「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
【芸術選奨・文部科学大臣賞評論等部門(第73回)】写真師としてただ一人、帝室技芸員を拝命した小川一眞。明治から大正という「変容する帝国」を撮影しつづけ、近代日本の視覚文化の形成に大きな影響を与えた、未だ知られざる写真メディアの体現者の生涯と事績を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
写真師として日本初の帝室技芸員となった小川一眞。その知られざる生涯と事績を明らかにする画期的大著。
小川一眞は明治中期から大正期にかけて写真撮影から印刷、出版、乾板製造など、写真を軸とした一連の事業を展開し帝室技芸員を拝命した人物である。帝室技芸員とは、1890年に皇室による日本美術工芸の保護奨励を目的として定められた「帝室技芸員制度」により任命された美術家であり、小川は写真師として唯一選ばれた。その作品は旧千円札に使われた夏目漱石の肖像などで知られるが、撮影者としてだけではなく、印刷技術の革新、写真乾板の国産化を試みるなど日本の写真文化の発展に影響を与えた。
九鬼隆一やフェノロサの美術史調査にも同行し多くの文化財を撮影するとともに、日本各地の名所や風俗、文化財をはじめ、日清・日露戦争、明治天皇の大喪の礼、濃尾地震など数多くの題材を写真に収めた。特に日露戦争時には『日露戦役写真帖』『日露戦役海軍写真帖』を印刷・発行し、写真による戦争報道の先鞭をつけた。また1901年には中国・北京城(紫禁城を含む城壁で囲まれた市街地を含んだ地域)の撮影も行う。
本書では明治から大正という「変容する帝国」と生涯を共にした、未だ知られざる「写真メディアの体現者」の生涯をその撮影した膨大な写真とともに明らかにする。詳細な年譜、索引を付す。【商品解説】
目次
- はじめに――写真メディアの体現者・小川一眞
- 第一章 日本における写真術の習得とアメリカでの写真修行
- 第一節 富岡での開業、そして渡米で摑んだ幸運
- 第二節 アメリカでの写真修行と帰国後の構想
- 第二章 「玉潤館」の開設、日蝕そして文化財調査写真の撮影、コロタイプ印刷による美術作品の図版作成
- 第一節 「玉潤館」の開設
- 第二節 小川一眞の集客戦略
- 第三節 W・K・バルトンの来日と出会い
- 第四節 日蝕の撮影
著者紹介
岡塚章子
- 略歴
- 〈岡塚章子〉東京都江戸東京博物館都市歴史研究室長・学芸員。博士(芸術学)。日本写真協会賞学芸賞、美連協カタログ論文賞優秀論文賞を受賞。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む