【オンデマンドブック】地域人材育成研究 第１号 特集：各地の高校魅力化プロジェクトを紹介

<注意>本書のPDFは無償公開されています。（本内容紹介文末参照）
愛媛県立三﨑高等学校の高校魅力化。分校化を回避した四国最西端の佐田岬半島の先端にある地方郡部の高校による”せんたん”の教育改革。地域に貢献し働きかける活動（せんたん部）の中で積極性、主体性、自信が自然と育ち、自己実現する高校生たち。国や県が進める教育制度改革の潮流。自分自身の意味づけを持って地域活動を学び楽しむ生徒たち。田舎と都会を意識しながら両者の要素を併せ持つ“地域内よそ者”としてのキャリアを形成していく高校生たちの成長を記録する。
全国で進められる高校魅力化に代表される「地域の特色を生かした教育」の中での生徒達の学びのリアリティに迫る。三﨑高校は、地域住民のバックアップと、学校のリーダーシップで強力な学校改革を進め、文部科学省「地域との協働による高等学校教育改革の推進事業（地域魅力化型）」、愛媛県「地域に生き地域とともに歩む高校生育成事業」を受けている。

【目次】地域人材育成研究 第１号
特集 各地の高校魅力化プロジェクトを紹介

愛媛県立三崎高等学校 せんたん部生徒インタビュー 樋田有一郎

せんたん部ってどんな部？
みさこう体操一一五
やりがいについて
地元が好きとは
自分の成長について
裏方の仕事を巡って
将来の地域との関わり方
友人関係を巡って
教員との関係、先輩後輩関係
みんなに知って欲しいこと

高校魅力化の目的と生徒にとっての意義 ――三崎高校生徒の学びについての語りから 樋田有一郎




三崎高校の取り組みの生徒にとっての大きな意味は、文科省が描いている地域学校協働を成功させることではない。また、地方創生という社会的使命を達成することでもない。そうしたことに意味がないわけでは無いし、そうしたことを意識して学ぶことは地域とのつながりが強い高校教育の重要なゴールでもある。
しかし、生徒は笑顔を見ることを強い動機付けにしている。学びの面では、自分自身の成長を自覚し自分の言葉で語ることができている。進路意識の形成の面では、高校の地元地域とどのように関わるかという視点（関係人口の視点）を含んだ進路意識を自発的に形成している。
これらのことは、文科省の政策的な意図や、学校の教育的意図、地域からの期待、現代社会からの要請とはやや異なるものである。インタビューの中で語られたことは、地域の特色を生かした教育の学習指導や進路指導が狙いとしていることに対して再考を促すものである。
＜本文より＞


＜出版日：2020年1月31日＞

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