紙の本
穏やかな恋愛
2023/01/15 13:58
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投稿者:ぴーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
平凡だけれど温かい、そんな田舎での暮らし、恋愛といったとにかく穏やかな作品でした。
村山由佳さんの作品の割には落ち着いているなという印象を受けました。(花酔ひやミルク・アンド・ハニーと比べて)
そのため、小説に非日常を求める方や波瀾万丈な恋愛、刺激を求める方には少し物足りないかもしれません。
穏やかで人々の優しさを感じたいという人におすすめしたいです。また、関西弁が好みの女性の方にもトキヲという登場人物の関西弁が刺さると思うのでおすすめです。
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投稿者:megu - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハナの周りで起きたことが書いてあります。卯月、皐月・・・と季節が移っていくので、日記のような感じもします。共感できるところもいくつかありましたが、全体的には中年女性ののろけ話を聞かされた感じで末永くお幸せにという感想しかありません。それが、あたたかな祝福に満ちたとかほっこりということなのかもしれませんが、読みごたえはありませんでした。(不幸な小説のほうがおもしろいという意味ではありません)
内容とは関係ありませんが、亀吉さんの話し方は変だと思います。私は子どものころ南房総に住んでいましたが、亀吉さんのような話し方をする人に会った記憶がありません。基本的にはあんな感じですが、デフォルメしすぎだと思います。
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小説家のハナは、南房総の町で猫と暮らしていた。2度の離婚を経て、今に至っているが、町に移り住んで数年、久しぶりに幼馴染のトキヲと再開した。トキヲも2度離婚。会っていくうちに親しくなっていくようになった。
1年を通じて、二人は遠距離恋愛をしながらも、かけがえのない時間を過ごしていく。
他のレビューを拝見すると、村山さんの実体験?といいましょうか、人生とリンクされている部分が多くあるということで、年齢を積み重ねても、二人の恋には初々しさがあり、心地よかったです。
ドロドロした恋愛から、純粋な恋愛の作品まで幅広い恋愛小説を手がける村山さんですが、今回はほっこりとした純粋よりの恋愛小説でした。
若さゆえの勢いはないけれども、まったりと時間が流れていく様子に恋愛においてのドロドロしさもなく、温かい恋愛小説として楽しめました。
一年を通じての模様が描かれています。一つ一つの場面は短く、あまり深掘りせずに印象的な所を切り取りするような形でしたが、ゆっくりと時間が流れているのが心地よかったです。
多くを経験したからこそ慎重になったりはしますが、人を想う気持ちはいつまでも純粋だなと思いました。いくつ歳を重ねようと、心は若く、羨ましくも感じました。
小説だとどうしてもここからドロドロの恋愛に?という安易な想像してしまいますが、特に大きな盛り上がりはなく、純粋に二人の恋愛模様が垣間見えて、キュンキュンもしましたし、静かな幸せも感じました。
時には喧嘩をしたりもしていますが、お互いの気持ちが段々と深め合っていて、良い人生を送っているなと思いました。
一緒にいられることの幸せに、ありがたみも感じました。
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老楽の恋。というのがあるのかないのか。酸いも甘いも嚙み分けた二人が辿り着いたのは、互いを労りあう暮らし。花を慈しみ、猫を愛で、四季を感じる。二度の離婚をし、それでも、まだ誰かを愛そう、誰かと暮らそうと思える「花」と「トキヲ」は人として健全なのかもしれない。仕事を言い訳にはせず、それでも無理なもんは無理とはっきりと口にするトキヲは男前だ。認知症の花のお母さんにかける言葉が、あぁそういう風に接したいと思った。花を欲深いと思うほど聖人君子な生き方をしていないが、どれも手放さない生き方もあるもんだと。
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おとなも恋をする。
じんわり温かい。
人生を重ねた恋は条件やいろんなものをそぎおとして人として好きか?
なぜだかわからないけど、惹かれる‥
はつ恋の原点にもどるのかもしれない。
途中から、映画にするならトキオは誰か?と想像しながら読んだ。堤真一?
トヨエツ?ちょっと年とりすぎ?
大阪弁が違和感ないのはこの2人かな?
ハナはキョンキョン?
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お互いバツ2の幼なじみ同士が、何十年ぶりに出会い、恋に落ちる。
40歳半ばを過ぎても恋に落ちることができることが、励みにもなるし羨ましくも思う。
親の介護や仕事など、若い頃のようにはいかない。
大阪と千葉の遠距離恋愛でも、作中の二人は幸せそうだ。時には不安に、時には喧嘩をしたり。
自然の移り変わりとともに、何気ない日常が描かれていて読んでいて心地よい。
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お互いの生活背景、相手に踏み込まない領域があること、思いを素直に伝えること、数々の経験から得たものを総動員して続いていく大人の恋。
パートナーシップの集大成は、穏やかで心地の良い関係性。
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2021.12.25~12.29
大人がする恋のお話。
もっと、胸キュンするのかと思ったけど、そうでもなかった。やはり、大人、だからなのか。
でも、恋っていいもんだな、と思った。
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久しぶりの村山作品。
昨年、おいこーシリーズ完結を読んでから、村山熱再開。
四季折々の表現。
ハナとトキヲのなんだか甘酸っぱい恋愛生活。
やっぱ私は、村山由佳さんのこういう作品が好きだなぁ。
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大人の穏やかな恋愛。
季節の描写が美しいと思った。
普段殺人事件が起こるような激しい小説ばかり読んでいるからか、少し物足りなく感じた。
まったり穏やかな気持ちになりたい時におすすめ
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しっとりと、心地よく読みました。
身の回りの物や、自然や風景の描写が美しくて、
こういう一つ一つを大切にする暮らしを私もしたいとしみじみ思いました。
春の夜に、灯りを落として
ひとり読みたい一冊です。
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えっと、、、村山由佳先生のTwitterを拝見していたので、少し思ったのですが、、ハナが村山先生でトキヲは背の君さんでしょうか、、、何か2人のあれやこれがまんますぎて、ちょっとしらけました、、、
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なにか大きな事件が起きるわけでもない。劇的な変化が起きるわけでもない。でも、気がつくとこのゆったりとした物語の中にすっかり惹き込まれていました。
丁寧な情景描写でゆっくりと流れる季節ごとの時間があったからこそ、終盤の物語がより一層引き立っていました。二人の関係がとても素敵でした。
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村山由佳の作品の中でも好きな作品になった。
自分もよく週末に恋人の家に車でいって泊まったりしていた頃があったので、こうした思い出を重ねて読み進められたのでそう感じたのかも。
のどかな時間が流れててなんだかリラックスしながら読めた。大人の恋愛も悪くないなと思えた。
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恋愛小説としての魅力は、自分が男性だからか、ひねくれてるからなのかわからないが、ほぼ皆無に近かった。
ただ、主人公ハナの、都心から離れた南房総ののどかな一軒家での暮らしぶりがずっと胸を打って、見返すために線を何度も引いて読み進めた。
『庭は、人をつなぐ。遠くのひとを、近くする。』興味はあるもののガーデニング一般に労力を割く気になれなかった自分が、深く腑に落ちて、次の引っ越しは植物と暮らすことを決意できた。
こんな生活の中の豊かさを大いに教えてくれるものだった。
幼なじみと再会して、恋人になった、という話だけど、一年をゆっくり巡り、四季折々を丹念に味わうハナの感性を追体験するような小説でもある。
ハナは凝った料理をしたりわけではないが、土鍋でごはんを炊いたり、ドリッパーやマグカップを何種も持っていて気分に合わせて使ったり。
着たおしてくたくたになった衣類の肌馴染みを楽しんだり、パリッとした服を着て新鮮な気持ちになったり。
ミニマルに偏ってきた感性が忘れていた喜びを蘇らせてくれる。
ミニマルに、必要なものだけ揃えきってしまったから、これからは好きの一点張りで身近なものを選んでみることにする