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感情の流れと葛藤のプロセスを知ると深い傾聴が可能に。
2021/07/27 19:01
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:empath - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本に出会えてよかった。
読む前と読んだ後で、確実に見える世界が変わる。
これまで河合隼雄先生の本を読んでもわからなかったカウンセリングの核心部分が、ロジカルに解明されているのが、本書の大きな魅力です。
これまでコーチングやファシリテーション、コミュニケーションや心理学の本は数多く読んできたつもりですが、そのどれとも違う極意が書かれています。
「聴く技術」を4つのステップに分けて考え、「感情の流れ6段階」とこれに併走する「葛藤の3段階」が解説されている点が素晴らしい。
仕事で人の話を聞く機会が多いのですが、感情の流れを知ることにより、もっとゆとりを持った傾聴ができるような気がします。
また、私自身、理想の自分と現実の自分のギャップに苦しむことがよくあるが、感情のメタ認知が進み、生きづらい時代に新しい海図を手にしたような清々しさ。
平板なコミュニケーションに、時間軸という新たな次元を得た感じ。より豊かなコミュニケーションの道が開けた、そんな印象です。
紙の本
わかりやすいです
2021/02/26 06:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さたはけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
仕事柄、極的傾聴を常に心がけていますが、そのためにどのようなことを注意すべきかなど、大変参考となりました。自分自身が冷静にありたいと思いました。
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<目次>
第1章 聴いてもらうと楽になるのはなぜか~人が話すのは、自分を支えてもらいたいから
第2章 黙って聴く~終わるまでただ黙って聴いてもらうと、安心が広がる
第3章 賛成して聴く~悩みの本質を知れば、心から賛成して聴ける
第4章 感情を聴く~深いレベルに流れる感情を聴くと、心がつながる
第5章 葛藤を聴く~人の悩みの源はすべて、心の葛藤
第6章 自分の心を聴く~自分を聴いて→自己理解すると、自己受容されて→悩みが消える
<内容>
カウンセリングの本。私も少しかじったが、最初の黙って聴くが難しい。講師の方には「あなたは”先生の鎧”を着ている」と指摘された。これはいまだに脱げないが、他の先生よりもいいのか、生徒から相談を受けることも多い。この本のようにはできないが、その気持ちをしっかりと意識して生徒の相談に乗ろう。
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①人は自分を語ることによって、新しい言葉や文脈を見つけ、生き方を変えていく。
②話し手を楽にする聴き方を傾聴と呼び、賛成して聴く、黙って聴く、世界を代表して聴くという三つが大事。
③賛成して聴くとは、賛成と反対の二つの気持ちを同時に持って傾聴すること。
④聴く技術には4つのステップがあり、黙って聴く→賛成して聴く→感情を聴く→葛藤を聴くの4ステップ
⑤人が悩む時には必ず、こうしたい、こうすべきだけれど、そうできないので悩み苦しむという構造になっている。
⑥人の悩み四つに分類される。人が恐い、自分を責める、人とうまく付き合えない、死ぬのが恐い。
⑦感情の6個の階層。不安と頑張り、抑うつ、怒り、恐怖、悲しみと諦め、喜び。
⑧葛藤は自分の生きる規範と現実の感情がぶつかり合う時に生まれる。
9️⃣心の動きはとても論理的。
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基本心理士や精神科医がカウンセリングで用いる手法として、聴く技術について書かれている。
内容が濃いため、すぐに頭に入れたり活用したりは難しいかなと感じたが、大事だな、やってみたいなと思える内容ばかりで、付箋だらけになってしまった。
時間をかけて再読したい。
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・自分もよく口を挟んだり、否定的なことを言ったりするこことが多いので、気をつけなければならない。
・自分が話す、口を挟むことで、相手が自分を出し切れないってことがあるのかもしれない。まずは傾聴して、黙って聴く、相手の真の悩みを捉えるのが重要。
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「頷くことさえ禁止」。カウンセラー養成の技法には驚くことばかり。そしてそれらを通して、我々の心的世界を知ることも出来る、非常に読み応えのある一冊。
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◎聴いてもらうと楽になるのは自分を支えてもらうから
◎ただ黙って聞く聞いてもらうと安心する。
助言しない、口を挟まない、質問しない。
◎応援してではなく賛成して聴く。
人生の悩み四種
1. 人が怖い 不安緊張を感じる
2.自分を責めてしまう 自責と抑鬱
3.人とうまく付き合えない 対人関係ギクシャク
4.死ぬのが怖い
◎感情を聴く
感情の階層 不安-抑圧-怒り−恐怖-悲しみ−喜び
◎葛藤を聴く
葛藤を話尽くすとトリックスターが現れる
◎自分のこころを聴く
自分を聴いて自己理解すると、自己受容されて悩みが 消える。
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人の心に近付くほどに深く「聴く」技術やその考えを書いている本書。
ポイントは
1.黙って聴く
2.賛成して聴く
・賛成できないときは悩みを4つに分ける(『人が怖い』『自分を責める』『人とうまく付き合えない』『死ぬのが怖い』)
・応援ではなく賛成
3. 感情を聴く
・感情の階層(不安ー抑うつー怒りー恐怖ー悲しみー喜び)のどの段階かみる
4.葛藤を聴く
・葛藤とは「そうすべき」と「こうしたい」の対立
しかし本書に出てくる例は中々に壮絶で、容易にできるとは思えない。
いいなと思った覚書
・イヤイヤ期は生まれて初めての自己主張。拒絶も選択できるとわかったうえでの、主体的な選択ができるようになる。
・言葉には相反する2つが同時に含まれている
・黙って聴くには「支持、承認の口を挟まない」「復唱・繰り返し・要約しない」「明確化しない」「要点を指摘しない」
・聴き手が口を挟むと話し手が聴き手に影響される
・恐怖の段階に入ると、生き方を変えようとする。それはさながら命綱を放すようなもの。しかし足元に谷はない
・子供には「今日、どうだった?」とだけ聴く。返事がなくてもよい。それが認めるという事。子供の心は変化しやすい
・話す内容に賛成も反対もしない。ただ辛そうな気持ちを聴いたよ。と合いの手を入れる
・怒りは葛藤の『規範』を破壊する力。
・葛藤には「抑うつと不安」「怒りの表出」「悲しみと諦め」ステージがある。特に悲しみと諦めでは葛藤が崩壊し、規範と願望の両側を語りつくし、よくわからなくなる。そうすると、ま、いっかとなる
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この本に出会えてよかった。
読む前と読んだ後で、確実に見える世界が変わる。
これまで河合隼雄先生の本を読んでもわからなかったカウンセリングの核心部分が、ロジカルに解明されているのが、本書の大きな魅力です。
これまでコーチングやファシリテーション、コミュニケーションや心理学の本は数多く読んできたつもりですが、そのどれとも違う極意が書かれています。
「聴く技術」を4つのステップに分けて考え、「感情の流れ6段階」とこれに併走する「葛藤の3段階」が解説されている点が素晴らしい。
仕事で人の話を聞く機会が多いのですが、感情の流れを知ることにより、もっとゆとりを持った傾聴ができるような気がします。
また、私自身、理想の自分と現実の自分のギャップに苦しむことがよくあるが、感情のメタ認知が進み、生きづらい時代に新しい海図を手にしたような清々しさ。
平板なコミュニケーションに、時間軸という新たな次元を得た感じ。より豊かなコミュニケーションの道が開けた、そんな印象です。
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第一章の概要説明からはじまり、カウンセリングにおける「聴く技術」を「1.黙って聴く」「2.賛成して聴く」「3.感情を聴く」「4.葛藤を聴く」の4つのステップに分けたうえで、それぞれのポイントについて解説しています。各章ではステップに応じて、カウンセラーとクライアントの会話のサンプルを例示し、新人カウンセラーのありがちな間違いや、適切に聴くことによるクライアントの変化を伝えます。そして私が読んだ限り、カウンセリングにおける「聴く技術」が目指すのは、クライアントの凝り固まっている深いレベルの感情を引き出すことで精神的な枠組みの再編を促すことによって、悩みから解放されることにあります。
本書でとくに重要だと思えたのは、聴くことを通して感情を引き出すという点です。著者は再三、カウンセリングでは理性よりも感情を優先することを強調しており、深いレベルで強い力をもつ感情に働きかけることで「感情→言葉→理性」の順で変化をもたらすとしています。つまり理性は人間にとって、どちらかと言えば表層的なものであり、個人の本質的な変化が必要な場合、理性のみに訴えかけても叶えられないということです。社会生活では、もっぱら必要とされるのは理性であり、感情はないがしろにされるケースは少なくありません。しかし感情に蓋をして長く放置してしまうと深いレベルでは歪みが蓄積されつづけ、いずれは大地震のように問題が一気に表面化してしまう危険性を抱えることになります。
結びの第六章では、ここまでを踏まえて「聴く技術」とは「心を知る技術」のことであると結論づけます。そして「心を知る技術」は自分自身に向けても適用することができるとしています。目的が文字通り「精神科医の聴く技術」でしかなければ、対象はカウンセラー志望者などの一部に限定されてしまいますが、自らの精神を安定させることも「聴く技術=心を知る技術」の対象である限り、本書は全ての人に向けられています。理性偏重で、感情とそれを解放するような工夫が軽視され、忘れられやすい現代において、感情と向き合うことの大切さを説き、再考を促す有用な著書です。
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まとまりが良くて読みやすい。
心は深めるととても論理的なんだな。
子どもにも。「今日、学校どうだった」とだけ聞いて、後は黙って待っている。10分20分でいいから、口を挟まず黙って話を聴く。
瞑想とかコーチングの本でも見たような内容もあったけどより分かりやすかった。
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自分自身に聴く技術を実践したいと思えた。
本を通して、自分の感情を聴けていないなと感じた。
なぜ、自分自身が悩んでいるのか自分自身でも理解できていないと感じた。
その悩みが、どの分類に当てはまるのか(主に自責感と抑うつと思われる)を認識する事で、葛藤と対峙出来るのかなと感じた。
もっと、自分の事を好きになりたいと思っていたが大体の人は自分の決めたルールを守れない自分が嫌いというのを知れて、自分に対してもっと気楽でも良いのかなと思えた。
自分に対して賛成してあげることが必要なんだと感じた。
まずは、聴く自分を内に作ってみようと思う。
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人の話を聴く時に全く口を挟んじゃだめ!っていう新鮮な教え。でも納得できた。人の悩みは理想と感情とのギャプによってもたらされまず自分を責める。次に理想や規範のほうがおかしいと不満や怒りをもつ、次にその葛藤を自分を再度組織化することで解決する。
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0 どんな本?
カウンセリングに必要な聴く技術と立ち直る過程
とを教えてくれる本。キーポイントは論理的。他の
本との違いは治る過程と葛藤の段階を明確に教えて
くれるところ。
1 何で読んだの?
聴く技術学んで傾聴力を身につけたい。具体的な
テクと練習方法。普段から練習できる状態。
2 構 成
全6章構成で「人に話しを聞いて貰うとどうなる
か?」から始まり、おわりにで「論理的に心が動く
から落ち着いて話しを聞ける」で終わる。構成がわ
かりやすい工夫が長所
3 著者の問題提起
人を支え続けるのは聴き手の聴く力
4 命題に至った理由
カウンセラーの教育スーパーヴィジョンを行なっ
ている著者が心は論理的と言う主張から。
5 著者の解
本書のテクニックを実践して自他の心を聴けば心
は安定する。
6 重要な文、語句
(1) 黙って聴く、賛成して聴く、感情を聴く、葛藤
を聴く
(2) 人の悩みの4つの分類
人や社会への恐怖、自責、人付き合い、死への
不安
(3) 葛藤
規範Aと感情Bの衝突
(4) 葛藤の三つのステージ
LV1不安と頑張り、抑うつ LV2怒りの表出
LV3悲しみと諦め
(5) トリックスター
自己組織化を起す事件
(6) 自分の心を聴く
自己理解、自己受容、悩みの消失
7 感 想
この本を読んでいて自分の心を聴く技術を学びた
いと思った。深く知りたい事は自己の話しを聞く事。
ビジュアル要素から自己組織化の4つのステップ、
葛藤のステージ、悩みの分類を学んだ。人に勧める
なら基礎の部分を勧めたい。タイトルは聴く技術よ
りも「聴く効果」が良いと思う。
8 todo
自分の心を聴く。著者の