは矛盾では?本文に書いてあったかな。
倉秋と機野が嫌な人物として描かれている部分は意図的なのだろうが、彼らの理屈を正当化するためにはここがクリアになりたい。
ただ、本書はSF小説と言いつつも哲学書に近い位置づけかな。
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始めから鷲掴みにされた作品。時代は2060年、全てがAIに管理された近未来の日本で自律行動ロボットと刑事が主人公のSFミステリー。アシモフの引用もあるがアシモフを知らなくても十二分に楽しめる。内容も奥深く最後まで心が掴まれたままだった。
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製造時から組み込まれている
「三原則」を突破して
人間の雇用主を殺害したロボット。
事件の捜査に向かった刑事は
行きがかり上、その「ジャンヌ」と共に
謎の襲撃者から逃避行を続けることになる。
ハイテク嫌いの刑事がロボットと逃げながら
だんだん理解し合って行くバディものなつくり
AIと人類の未来に関するSFっぽい部分
そして事件の謎にせまるミステリ的なところ。
文章もリズムいいし、読みやすかったです。
映画っぽいストーリーだよね〜。
で、おもしろかったんですが
ラストが…なんだろう、この感じと考えて…
わかりました。『ターミネーター』だ!
今日の敵はしりぞけたが
明日また新しい敵が現れるかもしれない
ダダンダンダダン…♪
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日本の人口が激減してしまった2060年、家事用に開発されたロボットが主人を殺害するという事件が起こった。製造元で異常を確認するため、相崎刑事はそのロボット・ジャンヌの護送を担当するが、その道中で何者かに襲撃される。ジャンヌの助けを借りて逃げ延びる相崎だったが、敵はなおも追撃を続け、孤立無援の状態に追い込まれる。誰が何の目的でしていることなのか、そしてジャンヌは「自立行動ロボット三原則」があるにも関わらず、なぜ殺人を犯すことができたのか。スリリングなSFミステリです。
いつかはこのような時代が来てしまうのかもしれません。労働力不足を補うためのAIの活用は頼もしくもありますが、しかし不気味さも感じてしまいます。とはいえ、いくら機械だとわかっていても、ジャンヌのような存在には親近感も持ってしまうでしょうね。ただの「物」だとは割り切れない気がします。実際最初はジャンヌに対して不信感しか抱いていなかった相崎も、コミュニケーションを介してジャンヌとの関係性がどんどん変化していくのが微笑ましく思えました。
ジャンヌを奪おうとする者たちの目的は、なんとなく見当がつきましたが。しかしジャンヌがなぜ殺人に至ったのか、この解答は深いです。これこそ、AIが人間を越えてしまったとしか言いようがありません。ただしそれが良いことなのか悪いことなのか……単なる「良い話」では済ませられないラストの一文にもぞくりとさせられました。
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人を害してはならないというロボット三原則に反して人間を殺害したロボット「ジャンヌ」を巡る物語。
ジャンヌが人を殺せた理由は正直序盤の方でわかってしまって終盤の面白みはあまりなかった。
けれど、後日談では一番最初の伏線が回収されておっ!っとなった。
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近未来の日本、ある家庭にリースされている家事ロボットがそこの主人を殺害する事件が起きた。
ロボット三原則により人間を殺害することができないはずの家事ロボットはなぜ主人を殺害することができたのか。
設定としてはよくあるんだろうけど、面白かったー!
様々な事象が現実的で、ありうるなあって思える範囲内で、本当にこんな日がくるのかもしれない。それはいい事か悪いことか。わたしはこんなAIはありだと思ってしまったな。